●浮気する家
占い師、かや博史の所に舞い込んだ、浮気の相談。
●浮気する家
私が契約している会社の女性従業員に起きたお話です。
彼女はアルバイトから社員になったというベテランで、
もうかれこれ勤続15年になるという社員です。
結婚して5年ですが、今も経理の仕事をしている方でした。
ある時、社長からその彼女の相談に乗ってやって欲しいという依頼があり、
さっそく会社の近くにある喫茶店で、話を聞く事になりました。
待ち合わせは12時ですが、
会社の昼休みが12時からなので、多少は遅れるという事でした。
12時8分頃、彼女が喫茶店に現われました。
着替える時間が無いという事で、会社の制服姿です。
さっそく昼食をとりながらの相談開始です。
まぁ、いつもの事ですが、
彼女は昼食を食べながら、相談事を話し、
私は飲み物だけで、メモを取りながら相談に集中します。
相談内容は、
ズバリ、ご主人の浮気でした。
ご主人は6年前に、上司の紹介で知り合い、
1年付き合った後に、結婚した2歳年下の男性でした。
1年付き合ってみて、彼がとても真面目で優しい男性だったので、
彼女はこの人ならと思い、上司の仲人で結婚したのでした。
その後、彼と彼女がお互いにローンを組み、
1年前に念願の一軒家を購入したのです。
ところが、家に引っ越してから半年が経つ頃から、
どうも夫の様子がおかしいというのです。
それまでは、滅多に残業で遅くなるという日など無かったのに、
最近は、週に2度は帰りが夜中の3時という事もあるというのです。
夫に問いただすと、会社の同僚と飲んでいたというのです。
それでも、まだその時はまさか浮気とまでは確信は持っていませんでした。
しかし、ある日、
彼女が夫の車を洗車している時でした。
車の床に、女性のピアスが片方落ちていたのです。
「あれ? 」と思った彼女は、
車を締め切って、中にしばらく居ると、
微かに、女性ものの香水の臭いもしたそうです。
誰か知らないが、主人は女性をこの車に乗せたのだ。と思ったそうです。
そう思って、思い出してみると、
主人はクリスマスの日には、家にちゃんと帰ってきたものの、
クリスマスイブの日は、午前様だったのを思い出しました。
この時、初めて浮気を疑ったといいます。
ここまでの話なら、よくある浮気の相談です。
私の様な占い師でなく、カウンセラーに相談しに行った方がいいです。
ただ、ここからが、ちょっと違った話になってきました。
彼女いわく、
夫は浮気をする様なタイプの人では無いと断言するのです。
そして、これはきっと、
新しく引っ越した家に原因があるのではないかと言うのです。
確かに、彼女夫婦は、
結婚して4年間はラブラブだったのが、
引っ越して半年経った頃から、急に浮気し始めた事になります。
なるほどねぇ。
だから社長は、私に相談する様に言ったのかぁ。
とりあえず、ご主人の写真を見せてもらう事にしました。
予め伝わっていたのか、ご主人の写真を5枚位持って来てくれました。
私の場合、1枚の写真からだとどうしても確信が持てませんが、
その人の写真が2枚あると、その人が立体的に見えてきて分かるのです。
写真を見ると、確かに浮気をする様なタイプには診えません。
では、彼女が主張する様に、家が原因でしょうか。
でも聞くと、家は新築だと言うのです。
もし、中古の家なら、
前の家庭が、喧嘩が絶えなくて、離婚したという場合、
その念が残っていて、その後に移り住んだ家庭が、
それまで仲良かったのに、喧嘩する様になるという事はあります。
でも、新築の家なのです。
それでも彼女は、新しく引っ越した家に原因があるのではないかと言うのです。
彼女のその確信とも言える自信はどこから来るものでしょうか。
女の勘でしょうか。
彼女の家に原因があるという見えない自信に引きづられて、
私は後日、彼女の家に行ってみる事になったのです。
共働きのご家庭だったので、
通常の家庭の時の様に10時行きますという訳にはいかなかった。
また、こういう浮気に関係する相談の場合、
ご主人が家に居ない時に、家に行かなければならない。
そこで、ご主人が会社に行っていて、彼女が家に早く帰って来れる日に行く事になった。
また、男一人が奥さんと二人きりになる状況は、
逆に奥さんが不倫していると思われかねないので、
女性のスタッフを連れて行きましょうか。(4000円上乗せになりますが)と聞くと、
ではその日は、相談に乗ってくれている友人を家に呼んでおくという事になりました。
