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【閑話】このミス第1位『涙香迷宮』つぶやき感想

 この週末、念願かなって、このミス2017(国内編)1位――竹本健治先生の『涙香(るいこう)迷宮(めいきゅう)』を読みました!

 くしくも『匣の中の失楽』は途中で失楽してしまった(別にうまくない)私ですが、こちらはノンストップで楽しく読むことができました。



* * *


明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのは、IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久! これぞ暗号ミステリの最高峰!

いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作るという、日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。

(帯あらすじより)


* * *



 黒岩涙香、いろは歌、暗号……で、どこかの言語学者が主人公と思いきや、探偵は高校生でした。(天才囲碁棋士って高校生だったんだ^_^;)

 で、研究家や編集者など大人も出てくるのですが、思ったよりもずっとライトな作風で読みやすかったです。賛否両論あるみたいですが、智久と類子ちゃん、可愛いと思います。

 が、いろは歌の解説はやはり難解。少し勉強してから読めば良かったなあと。唯一覚えがあったのは、


 閉ぢぬる室に 遺體あり

 鍵は机で 腕部なし

 砒素残す魚 大繪皿

 眉根八重寄せ 目も見けれ


 とちぬるむろ(密室)に ゐたい(遺体)あり

 かき(鍵)はつくえ(机)て わんふ(腕部)なし

 ひそ(ヒ素)のこすうを おほゑさら

 まゆねやへよせ めもみけれ(苦悶の表情)


 密室、毒殺、死体切断が出てくる、この「ミステリいろは」です。(どこかの小説に挿入されているのを見かけたような)

 この程度の知識ですが、最後に解き明かされる暗号の謎には「おお!」となりました。

 事件も起こりますが、大方の口コミどおり暗号のオマケという印象でした。(スミマセン)

 読後には、うまく表現はできませんが、「なんだかスゴイものを読んだな」という気持ちに浸れます。


 あらすじに、牧場智久がIQ208ってあるけど本編に出てこないな、と思っていたら、シリーズものだったのですね。不勉強で知りませんでした。

 というわけで、ゲーム三部作(『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』)をさっそく注文しちゃいました!

 囲碁(将棋も)はまったく詳しくありませんが、先日読んだ泡坂妻夫先生の『酔象秘曲』を面白く読めたので、半分勉強のつもりで読んでみたいと思います。最近、将棋もブームだし。(←ミーハー)



(2017.7.10)

―――――――――――――


 図書館で借りたのですが(買えや!)、背表紙に『このミステリーがすごい!大賞』のシールが貼られていました。司書さんご丁寧にありがとうございます。

 でもオシイ!『このミステリーがすごい!(国内編ランキング)第一位』です。(このミステリーがすごい大賞だと、宝島社主催の文学賞になっちゃう)でも、そんな注文をつけたら「この人マニア?」って思われるかなぁ……と、どうでも良いことで悩む私。

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