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第3章 3-9 初めてのモテキ到来?

 ツムギは困っていた。ツムギたちがレオンと別れてから2週間が過ぎ、魔物を倒しつつ新しい仲間を探すが未だに仲間を見つけることはできなかった。今までなら気になど留めなかったが、他の勇者候補の現状をレオンに聞かされ自分が如何に出遅れているかを自覚させられた。


 「はあー」


 ツムギは深いため息をついた。自分が不甲斐ないせいで一緒に旅をしているルティとフランまでが馬鹿にされるのは我慢できない。

 新しい仲間が欲しい、欲を言うならば可愛い女の子か、もしくは甘えさせてくれる綺麗な年上お姉さんがいいのだが。


 「勇者になったら選り取り見取りじゃなかったかよ、まあ俺は勇者候補止まりで終わりそうだけどさ、ハハハっ」


 ツムギは食堂で1人ブツブツと呟き、周りの客は気味悪がって距離を取っている。ルティとフランは2人で風呂に行っていて、ツムギは食堂で2人を待っていた。


 「あれっ、1人なの?ご一緒していいかな?」


 ツムギに声をかけて来たのは金髪で綺麗な背の高い(自分よりも頭1つ、いや2つ分は高い)女性だった。女性にして少しガタイが良く筋肉質だが、顔は整っていてハリウッドスターと同等かそれ以上だ。

 ツムギは緊張してしどろもどろしたが、相手は気にせず席に着くと質問をしてきた。


 「君って勇者候補なんだろ?その上未来を予知できるって本当なの?」


 ツムギはルティから勇者候補には色々な人間が近づいてくると聞かされていた。利用しようとする者、命を狙う者、自分に近づく人間には気を付けるようにと。

 しかしツムギは美人に迫られてそんなことを思い出している余裕などなく、パニックで相手の問いに答えられずにいると、相手は痺れを切らしたのか強引にツムギの腕を引っ張って食堂を出た。


 「宿に部屋を取ってるから一緒に来てくれ。」



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