私は車で、彼女の自宅の近くのコインパーキングに停めると、
そこから歩いて、彼女の家に。
これも、近所の方が知らない車が来てたよみたいな余計な詮索をされない為の配慮です。
彼女の家は、2階建ての白い壁の家でした。
外見はややこじんまりした家です。
庭はほとんど無いと言ってもいいでしょう。
道路と家の間にフェンスや壁は無く、道から階段を5段上がると玄関です。
また道路と駐車場の間に柵などはなく、ギリギリ2台止められるスペースがあります。
むき出しのポストの上にあるインターホンを押すと、
直ぐに奥さんが出迎えてくれました。
「お邪魔します。」
玄関を入った瞬間、ちょっと気になった事がありました。
それは、玄関自体は石張りで、細い窓がある作りで問題は無いのですが、
それほど大きくない玄関に、ご主人の靴と奥さんの靴が合計5足。
基本、家に居る人数分の靴しか玄関に出さないのが一番良い。
そこで、奥さんの靴を1足、ご主人の靴を1足以外は全て仕舞う様に勧めた。
そこに大きな傘たてと、ゴルフ道具が置いてあり、やや足の踏み場が狭まっています。
聞くと、ゴルフ道具は奥さんの物だと言う。
そこで玄関を狭めるのは良く無いので、他に移す事を勧めた。
あと、特にこの家は道路と玄関の間に柵やフェンスが無いので、
玄関前に泥を拭きとる玄関マットを置く様に勧めた。
玄関からして、こうだから、さぞや家の中は問題が一杯あるかと思ったのだが、
家の中は、さほど目立つ問題は無かった。
新築で、まだ1年しか住んでいないし、子供もいないのもあって、
特に酷く汚れた部分も無いし、そんなに荷物も多くないので、
全体的に綺麗なのである。
1階は駐車場前に6畳の畳の部屋。そして16帖のLDK。
2階は8帖のバルコニー付の部屋が夫婦の寝室となっていて、
他に6帖の部屋が2つ。そのうち1室がご主人の書斎ケン仕事場となっていた。
一応どの部屋も見せてもらったが、悪い感じはしない。
気になったのは、最初の玄関だけである。
玄関は、確かに外の世界と家庭との境界線なので、とても重要だが、
だからと言って、今回の浮気に直接結びついている様には思えなかった。
やっぱり、女の勘は外れたかな。と思った。
あと細かい事がだが、
大きな傘たては、玄関の外に出し、
小さい傘たてを玄関の中に置いて、その傘たてには、
家に住む人の人数分の傘しか入れない様に勧めた。
他の余分な傘は棚の中に仕舞う方が良い。靴と同じである。
ちなみに、骨が折れた傘は捨てるか治すかする。
骨が折れた傘を、そのまま傘たての中に入れておくと家族の運気が落ちる。
とにかく玄関は広くスペースをとり、綺麗に、明るくが基本だ。
私が特に、この家には浮気に関する難点は無さそうです。と結論して、
帰ろうとすると、せっかくだから昼食をどうぞと勧めてくれた。
普段は、仕事先ではそういうお誘いは断るのだが、
今回は、お役に立てなかったという負い目もあったので、
それじゃあ、ということで昼食をご馳走になった。
3人で雑談しながら、食べいたのだが、
彼女とご友人が話している雑談の中に、気になる話題が出たのである。
それは、半年前に不思議な事があったというのだ。
デパートから頼んでもいない荷物が家に届いたという。
それも、差出人は、奥さんだというのだ。
しかし、当の奥さんはそんな物を注文した事は無いと言う。
それを聞いて、友達は、
「注文して忘れたんじゃないのぉ。」と言うと、
そもそも、彼女はそんなデパートには行った事も無いと言うのだ。
不思議な事もあるものである。
お金も払っていないのに、
デパートから品物が送られてくる。
しかも、そのデパートに行った事も無い奥さんの名前で・・・
「それで、何、送って来たの?」と友達。
「靴なの」
「儲かったじゃない!」
「それが、男性の革靴なのよ。」
送られてきたのは、男性の革靴で、結構な値段の物だったという。
しかも、不思議な事にご主人の足のサイズにピッタリだったというのだ。
直ぐに帰宅したご主人に聞くと、
ご主人もまったく心当たりは無いという。
私は脇でただ二人の会話を聞いていただけだったが、
このご主人の足のサイズにピッタリだったと聞いた瞬間、
「ゾクッ!」と何か嫌な感じを受けた。
何だろう、この変な気持ち。
男性の革靴。
勝手に使われた奥さんの名前。
そして、その靴はご主人の足にピッタリだった。
もしかしたら・・・・
これは、呪いだ!
