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65 電気

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい

8/20 16:20


大きな体育館程の広さをした一室

ところかしこに巨大な箱の様な、はたまた板の様な物がびっしりと並び

上から下までがコードや精密機器が詰まっている


壁は警戒色で何度も点滅し警報の様な音が鳴り響いており

床には所々に水溜まり、それと壊れた機械や天井であったモノの破片が転がる


そんな中


喫茶店の亭主が口を開く


「う、え? え?これって!?  コンピューター?」


他の三人は聞き覚えの無い言葉に不思議そうな顔でジンを見る


「あ! いや、俺のさ?元いた所の機械だよ」


「ぁ? なんだ?  元いた所って?」

巫女が顔を歪ませ鋭く突っ込む


「お、お~んとぉ、えっと違う違う 元住んでた所? そこにあったんだよ」


「、、、ふ~ん っつかうるせ~な~」

あまり興味が無かったのか

それともサイレンの音で喋るのが億劫おっくうになったのか


巫女は辺りを雑に足で捜索し始める


「ジンさん、このコンピューターって言うのは何をする為の物なんですか?」

空気を読んだ従者が大きめの声で質問をしてくれる


「あ~えっとね~詳しく話すと長くなっちゃうんだけど~、、ってか色々壊れてるしコレは多分動いてないと思うわ」

(そんなに詳しく何をするって説明出来そうにもないしな~)


「なるほど~古代の人が使ってたんですかね~?」

シフは捜索しにくそうな、まだ水のある方を先行して調べ始める


「とりあえずあっしはあっちの開けてそうな方を見に行ってみるぞ?」

赤鬼は小走りに部屋の入口であろう扉の方へと駆け出す



(すげぇなぁ)



この箱の行列って  多分











スパコンってやつだよな



綺麗に

几帳面に並び、整頓された箱達


水攻めで壊れたのか元々動いていなかったのかは不明だが似た様な物をネットやテレビで見た事があった


スーパーコンピューター


高速な計算能力を有するコンピューターである


(って事は? ここ、、電気が通ってるって事か!?)



ガシャアアァン!



突如サイレンの中でも聞こえる大きな機械音に一同は目を向ける



「おおおおおう 皆、気を付けるんじゃ」

扉の外で赤鬼が何かを持って振り回している



ゴシャ、ガチャンガチャン!



「例の人形じゃ!」

手に持っているのは破片、どうやら元人形らしい

その握った人形で人形を殴りつけている



ドカン! ゴシャ  ガチャアアン



それ程の数では無かった為カセンが一気に砕いた


「追われても面倒だ、向かって来た方向に積んでおけ 試しに逆へ進んで捜索する」

巫女が指示を出し逆へと走り出そうとする


その手を


ジンが掴む

「まて! まてまてまて」


「あ?」


「俺に考えがある! 二人共一旦部屋に戻ってくれ、あ!でもカセンはこの扉の前にそのがらくた達積んでバリケードにして」


「お~? じゃああっしはどっちみち積めば良いんじゃな」






「一応積んだがあんなものちょこっと時間稼ぐくらいにしかならんぞ?」

早々に通路側へと積み上げ、入口の扉を閉める


「サンキュー、簡単に説明するよ?」



ここの建物は主に電気と言うエネルギー源で稼働している

あのロボット、人形達も恐らくは本体に内蔵されているか何処かでエネルギーを蓄えてから動いていると思う

今も鳴ってる警報や点滅している光も電気を通している、その元になっている場所、電力室 もしくは電気室なるものがあるはずだからソコを何とかしちゃえば音も人形も止まる、、、んじゃないかな~と


電気室はこの部屋のコンピューター量を見ても相当な広さでかなり厳重に管理されていると思う

そして恐らく場所は 最下層、空調設備が利いていてガッツリ警備されている所、、のはず




「『はず』とか『思う』ばかりじゃね~か」

巫女が睨みを利かせる


「う~ん、専門職では無かったからな~」

(客の現場見学くらいだしなぁ、、、)


「最下層、、ジンさん、この部屋から下へはどうやって行くんですか?」

従者が赤鬼に何か指示しながら入口の方へ誘導している


「ソレナ!カセンが壊せる所まで地面を叩き壊して進めばショートカット出来ると思ってさ」



・・・



「ふぅ」


カセンの作業が終了した様子なのだが


「いや、無理じゃろ? おててが持たんよ」





「、、え?」



ガッチャアアン



扉をぶち破り


大量の人形が部屋へと侵入する


せっかく活躍しかけたのにね~

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