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232 聴取

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい

2/21 13:00


「むしゃむしゃしてやった」

カウンターの前から巫女が小さな手を伸ばし食器を置く


「むしゃくしゃしてやった、みたいに言うなよちゃんとご馳走様でした~、だろ?」

亭主は皿を下げ、食後のコーヒーをお預け状態の様に宙へと浮かす


「   ご・ち・そ・う・さ・ま・で・し・た~」

いつも通り無表情に、、では無くゲス顔である


「はぁ、まぁ良いか 気合入ってんなぁ」

(って事で良いのか?)



つい先程、いや実際は昼になる前だからちょっと前か・・・



若手の出来る営業マンが如く少し早めにそして爽やかに

気を利かせ土産を片手に店へと入って来た行商人リッツは入口付近のテーブル席で偉そうに座るヤンk、、巫女に手招きをされた

苦笑いを無理矢理に愛想笑いへと変え席へと座ったリッツは軽い尋問の様に詰められていた


「ちょ、ちょっと待って下さいね、え~受け取って頂いた方のはですね~えっと~サインサイン」

商人は自分の伝票、帳簿を手早く確認する

「あった!あれ?ゼブラ様の名前?ですね」


「ぁ?んな訳ね~だろがちゃんと相手の顔確認して貰っとけよ」


「うぅすいません、」


(まぁ流石にこんなトコでへましね~か)

「ちっ、、じゃあ積み荷を運んだ奴の方はどうだ」


「作業員さんですか?え~っとえ~遺跡町の若者ですが」

「一人か?」


「は、はひ確か一人でした」

グイグイ来る少女?の言葉にタジタジである


「って事は、やっぱり居たか」

(村長代理の男はフェイクか捨て駒か? いや、単純に『いくつかの勢力』があるとしたら?)

巫女は苛立っている訳では無いのだが強く目を瞑り鼻にしわを寄せる


「へ?」


「いや良いこっちの話だ、もういね~だろうが念の為そいつの特徴は?」


「す、すいませんあの、打ち合わせの方を優先していたのであまり見てませんでし」

「あまりって事は少しは見てんだな?髪の色や目の色、なんかあんだろ」

ぁ? やら ぉ?と聞こえて来そうな形相で被せて来る


「あ~あの~ぇ~、ぁ!あっ!!髪の色!!見えませんでした、夕方前くらいから積込してたんですけどまだ少し明るかったんですよ~、夏でしたし」


「、、ぁ?」


「いや待って下さいその拳は下げて下さい!違うんです、えっとそれでですね?まだまだ涼しくもなって無かったのに随分と暑そうな格好だな~と思ったのを思い出しまして」

「で」

「作業する為の~怪我しない様にとかの長袖とかじゃなかったんですよ、こうなんと言いますかでしょうかフードを被って動きにくそうな?え、ぁぉぉお?」

少し早口に、喋ってる途中に目線が別方向へと変わる


「お~すまんの、シエルそれって」

赤鬼がリッツを椅子毎隣のテーブルへと退け巫女の前に出る


「あぁ本物の方の重量は分からんが可能性は高いな」



「ありがとうございますリッツさん良い情報でした、良かったらこれどうぞ」

隣、いやズレたおかげで?同席となった従者がコーヒーを差し出し微笑む


「あ、えそ、そうでしたか、それはそれは良かったです~はははは はぁ」


こうして商人、いやスポンサーとしては店に来て早々の扱いに色々と思う所はあったのだが口には出さず

優しいほう代表のスマイルと淹れ立てコーヒーに安堵の表情を浮かべた




(どちらにせよ頭の回るやつが『両方に』いるって事か、、魔族側じゃねえと願いたいもんだ)




そんな真剣な表情をしている者達の後ろ

二人席のテーブルに向き合い、幼女とエルフの長がランチにパンケーキを食べ始めている


「おいエルフ、そのシャーマンって言うのはなんなんだ?」


「むぁ、むぐむぐ  あぁバァ様の事だな」


「ふむそうか祖母か、、で、シャーマ」

「いや祖母では無くてだな育ててもらった親と言うのが正しいのだが」


「ほ、ほうそうか、セバスチャンの様な者なのだな?  で、シャーマ」

「む?セバスチャン?」


「あぁ我が優秀なる執事、、えっとジルバの事なんだけど、いや違うそうじゃなくて」

「違うのか?」


「あの、あのあのえっとえっとあのね?そうじゃなくてね」


「むむ?」


「シャーマン!シャーマンの~、えっと起源?とか~情報、そう!ソースが欲しいの~」


エルフは小首を傾げ


少し考えてから閃いたかの様な顔をした


「あぁ!そうだったのか」


と思った矢先に席を立ち


「すまない、私とした事がついつい決めつけ、勘違いしていたな」





キッチンからソースを持って来た





「あうぅ~ぁ~えっと~、ぁ~、、、ありがとう」


「うむ、私はこっちなのでな」

ニコニコと幼女の頭を撫で、マヨネーズに手を伸ばす






「根が良い子なんだろな~、そこは「そのソースじゃねえええええよおおおおおおおおおおお」だろうに」


亭主がカウンターのバルに同じ物を置いてから次の人用に再び生地を焼く


「いやそもそもパンケーキにアレは両方どうかと思いますけどね」




どうやら中二病も頭が残念な、、いや


相手が相手だと真面目っ子になるしかないらしい


ボケ入れたらちょっと長くなっちゃった

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