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第1章 1-4 パートナー

 女神様の聖なる加護とやらが与えられた剣を手にした俺に、さっきの紹介でルティと名乗った女の子が近づき喋りかけてきた。


 「こんな頼りなさそうなのが剣の所有者なんてね、まあいいわ、よろしく」


 いきなり宜しくと言われ意味が分からずにいると、導師タウが説明をしてくれた。


 「ルティは剣を持つ勇者候補のパートナーなんじゃよ、ちなみにギーシュは斧を持つ勇者候補のパートナーで、ライオスは杖を持つ勇者候補のパートナーなんじゃ」


「おい、何勝手に人の武器を決めてんだよ。それに残ったパートナーは野郎だけかよ」


 レオンが抗議の声を強くあげる。


 「悪いのう、近藤 礼恩こんどうれおん君。どちらの武器になるかまでは分らんのじゃが、武器の変更は出来ぬよ。

  じゃが安心せい、お主が使い易い武器が渡されるはずじゃ、女神様が選ばれた武器なのじゃからのう。それと女性に対しても心配はいらんじゃろう。世界を救う勇者候補が旅をしていれば、言い寄って来る女性などごまんといるじゃろうからのう」


 女性が向こうからやって来ると聞いてモテたことのない俺はつい反応してしまう。異世界ハーレムも夢じゃないと分かり、つい顔がにやけてしまった。

 ルティが気持ち悪い物でも見るかのように俺を見ていたが、俺の頭はハーレムのことで一杯で、視線に俺が気付くことはなかった。


 レオンは納得した風ではないが抗議したところで無駄と思ったのか、導師タウに自分の武器を早く寄越せと要求した。

 

 先ほどの自分と同じようにレオンの手が光に包まれる、光が消えるとレオンの手にはゲームなどで見たことがある武器、たしかハルバート(槍の先に斧の半分が付いたよう物)?と呼ぶような気がした武器を持っていた。


 「悪くねえな、これなら使い慣れた得物に近い感じで扱えそうだ」


 レオンはハルバートを試すようにびゅんびゅんと振りはじめ、納得がいったのか満足そうな顔をしていると。


 最後の勇者候補であるユナが、導師タウに同じように武器である杖(150㎝くらいの大きさで杖の先に水晶のような物が付いてる)を渡された。

各々が武器を手にすると、導師タウが次の説明を始める。


 「女神様に授けて頂いた武器は強力じゃが、そのままで魔女を倒すにはまだ少し足りぬ。

  魔物を倒せば倒しただけ、武器は更に強力な力を発揮できるようになる」


 まんまRPGのレベル上げだなと思ったが、喋っている途中なので黙って話の続きを聞いていた。


 「武器が強力になればなるほど君たちも強力な魔法を使うことが出来るようになっていくから、楽しみにしておくといいじゃろう」


 「魔法が使えるんですか?」


 魔法という単語を耳にしてつい言葉が口から出てしまった。


 「魔物を倒していけばおいおいと使えるようになろう、魔法の仕組みや異世界の生活に戦いなど困ったことがあればパートナーに聞くとよいじゃろう。

  今ここにいるパートナーは多くの志願者の中から選ばれたエリート達じゃ、知識に戦闘技術とあらゆることを教え込まれている、余程の強力な魔物でもなければ一対一で遅れを取ることはないはずじゃからの」


 どうやら一通りの説明はこれで終わりらしい。

 そして遂に、旅立ちの時を迎える。


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