私が嫌な感じを受けたのは、
ただご主人の足のサイズにピッタリだったからではない。
その謎の靴が送られてきた半年前頃というのは、
ご主人の様子がおかしくなった頃と時期が同じであるという一致である。
そしてもう1つ。
女性が男性に靴を贈るという行為が、別れに通じるというジンクスがあるのだ。
例えば、恋人である女性が、彼氏に靴をプレゼントすると、
別れるというのだ。
だから、お隣の韓国やシンガポールでは、
このジンクスを信じている人が多く、
女性が男性に靴を贈る事は、まず無いと言ってもいいくらいだ。
ちなみに、他にも靴については、
下の様に良いジンクスと、
「花嫁の左靴の中に6ペンスコインを入れると幸せになれる」 (イギリス)
下の様な怖いジンクスがある。
「夜に新しい履物を履いて玄関からそのまま出かけると、死ぬ」 (日本)
さて、今回の誰かから贈られた靴に話題を戻そう。
「女性が男性に靴を贈ると別れる」というジンクスは本当か?
と聞かれれば、個人的に答えるとすれば、
本当である。
ただし、条件がある。
それは、迷信、ジンクスには地域性があるという事である。
つまり、「女性が男性に靴を贈ると別れる」というジンクスは、
韓国やシンガポールでは、そういう事が起こる事があるので注意が必要。
でも、日本では、余りそういうジンクスを知っている人はいないので、
ここ日本では、特に気をつけなくても大丈夫。
これには理由がある。
「女性が男性に靴を贈ると別れる」というのは、
韓国やシンガポールでは、大人なら誰でも知っているジンクスである。
つまり、
過去に亡くなった祖母や祖父もその事を知っていた訳である。
もっと言えば、彼女が彼に靴を贈った瞬間、
彼氏の親も、彼氏のご先祖霊も、彼氏の守護霊も、そして彼自身も、
「あっ、あの子、靴贈ってきた!」とジンクスが頭をよぎるのである。
それは全てに於いて、プラスの行為に思う者は一人もいない。
「郷に入っては郷に従え」という諺にもある様に、
やはり、この行為は韓国やシンガポールでは止めた方がいい。
でも、日本では、
そう思う人や先祖は非常に少ないので、問題は無いでしょう。
ではなぜ、私が嫌な予感がしたかと言うと、
この誰だか知らない相手は、
デパートまで足を運んで、高い靴を買い、
奥さんの名前を語って、この外国のジンクスを使ってまで、
ご主人を奪おうという執念を感じさせるのです。
靴を贈るというジンクスは日本では通じなくても、
ご主人の靴のサイズとピッタリというのが気にかかります。
どこでご主人のサイズを計ったのか知りませんが、
靴をご主人に履かせようという目的があったのでしょう。
聞くと、その靴が気に入ったご主人は、
その後その靴を履く様になって、今日もその靴を履いて仕事に行ったといいます。
多分、その靴そのものにも、念を込めている可能性がありそうです。
そこまでやる相手なら、他にも何か仕掛けているかもしれません。
そこで、奥さんに変な事を聞いてみました。
「ご主人は、ご自分でパンツやシャツなどの肌着を、
自分で買ってくる人ですか?」
「いえ、結婚以来、全て私が買ってきます。」
「ご主人の肌着を見せてもらってもいいですか?」
「えっ? はい、どうぞ」
そういって、2階のご主人の衣類が収納していあるタンスに案内してもらった。
「このご主人のパンツやシャツ、
靴下などの肌着は、全て奥さんが買われた物ですか?」
すると、パンツを調べていた奥さんが、「あらっ」と言って、
2枚、彼女が買ったものでは無いメーカーのパンツが見つかった。
その他シャツや靴下にも、彼女が買った物とは違う物があった。
次にもう一度、ご主人の書斎を見せてもらった。
鍵がかかっている引き出しの中は見れなかったが、
それ以外は特に怪しい物は無かった。(浮気相手の写真など)
ただ、私が奥さんに、
「この書斎の中に、貴方かご主人が買ったものでは無い物ってありますか?」
と聞くと、奥さんは書斎を見回しながら、
書斎の机の上を指差し、「あの花は貰い物です。」と答えた。
「あの花の鉢植えは、誰から貰ったんですか?」
すると、主人の取引先の会社から毎月違う花が送られてくるという。
「取引先から毎月花が送られてくるというのは、おかしくないですか?
