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305 刺客

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい

2/26 8:00


「いえまさか、そんな 案内役をしてくれた彼を本気で監禁するつもりなんて毛頭御座いません 言うのなら少しだけ、、ほんの少しだけお灸を据えたまでの事」


ちらりとだけ


猿轡さるぐつわ姿の当人を見てから口角を上げ、眉を寄せる


「ふむ  いや、それだけの事はしたのだろうが王都側との関係もあるのでな」


「構いませんよ?今後の処置は全てお任せします、どうぞそちら側のルールでやってもらって」


ドワーフの王たる者をしっかりと見つめ

スラスラと最適な言葉を並べて状況の整理を進めているのは我らが巫女だ

わざと可愛らしい顔を少しだけ歪め、分かり易く挑発的な態度をとっている様に見えなくも無い


「公等のおかげで大事に至らずに済んだ、礼を言う」

王は目の前の少女?よりは多少高い位置から腰を折る


「魔物討伐時に付帯された事項ですのでこんなものオマケとでも考えています、頭を上げて下さい」


「あぁすまんな、本当に申し訳無」

「で す が  幾つか直ぐにお答えを頂きたいモノも御座います」

シエルは王の言葉をさえぎり、台詞に合わない目付きで表情を伺いながら続ける

「ディーン国とも様々なやりとりがあるでしょうしわたくしなんかが口を出す事ではありませんが    繋がり、、重々お考え下さい」


・・・


「そうだな  真に痛み入る だが、全てを飲める程の情報では無い事は分かって欲しい」


「えぇそれはそうでしょう『国の運営』とはそういう事だというのも承知しております、ですので昨日さくじつお伝えした瘴気の件を第一に動いて頂けるだけで構いません、、まぁ、それだけでも」




わたしらが正しい事してるって事くらいはどんな馬鹿でも分かんだろ」




まさかの爆弾投下

目線を逸らし、わざとらしいトーンで独り言ですよと言わんばかりに舌を出す


(なんで此処で!?)と従者が酷い顔で寄って抱えるよりも早く


王が反応を示した


「くっ、、わっはっはっは、あぁ全くその通りだな!」

長いひげを二度程撫でると座へと戻り、高らかに笑ってから再び巫女を見る

「ルク王が自分で来ぬ訳が分かったよ、面白い  本当に清々しい上に『寛大な心』を持った賢人だ」


その反応、問答は正しかったらしく満足そうな表情を浮かべている

、、只の変わり者、もしくは嫌味の返し

いやいや、懐が相当深いと言う事にしておこう


「光栄で御座います、印象どうあれ処罰くらいは受ける覚悟ですので多少の無礼をお許し下さい、続けて幾つかべても構いませんか?」


一応は伺いを立てているあたり流石なのだが、、表情は完全におどけている


「ふっ、ふふふ、構わん 全て申してみよ」

丁寧に喧嘩を売っていく巫女に対して王は意外にも首を縦に振る


のだが後ろで心配する男性陣からしたら


(もしかして処罰受けるのって俺らじゃないですよね?) といった思いである




その後

赤鬼が王の前に例の尻尾を運んで来たのでそのまま畳みかける様、一からの説明に入った


ドラゴンの存在は勿論、ギンは知りながらもそれをうながし、ディーン国の者と共に巫女の殺害を目論んだ事

よって今後の監視は言うまでもないのだがえて泳がせ、相手の出方や情報を吸い出し共有して欲しい事


それから

「ドラゴンはまだ討伐していない」理由

それに伴い、共存及び保護の提案


最後に



魔宝具と言うモノをドワーフ王が何処まで把握しているのか、、と言う事



時間にして五時間程


これまた昼を過ぎた





















「えー!生埋めどころかドラゴンもまだいるじゃないっスか~ドユコト?」


広く空いた空間に声が響く


「レッドナイト相手だドラゴンなどでどうこうならんだろう、最初から当てにはしていない」


「でもでも~アイツ自爆覚悟~みたいな話じゃなかったんスか?」


「様子からして爆破すら出来なかったのだろうな」


「あっははぜんしくじりじゃん ウケるっ! とりまどうするか聞いてみますんで止めといて下さいね ピッポッパッポッピッと」




「あ、出た出た おつでーす、聞いて下さいよーアイツダメダメなんですよー」




「はーいそうなんですよーあっはっですねー  はい、はい、はーいわっかりました~了解でーす   撤退で良いみたいッスわ」


一度振り返って報告を告げると大物を見上げる


「あ、そうだそうだ忘れてた、ドラゴンはどうします?  ふむふむ、あ、オッケーっスかしこまりでーす はいはいはーい、じゃあ戻りまーす はーい」






「可哀想スけど、、念には念をらしいっスよ」







新たなる~ってやつですね

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