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妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります  作者: すみ 小桜
二人のお願い

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第10話

 雑貨屋を出てさらに街も出た。今日は、隣の領土に入って一番近くの村に行く予定。そんなに遠くないけど、山を越えないといけないんだよね。


 後ろからは二人の笑い声が聞こえる。

 買ったピンを髪にとめ、二人で鏡を見て喜んでいた。楽しそうだ。


 山の頂上だ。ここを下りれば隣の領土、ニョロガラだ。

 ラスのお蔭でそんなに疲れてないけど、休憩しようかな。人目が無い方がなんとなく休憩しやすい。みんな振り返るんだよね……。


 「ここで休憩しようか」

 「「はーい!」」


 僕は、リアカーを停めてうーんと伸びをした。もう昼過ぎだ。いつもご飯を食べてないとはいえ、おなかすいたなぁ。

 あ、そうだ。どうせなら森の果実なんてとれないかな?


 施設で森とかがルートだったりした時は、食べられるのを探して食べた。ラスなら食べられるのが見分けつくかも。残念ながら僕にはわからないからね。


 「ねえラス。食べられる木の実とかわかる?」

 『唐突ね。そうね。サーチしてあげるから自分で採ってみたら?』

 「サーチ?」


 そう言えば、それも出来る事にしようとか言っていたっけ?


 「じゃ。そうする。ねえ二人共、森で木の実採ろう!」

 「え? 木の実? 採る!!」


 レンカが言うと、サツナもわーいと喜んだ。

 ラスにリアカーを隠してもらって、森の中へと入った。思ったより深い森だ。


 『ここら辺でいいかしらね。サーチ。青っぽく光ってるのが食べられるモノよ』

 「うん。ありがとう!」


 見える範囲の物がふんわりと光を帯びている。赤、青、黄色。黒っぽく光ってるのもある。


 「じゃ、探そうか。青く光ってるのが食べれるって」

 「青く?」


 レンカがそう言って、二人は顔傾げた。


 『そうだったわ。見えているのはスラゼだけよ。ネックレスの効果』

 「え!? そうなの?」


 二人には見えないのか。だったら採れるのを教えないとダメか。


 「二人共こっち。この実、食べれそうだよ」


 背が低い木になっている実だけど、僕が手を伸ばしてもちょっと足りない……。


 「私採る! 肩車して!」


 それなら届きそうだ。レンカを肩車して実を採った。


 「次、私も!」


 サツナも肩車して採りたいというので、肩車をしてもう一つ採った。

 採った物は、もってきたシートの上に置いて行く。

 一時間程で、食べきれないほど採る事ができた。


 サーチって便利だ。


 「いっぱい採れたね」

 「すごいね!!」


 レンカとサツナは、シートの上の果物などを覗き込んでいた。

 そうだ! 即席のテーブルとイスを作ろう!


