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137 変貌

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい

12/9 14:30


「さん」




「お客さ~ん」



「ましたよ~」


「ん、、え、あっはい!?」

身体がビクリと反応する


「ふふ、出来ましたよ~」


「すいません寝ちゃってましたね、、うわ~こうなるんですね~」

青年は懐から眼鏡を出し、前の鏡とにらめっこを始める


ここは所謂美容院、キーロは一人ディーン王国の城下町に足を伸ばしていた


(う~ん、多分だけど  似合ってないよなぁ)

「あ、お会計お願いします」

この後も予定が詰まっている為せかせかと店を出る



(えっと、次は~なんだろう? テント、とかかな?  しまったなぁ、こういうのに詳しい人に聞いて来るべきだったか~)


小道具屋の前で足を止めると顎に手を置き思考を廻らせる


(ピッケル  いや、それは登山か? 寝袋は三人分、そうするとテントは大きいやつか? じゃあもっと大きいリュックも?? う~ん)



・・・



(それにしても)



(案外すんなりと了承された様な気もするんだよな)







キーロは考えていた『秘策』を使わなかった

そんな事を言わなくても・・・




今朝の会合の話だ

フェリスとルイを連れてバル王子救出に向かう事を告げ、その動きをする中での提案をした


「自分達三人で向かわせて欲しい」と


少し不思議そうな顔をされたので説明に入る

「目的はバル王子の救出、戦争ではありません その為、自分は潜入作戦を提案します!   エルフ達の中に潜り込み、隙を見て助け出します、、断然少人数での行動が良いと考えます」


大王ディーンの眉が少し動いた気がした

戦争どころか深く森の中に入った事すら無いド素人の発想

軍師レイから苦言もあるだろうと踏んでいたが そのまま続けた

「ルイはそのままでもエルフにしか見えないでしょうし問題はありません、フェリスは狼の、、獣の姿になれます、自分は今日中にでもこの目立つ黒髪をレイ様やエルフ達と同じ金色に染めてきます、、それに、もし救出前にバレてしまってもあの子達の力でどうとでもなるでしょうし、もし大人数で向かった場合はむしろこちら側に被害が出てしまいます」



「ふむ、悪くないと思いますよ」

意外に軍師からは好評の様だ

「あの子達を扱うのに一番懸念していた事は味方への被害、大群を相手にした場合あの『首輪』を外して投下する事は考えてました、、いえ、むしろそれ以外の使い道等は無いと思っていました   こんな物言いになってしまって申し訳無いと思いますがキーロ君がソレを選んでくれた事に感謝さえ覚えます」


「そうです、ね  騎士団の方もそちらに人員を割かないで良いのなら『彷徨いし者』達の討伐に力を入れられます」

従者ニールは苦虫を噛み潰した様に、申し訳無さそうな顔をしている


「キーロがそう言うのなら私は構わないのだけれど、、大丈夫かしら、アナタだから被害が無いとは限らないのよ?」

キドナは難しい顔をしながらも心配してくれているのが分かる


「もう一人の我が子フェリスをその場に出す事も心傷むのだが、キーロ君  本当に 本当に気をつけてくれ」


そう、フェリスは王の大事な分身だ


「フィールドはもちろんエルフ側に理がある、しかもエルフには戦姫がいる、、もし、アレと対峙し戦闘になった時にはコレを使うと良い」



!?



大王が大事そうに持たせた包み


手に持っているだけでも少しむず痒く、身の毛がよだつ感覚を覚える

禍々しいソレからは温度をも感じる


「ソレはとある兵器を真似て作ってみた物、私の魔力を備蓄した宝玉、割れてしまえばその周辺くらいは吹き飛ばす事が出来る筈だ」


「、、注意、します」

生唾を飲み、胸元へとしまう


「ははは、簡単な衝撃くらいでどうこうなる物では無いから安心してくれて大丈夫だよ」





・・・・・・





そして今に至るのだが


(とんでもない大役を受けちゃったかな~、、とりあえず、部屋に戻ってあの子らの準備もして~)


(あ、念の為調整道具と~手紙も、送っておこうかな)


ウトウトしていた頭を、金髪になった頭を掻き、馬車へと足を向ける







出発まで






四日後である


金髪キャラが増えていく

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