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224 薬師

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい

2/20 9:00


「あっ、あぁ!わぁ」


よろよろとした足取りという訳では無いのだがふわふわとした意識のせいで少女の尻が何かに当たった



ガチャン



割れた音、共に中身が弾ける様に床を濡らす


「あ~あ~」

少女は頑丈な下半身に任せゆっくりと膝を折る


「え~何かあった~?」

パタパタとスリッパの様な上履きを鳴らし全体的に淡い色の人物が顔を出す


「ご、ごめんなさ」

割れた欠片を摘まむ指はまだ少し痙攣けいれんしている


「あらら、良いから触らないで!大丈夫!?怪我とか無い?」


一遍に言葉を吐き出しながら引っ込み、、竹箒たけぼうきを片手に再び少女の元へと戻って来た


「破片とか飛ばなかった?」


「ぁ、大丈夫 です、、折角お手伝いしようとしたのに、ごめんなさい」


「ははは良いって大丈夫大丈夫!このくらい、あ~でも気化しちゃった?、、香りはするけど」

割れた瓶を箒で掃き終えると掌をひらひらと動かしクンクンと鼻を鳴らす


「あ!弁償 しますお店に帰ればお金、お給料あるから、、香水とか? です?」


「あはは いやいやいやこんな匂いの香水なんて嫌でしょう、そうじゃなくてね~」


言われてみれば、、、

ドクダミを踏み潰した様な

椎茸しいたけを水に漬け放置した様な

独特の、あまり好ましくないニオイが部屋中に充満している


「ぅう?!」

咄嗟に鼻と口を塞ぐ


「お、嗅覚は戻ったんだね~」


「ぷぇ、これ お薬?」

苦虫を噛み潰した表情で辺りを見回してからベットの方へ視線を移す


「そうそう、でもその子用ってだけじゃなくてね?まだまだアルちゃんの中にも残ってるから吸引薬ってやつだよ」


「吸引薬、、って事は!?」


「ほら勿体無い!ちゃんと吸い込んで~」


「えええええあうぅ  え~うううぇ~」

頭が上がらず


躊躇しながらも言われた通り深呼吸を始める


「うん、偉い偉いじゃあ私は引き続きご飯の準備に戻るから」


「す~ふぁ~ぁあい」


「ちなみに同じ物を朝食にも混ぜ込んでま~す」


「ぴ!? ふぇぇぇ?!」




・・・・・・




「可愛いぬいぐるみ」


「ふふふ、そうでしょうそうでしょう」


二人は緑色の何かが練り込まれた焼き立てパンと奇妙な匂いのスープを食べ終え、居間でくつろいでいる


「全部手作り ですか?」

未だに不器用に、たどたどしい敬語を使いながら小物を撫でる


「そだよ~」


「あ、そうだ!これ二個くらいあの子の横に置いてあげても良い? ですか?」


「え~ぇっへへ~?別に良いけど~」

少し照れながらも嬉しそうに頭を掻くと入り口近くのかごに腕を通す


「ん、あれ?どっか行くんですか?」


「うん、ちょっと出て来るけどちゃんと寝ておくんだよ?」

背負い終えるとテキパキと腰元にも装備を整え、扉に手を掛ける


「あ、うん じゃない、は~い、いってらっしゃ~い」


クスクスと笑われながらも手を振り



扉が閉まる



「さてっと?」



何日か前まで自分が横たわっていたベットは強引に家主へと返上した


その隣のベットには苦しそうに眠る犬耳の子供が一匹


(うんうん、よし、可愛い)

少女は枕元に愛らしい小物を並べ終え、絨毯の敷かれた床へ転がる


(全っ然十分十分)


体調は決してまだ万全では無い


(早く良くならないと)


言われたからでは無く、体が休む事を欲しているのが分かる


(良くなって、エバを、動かして、、あげない、と)


自然と瞼が落ち


少女はものの数秒もしないうちに深い眠りへとついた


やっぱりヒロインこの子なのでは?と思ってしまう

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