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妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります  作者: すみ 小桜
ちょっとだけ評価があがりました

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第13話

 教えてもらった通り、商業協会はすぐ近くにあった。確かに大きな建物だ。僕が見た建物の中で一番の大きさだ。

 よく建てたよなぁ。


 まだ寝ている三人をリアカーに残し、チラシを持って商業協会に入って行った。


 「すみません」

 「はい。どのようなご用件で」


 なんかきっちりとした格好のおじさんが出てきた。茶色いベストをシャツの上に来て、シャツには紐が……ネクタイの代わりなのかな? なんか大きなブローチの様なモノで留めてある。


 「な、何かな?」


 しまった。珍しくてまじまじと見てしまって変な顔をされた。


 「ごめんなさい。珍しい……あ、いえ。僕、アーラグドラ領から来た田舎者で、そのネクタイみたいのを見たことがなかったものだから……」

 「そうなのかい? これは、商業協会の制服なんだ」


 へえ。じゃみんな同じ格好をしているって事か。


 「で? ご用件は?」

 「そうでした。あの、チラシを雑貨屋に置いてもらいませんか。これなんですけど」


 僕は一枚だけ持って来たチラシを渡した。


 「あぁ。祝賀会のチラシか。もう作ったのか。もしかして施設の子かい?」

 「……はい」


 やっぱり噂になってるのかな? 違う領土でも知られているなんて。


 「いいよ。雑貨屋に貼っておいてもらうようにするよ。それでいいかい?」

 「ありがとうございます。持ってきます」


 取りに行くとまだ寝ていた。昼には起こさないとな。

 チラシを持って僕は戻った。


 「確かに」

 「あの……ハンドメイドの事なんですけど」

 「ハンドメイド? ここでは商品の販売はしていないんだ」

 「そうじゃなくて、僕でも出来るのかなって?」

 「きみ、冒険者だよね?」


 僕はそうだと頷いた。


 「うーん。出来ない事もないけど、まずは作った物を見てからだね。それとただ作って売るって言うわけでもないんだ。一応色々規約もあってね。これがこの紙に書いてあるから読んでみて。もしそれでもやる気があるのなら商品を持っておいで。あ、その時には商品にサイン入れてね。マークでもいいけど。詳しくはそれに書いてあるから」