 僕はナイフを取り出すと、手ごろな木を切り倒す。


 『今度は何を作るのよ』

 「なになに?」


 三人は、僕の行動に驚いている。


 「あのね、テーブルとイスを作ろうかなって」

 「やったぁ!!」

 『もう。作るの好きねぇ』

 「だって、こんな便利なモノをラスが作ってくれたからさ」


 僕は、手に持ったナイフを指差す。


 『まあいいけど。二人以外の前では使っちゃだめよ』

 「うん。わかっているって」


 今回も枝を釘代わりにしてテーブルとイスを作った。

 テーブルもイスも三角形に作り、足はたためるようにした。三角だとカタカタとならないからね。


 後は……。後片付け様に、バケツみたいな入れ物があるといいな。

 そういう事で、木をくり抜いただけの入れ物とバケツを作った。

 バケツの取っ手は、シートを切って代わりにして出来上がり。


 「すごーい。シートが持ち手になった」


 そう言うとレンカは、バケツを持ち上げた。


 「う……重いね」


 あ、そうかも。重さの事は考えなかったな。


 『仕方ないわね』

 「え? あれ? 軽くなった?」


 いきなり軽くなったらしく重そうにしていたのに、不思議そうに持ち上げて色々見ている。

 ラスが軽くしてくれたみたいだ。


 「ありがとう。ラス」

 『ついでに浄化作用もつけておいたわよ。チェック』

 「浄化?」


******************************

 バケツ

 耐久度:100%

 【ミミミラスの加護:浄化作用/重量軽減/解毒/シールド保護】

******************************


 『ついでにもう一つもね。チェック』


******************************

 食料ボックス

 制限:スラゼ・レンカ・サツナ

 耐久度:100%

 【ミミミラスの加護:脱臭/腐敗保護/重量軽減/シールド保護】

******************************


 あれ? 食料ボックスになってる。お片付け用だったんだけど……。まあいっか。余ったらこれに入れておけばいいよね。


 じゃ、早速バケツに水を汲みに行ってこよう。水の音が微かに聞こえるから川が近くにあると思うんだ。


 「僕、バケツに水を汲みに行こうと思うんだけど行く?」

 「私はここで待ってる」

 「私も」


 レンカが言うと、サツナも行かないと言った。てっきり喜んでついてくると思ったんだけどな。でもどうしよう。二人を置いて行って大丈夫だろうか。

 ラスに残ってもらうって言うのもあるけど、迷子になりそうだ。


 『じゃ、シールドを展開しておくわ。ここを二人に動かない様に言って。ほとんどのモンスターは近づかないし、人にも見えなくなるシールドだから』

 「え? そんな便利な物があるんだ」

 「……うん?」


 僕がラスに言うと、レンカが不思議そうに首をかしげる。


 「あ、ラスがシールドを張ってくれるって。だからここを動かないで待っていてくれる?」

 「うん! ラス、ありがとう!」

 「ありがとう!」


 レンカとサツナもラスにお礼を言った。


 『うふふ。本当にいい子達ね。では、ハイドシールド。見てみる?』

 「え? 見るって?」

 『効果よ。シールドってどういうモノかって事』

 「うん。そうだね」

 『チェック。どう?』


******************************

 ハイドシールド【ランク:SSS】

 【発動者:ミミミラス】

 耐久度:100%

 【状態:何物も侵入不可/隠蔽】

******************************


 「へえ。これなら安心だね」


 でもランク低いな。まあいっか。見えないなら襲われないだろうし。


 「じゃ行ってくるから待っていてね」

 「うん。いってらっしゃい」


 レンカが言うと、二人は僕に手を振る。僕も振り返した。

 僕は安心して、川を探しに奥へと向かう。


 『川ならこっちよ』

 「え? わかるの?」

 『うん。まあね。でも下りないとダメだけどね』


 そう言って連れて行かれた場所は絶壁だった。

 あぁ。そういう可能性を考えてなかったよ。よく考えればここは森の頂上だからこういう谷があってもおかしくない。


 「どうしようか……」

 『少しの間なら浮かす事できるけど』

 「え? それって僕を? どれくらいの間?」

 『そうね。スラゼだけなら2,3時間かしら』


 それって少しって言わないかも。


 「絶対に落ちない?」

 『魔法が切れない限りは大丈夫よ』

 「そ、それならお願いしようかな」


 ちょっと怖いけど、体験してみたいかも。


 『では、フライ』

 「わぁ!!」


 ふわっと体が少し浮いた。って、これバランス取るの自分なの? 結構難しい。


 『降りられそう?』

 「あ、そういうのも自分なんだ……」

 『歩いたり走ったりするのと一緒よ。ほら練習だと思って頑張って』

 「練習って……」


 これいつ使う魔法なの?

 浮きながらソロソロと崖へと近づく。浮いているとわかっていても怖いなぁ。

 何とか森から出た。下には、ザーッと勢いよく流れる大きな川が見える。時たま、下から突風みたいなのが吹き上げて飛ばされそうな感じがして怖い。


 『じゃ直接水を汲んじゃいましょうか』


 このまま川の上に行って汲もうと言われた。

 いきなりそんな難易度が高い事させる気なのか……。


 「って、待って!」


 気がついたらラスは下に下りて行っていた。


 「置いて行かないで~」

 『大丈夫だからおいでよ』


 いつも飛んでいるラスと一緒にしないでほしい。

 川に近づくと水の音が凄い。


 『できるだけ近づいて水を汲んで。濡れないように保護は掛けてあるから』


 保護ってなんだ?

 まあいいか。手を下に伸ばしバケツを川の中に突っ込んだ。

 川の流れに引っ張られ、危うく手を放すところだった。持ち上げれば軽い。


 『上手く行ったわね。戻るわよ』

 「うん」


 凄い。ちゃんと水が汲めた。

 そして崖の所まで戻った。行きより帰りの方が早い。


 「ふう。やっぱり地面に立っている方がいいや」


 そういえば僕、全然濡れてないや。保護ってこれの事かな。ラスって凄いや。


 『さあ戻りましょう』

 「うん。二人が待ってるね」

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