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一人っ子論

作者: 峯岸

一人っ子は甘やかされて育てられてワガママとか言われる。中国の一人っ子政策とマナーの悪さを考慮してみても一人っ子ワガママ説は正解なのかもしれない。

だけどわたし的には一人っ子でない人の方がワガママが多いのではないかと思ってる。


だってさ、私をいじめた奴は皆、兄弟がいたもん。兄弟が多いとやり合う事も多いのだろう。戦うことが当たり前、あるいは自己主張するのがあたりまえ、そうしないと母ちゃんの意識を惹き付けることはできない訳である。

自己主張が強すぎて一人っ子を押さえつける。または、一人っ子が主張する隙を与えなくて支配者的になってるから、

一人っ子は必然的に大人しくなる。内向的になる。

兄弟いる人たちのデリカシーのなさに我慢させられて、耐えきれず不満をあらわにしても、「一人っ子の甘え」として定義される。

あまりにも不愉快だが、それを論破する為の言葉はなかなか浮かばない。論理の仕組みが複雑すぎるからである。

だから多くの一人っ子は選べる言葉がないわけで、不満を主張しても、その内容は理屈に合いにくくて、キチガイにみえる。

散々苦しんで胃潰瘍して自問自答してる人多いのではないか?


一人っ子には確かに甘やかされるところもある。それが原因でヤバイやつも育つのかもしれない。

だけど一人っ子は弾圧もされやすい。内向性もエスカレートしやすいから、ますます世界に居場所がなくなる。ヤバイのが混じってて当たり前なんだと思う。


問題は一人っ子の事情を分からない人々。本来は弾圧をする兄弟のいる人に罪があるのだが自覚してないから、いつまでも一人っ子を恨みがしく思い続けて弾圧し、自己正当化する。


一人っ子は一人っ子以外の人種と付き合うと苦労する。ストレス耐えかねて癇癪したらワガママ扱い。誘いを断りきれずに後で裏切る羽目になっても、一方的に一人っ子だけが罪を抱えなきゃいけない構造である。


一人っ子の中国人に内向きが少ないのは、集団生活の中でコミュ力のスタートラインが同だからだ。

コミュ力格差がないから、戸惑うこともない。


中国以外のコミュ力弱者の一人子は、集団生活の中では、必然的に孤立しやすいだろう。また虐められる側になもりやすい。

また、その状況を恥ずかしいと思ってしまうのに、恥ずかしいと思うなというプレッレシャーも与えられる。


一人で平気な一人っ子というイメージを作られているが、孤立するのが恥ずかしいと思う事も恥ずかしいのだと思わされたら、クールな状態を演じなければいけない。

コミュ障をしつつ演技もしつつ、イジメにも絶えて、でも誰もその努力には気付きはしないし、一人子だから甘えだと見下してくる。反抗しようものなら、反抗した以上のしっぺ返しを食らう。冷静でないキャラ、心が狭いキャラ、意味不明な事を言うキャラ。見下されたレッテルを払拭していくのに、更に多くの努力が必要となるが、その努力をしてても誰にも認められてない。

「あたりまえのこと」扱いされ、「当たり前のことすらできない自分」と思い込む。


周囲には「当たり前のことすらできないのを認めたうえで、努力しないで開き直ってるキャラ」だと思われ、何度も思われ、誰もがそう思ってるのだろう思うのが癖になって、その癖と共に生きてたら、親ですら同じ様に自分を思っていると思ってしまい、居場所を失う。


居場所を失って自分の責任だと思うから、誰の事も恨めない。

恨めないけど、しんどい思いに魔が差して産みの親を恨んでしまう。


生んでくれなきゃ良かったと思ったら気まずくなっていき、まともに顔すらみれない。

侮辱されるのが当たり前過ぎる人生で、親も侮辱してくるものだと思い込む様になって、共に生きる事さえできないが、当人でさ、親でさえ、また世間でさえ、そうなってしまうまでは気付くことがないだろう。


コミュ力全てを奪われた様なキャラになって、はじめて気付く。

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