360円を1万円札で払うということ
午前授業で終わりだったその日、
その足でお昼ご飯を買いにコンビニへ寄ったよ。
それより、その翌日から3日間帰省することにしてたんだよね。
約6時間かけて帰る鈍行の旅にワクワクだったよ。
そこでお昼ご飯の前に、交通費分のお金を引き出すことにしたよ。
それにそのとき財布に2、30円しか入ってなかったんだよね。
だからお昼代のためにもいいタイミングだったよ。
でもひとつ、ミスったな…と思った。
1万円引き出すときっててっきり、千円札と5千円札で出てくると思ってたよ。
そしたら1万円札で出てきたよ。
(今から300円くらいの買い物しかしないのに1万円札かぁ…)
なんて思いながら
コンビニでお昼ご飯を選んだよ。
おにぎりふたつとスムージーひとつ抱えてレジに向かったよ。
(「1万円札入りました〜!」とかでかい声で言われるんかな…)
なんてソワソワしながら
360円を1万円札で払ったよ。
そしたらその店員さん
表情一つ変えずに、1万円札入りました〜!とも言わずに、
五千円札1枚と千円札4枚を器用に数えて見せたあと
640円をわたしの右手にそっと置いて
ありがとうございました〜って商品を渡してくれたよ。
(ふぅ。何事もなく買えてよかった。考えすぎて疲れたわ…)
なんて思いながらコンビニを出たよ。
(にしても自分の思ってるほど、人って自分に興味ないものだよなぁ。)
なんて考えながら家へ向かったよ。
360円を500円玉で払おうが1万円札で払おうが
客の自由だし、人それぞれの状況があるよね。
だから自分が「こうしたい!」っていうことを自信持ってすればいい。
なんて頭ではわかってるつもりでも
まだ人目気にしたり、どうでもいいこと考えちゃうんだよね。
それでも、そんな経験もする中で、
ちょっとずつだけど成長していくんだなあと思った帰り道だったよ。