お中元なら分かるけど毎月って。
ちょっとその会社に問い合わせて、本当に送ってきてるか聞いてみて下さい。」
奥さんが、取引先の会社に電話すると、花を贈った人はいないという。
そこで、近づいて花を見てみると、
かすかにだが、花の香りとは違う、女性の香水の臭いがした。
多分、鉢植えに念を込めてから、彼女愛用の香水も少しかけているのだろう。
「私が診る限り、
多分、送って来た靴と、浮気相手が買った肌着と、
毎月送られて来る花の鉢植えには、浮気相手の念が込められているはずです。
この中でも、花の鉢植えが一番強い影響があるはずです。
浮気相手の生霊が、生きている植物と相まって高まり、
この花の鉢植えを見ているだけで、なんとなく浮気相手に会いたくなるという
気を自然に起こさせていると思いますよ。」
しかし、ここからは私ではなく、奥さんの判断である。
「どうしますか?
ご主人を許す事は出来ますか?
浮気をされた今でも、もう一度やり直したいと思いますか?」
すると、少し考えてから、
奥さんは、「やり、直したいです。」と答えた。
「そうですか。分かりました。
それでは今回は、ご主人が風俗に行ったと思って、
今回の過ちは許してあげて、強く責めない事です。
それよりもこの家を居心地の良い場所にしてあげてください。」
「私達、やり直せると思いますか?」と奥さん。
「やり直せると思います。
私の今までも経験から言うと、
浮気相手で一番手ごわいのは、
何も小細工しない、ありのままのその女性の性格を好きになった場合です。
今回の様に、相手は色々な呪いをかけています。
という事は、
それが無いと、自分に自信が無いのです。
呪いが解けて、メッキが剥がれれば、恋も冷めます。」
「どうすれば、いいでしょうか?
靴や下着や花は直ぐに捨てた方がいいですよね?」
「もちろん、捨てた方がいいです。
彼女の生霊が入っていますからね。
ただ、
捨てても、気づかれて他の手を使われるでしょうから、
呪い返ししましょう。」
「呪い返し?」
「■まず、その花の鉢植えと、靴と、
浮気相手が買ったと思われる肌着の写真を撮って、店に見せて、
それと同じ物を用意して下さい。
そして、用意出来たら、元のを塩をふってから捨てます。
次に、買ってきた靴と花と肌着を仏壇の前に持っていき、
お線香を焚いて、その煙にかざしながら、
浮気をしないで下さい。と念を込めて下さい。」
「■他にも、ご主人の食事を作る時は、
野菜を切る時も、焼く時も、
食材に向って、浮気をしないで下さい。と念を込めて下さい。」
「■それから、ご主人の洋服を洗濯する時は、
浮気をしてきたと思われる日は、翌日直ぐに洗濯して、
少しお酒を入れ、浮気をしないで下さいと念を込めて、
洗い、アイロンをしてみて下さい。」
「■また、ご主人が浮気をしてきたと疑われる日に入る風呂には、
少しの塩とお酒を入れて、その日のお風呂の水は流して下さい。」
「■それから、貴方の家はなんとなく色合いが暗い感じがします。
一度に変えると変に思われるでしょうから、1週間に1つづつでも、
何かを薄いピンク色の物に代えてみて下さい。愛される色です。
例えば、まず初めは玄関を入った所に置いてある足ふきマットからでも。
その次はエプロンとか、スリッパとか」
「■あと可能なら、こっそり亡くなった御先祖の小さい写真を、
ご主人のカバンの中にうまく隠して入れて下さい。
浮気をしない様によろしくお願い致します。 と言って。」
その後、彼女は上の事全てを実行したという。
すると、3日おき位に浮気相手の所に行っていたご主人が、
段々と行かなくなり、浮気相手とも自然消滅したという。
もし、浮気されても、彼女の様に、真っ向からご主人と対じ出来ない方や、
争いたくないという人は、試してみてはどうでしょうか。
貴方の家庭も、末永くお幸せに・・・
END