 「ありがとうございます」


 僕は規約の紙を受け取った。


 「きみ、Fランクだよね? ちなみにどんな商品を作る気?」

 「はい。あ、木材で……」

 「木材か。きっと何も知らないんだろう? これも渡しておくよ。本当は契約者に渡す地図なんだけどね」


 そう言って親切に地図もくれた。


 「ありがとうございます」


 やったぁ。優しい人でよかった。

 僕は、建物を出た。目の前に公園があったので、ベンチに座って規約を読むことにした。


 『本当にする気になったのね』

 「うん。どうせならって」


 ――商業協会のハンドメイド部を通して商品を売る場合は、製作者登録をしてもらう必要があります。


 登録時には、売り物とする物を一つ提出して頂き、ハンドメイド部で検討させて頂きます。また商品には必ず、『サイン』か『マーク』を入れてもらう事になっています。


 売値は、自由に決めれますが一品あたり、売値の一割を登録料としてハンドメイド部で先払いして頂き、売れた場合は売り上げから一割を店舗の手数料として引かせて頂きます。

 最高一年店舗に置く事が可能ですが、売れ残った場合は引き取って頂きます。その場合、ハンドメイド部に支払った登録料は返金致しません。

 また途中で値下げした場合にも、差額の返金はありません。


 他の者の作品を自分のだと偽り販売した場合は、そく登録を取り消します。また売り上げも返金して頂きます。


 半年以上連絡なく商品の登録がない場合は、登録を削除し売り場の商品は撤去します。


 必ず連絡がつく連絡先が必要です。

 冒険者の方は、冒険者協会に販売者としての登録をお願いします。


 必要な材料は、冒険者協会に依頼を出してください。地図にあるランク分布図で確認して、依頼を出す様にお願いします。

 ただしFランクの場所は、冒険者でなくとも侵入できます。その場合、自己責任になります。


 と、ざっとこんな感じだ。


 知らなかったけどFランクなら誰でも入れる区域だったんだ。

 って、地図を見て驚いた。Fランクの区域は、道のわきにある森ぐらいだった。


 全然気にしないで入っていたけど、一応Fランクの場所でよかった。


 あと、売値は自分で決めれても高すぎると売れないよね。売れなかったらマイナスだ。売れても売値の八割の収入か。

 僕は、自分で材料を調達できるから材料費はただだけど。


 サインも考えないといけないのか。これを入れる事によって盗品を防ぐことにもなるのかな?


 売れ筋とかお値段とか雑貨屋に行って確認して、何を作るか決めるかな。

 そう思い立ちリアカーに戻ると、まだ二人は寝ていた。

 もうそろそろ、起こそう。


 「起きて二人共」

 「うーん……」

 「起きないのなら紅葉は森に帰すよ」

 「え~!」


 サツナがガバッと起きた。


 「ひど~い」


 レンカも起きた。


 「もう。後で雑貨屋に行くけど、まずは冒険者協会に行こう。何か仕事受けないとね」


 ふとそう思った。危なく、自分が冒険者だと言う事を忘れそうだった。物を作っているだけではダメなんだ。


 「「はーい」」


 二人はリアカーから降りて僕と一緒に歩き出した。って、みんなが振り返る。そういえばホロもつけたから余計目立つのかもね。



 僕達三人は、冒険者協会の建物を見上げていた。アーラグドラにあった冒険者協会とは比べ物にならないほど大きい。


 「大きいね」

 「うん」


 レンカが言うと、サツナが頷く。

 こんなに大きいと緊張するな。って、見上げていたせいかリアカーがなくてもジロジロと見られていた。リアカーは、かなり目立つので少し離れた場所から置いて来た。


 「よし、行こう」


 中はすごく広い。そしてカウンターが複数あった。しかも少しずつ離れている。何がどう分かれているのだろうか?


 「こんにちは。もしかしてFランクの方で、こういう大きな冒険者協会は初めてですか?」


 お兄さんに声を掛けられた。この人も紐のネクタイをしている! ただ黒っぽいシャツを着ていて同じような格好ではないけど。


 「商業協会の人ですか?」

 「え? なぜ?」


 お兄さんに驚かれた。やっぱり違うみたいだ。


 「あ、紐のネクタイ……」

 「あぁ。そういう事か。これは冒険者協会の制服だよ。これぐらい大きな冒険者協会だと、制服着ていないと誰が協会の人かわからないだろう?」

 「あぁ。なるほど。あ、僕達Fランクなんですけど、えっとアーラグドラ領から来て、このチラシを置いてもらえるかなって……」

 「あぁ。君もしかして、施設の子?」

 「やっぱり噂になってます?」

 「噂と言うか、協会の人は知ってるよ。こっちついて来て」


 ずっと奥まで連れて行かれる。そこのカウンターの人にお兄さんは話しかけた。


 「この方は、アーラグドラ領の施設の子みたいだからお願いね。私は用事があるので、奥に行きます」

 「わかりました」


 受付にいた人は、女性だ。


 「初めまして。私はFランク担当のクリスタです」

 「僕は、スラゼ。彼女達は、レンカにサツナです」


 僕が一緒に自己紹介すると二人は軽く頭を下げた。


 「まずは床を見て。床には色がついているの。青がFランクコーナー。黄色がEランク、Dランクがオレンジ、Cランクが赤、Bランクが黒、Aランク以上が白よ。取りあえず座って待っていて」


 ランクの色分けがあったなんて。近くの青色のコーナーにあるイスに座った。


 「私は、受付業務に戻るわね」

 「あ、はい。ありがとうございました」


 クリスタさんは戻って行った。って、僕達はただ普通に仕事を受けに来ただけなのに、お話ってなんだろう。

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