377 奥底
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
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急な来訪者
こんな時間だというのに王都の西門は騒がしい
キーマンは恐らく三人
その筈、だが『そちら側』よりも
「お、おい! あの女の子さ」
「あ、あぁ」
「透けた? よな」
「え、ぁ いや それだけじゃないだろ!?」
そう
それだけでは無い
「何処から来た? 今」
「何処から」
「現れた!?」
門の内側
対応していた者達以外も異変に気付いたのだろう
外野が外野を、別の兵を呼ぶ声が聞こえ始める
そんな中
「スワっさん、も~あの寝床ダメダメ過ぎて自分もう色々なんスけどぉぉ!」
ギャルが長い髪を束ね
流す様に前方向全般を確認する
「え! ぁ、あの!」
その後ろでは誤解を解く様ツインテールでは無い姉が口を開くのだが
「なぁに言ってるのヴェ~ちゃん、アタシは貴女みたいな娘を裏切ったりしないわよ? でも危ないからそういう事はしちゃダメって言ってるでしょぉ?」
副隊長と呼ばれていた者が先に台詞を並べた
「だから~、コレはホロなんで危なく無いんですってばぁ、前も使ったじゃないっスか」
「そんな事言われたってアタシには分かんないわよぉ」
「いあいあいあ、ってかスワっさんの銃だって自分からしたら不思議系武器っスよ?」
「うふ、便利よねぇ ヴェ~ちゃんもキーちゃんに作ってもらえば良いのにぃ、きっと似合うモノが見つかると思うわ?」
「あ~良いんスよ、似た様な事は出来ますし それに 材料知っちゃってから冷めちゃったんで」
「そう、やっぱり女神様なのかしらね、、って、いい加減大事になっちゃうかもだからちょっと収めて来るわね?」
軽い溜息交じりに微笑んでから後方へと歩き出す
「はいはいはい!アンタ達は引き続き監視の続きっ、非常勤組にまで知らせなくても大丈夫よぉ、可愛らしい娘が助けを求めて来ただけでしょう、アタシは後ろのコウモリを撃っただけよぉ!? 大丈夫だから騒がしくしないで頂戴?」
・・・
「ふぅ~った~く でも良かったッス、ホロじゃイマイチこっちから見えね~んスよ」
「は、はぁ、あの 貴女は何者なんですか?」
「ん~あ~えっと~アレっス アルちゃんの~友達なんでまぁお姉ちゃんとりあえずコッチ付いて来て貰えますか?」
「え ぁ」
訳も分からず
ツインテールそっくりの姉は
「あの ぁあ、待って」
一度後方を見てから小走りで続く
馬は無事
少女は問題の大きめなコウモリ、その屍骸がビタッと止まったのを確認し終え
突如現れた
消えたり透けたりするギャルの後ろを歩く、、
モヤモヤが消え無いまま
「あらぁ、お馬ちゃん 多少、ってか結構吸われてるわね?あの娘、何に尾行されていたのかしら」
「副隊長!」
「あーハイハイ? なぁに?」
「先程の少女、何者で御座いますか!?」
「友達よ? ディーン国側の~あ~多分将軍みたいなもんよ」
「将軍?」
「知らないわよぉ、けど悪い子じゃないから大丈夫よ?」
「副隊長!」
「あーもぉ今度は何よぉ」
「北側でもトラブルがあった模様、如何しましょう!」「何やら騒ぎに紛れた人的な被害だとか」
「副隊長、南からも報告がありました! 旧都の方角、例のバードマンが目撃されまs」
「、、あ~もぉぉ!うるっさいわねぇ、アタシ達の持ち場は此処だけ! 良い?分隊しても危険が増すだけなの、手柄もうんこちゃんもいらないんだから防衛だけ強化しなさい!?」
「「「「 はい 」」」」
「ん~もぅ騒がしいったらないわぁ? 全くコレだから」
「王族って嫌いなのよね」
カラカラカラカラ
ガランガランッガランッ!
・・・
「 駄目だろうな~ 今は 目立つし」
「でも まだ まだまだ」
「くだらない」
八章 完
八章は時系列全然進まずでしたね~




