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ギャルゲ神のてんせい  作者: 碧海
第一章 転生と変生
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博打を撃つ仲間キャラは、一番いいタイミングで勝ちを拾う


『できたぞ。』


俺はその声を最初聞いた時、反応できなかった。


可愛らしい、鈴の音を連想させるような、そんな声。


それが、スライムの発する念話の声だと、理解するのにかなりの時間を要した。


なんせ、今まで1文字で喋っていたやつが急に流暢に喋り始めたんだ。分かってはいても、対応できるかはずがない。


『……スライムか?随分、流暢に喋れるようになったな。』


『5匹でらじおをずっと聞いていたからな。多少拙いところはあるが、問題あるまい。』


ラジオの発音が怪しいくらいしか、言葉に違和感がない。


少し、しゃべり方が独特、というかジジくさい感じはあるが……。


兎も角、実際に目の当たりにすると、魔物の進化ってやつは規格外だと理解出来る。


『じゃあ、隠密の方は?』


言葉がこれほどなら、問題は無いと思うが……


『其方も、概ね問題ないだろう。少なくとも、一般人にバレることは無いはずだ。』


そう言って、俺の後ろに隠れていたスライムを指していう。


『わーお、想像以上だよ。気づかなかった。……いけるな、これ。』


『あぁ』


そして、スライムは徐にスマホを取りだし、こう言った。


『こいつに関しても、進展があったぞ。』


『何?』


俺がダメで元々の精神で、録音や撮影の機能を使えないかと渡しておいたものだ。


『話を聞こうか。』


スライムに、そう切り出す。


『勿論だ。先ず、結論から言えば、こいつの再現は無理だ。』


……期待していなかったとはいえ、こうもはっきり言われると来るもんがあるな。


『だが、少し面白いことができるようになった。』


『面白いこと?』


『あぁ、私たちスライムの同期を強めることで、その場の光景や音声を共有できるようになった。そして、これは私と共有しているお前とも、恐らくだが可能だ。』


『……はぇ?』


……え?いやちょっと待って、パニック。


あー落ち着け俺、とりあえず深呼吸だ。


……最高じゃね?スマホとか目じゃねぇじゃん。


『済まんな、期待に応えられず。だが、これはそれなりに使えるはずだ。』


『いや、期待以上だわ。ハードルを棒高跳びで越えてくんのやめてくんない?ちょっとチビりそうなんだけど……。』


こいつの言っていることが本当なら、俺のやりたいことは全部できる。


つーか、スマホじゃできなかったことまでできる。


総じて言えば、こいつ優秀すぎ?え?主変わる?


俺が主で平気?……あぁそうですか。


『……あぁ、それと、闇属性を獲得した。次いでに、影に潜れるようにもなったぞ。』


ほう?


………………ほう?


Why?あいどんとあんだーすたん、ぷりーずえくすぷれいん。



属性を獲得?そんな要素知らないんだけど?


え?魔物が媒体器無しに魔法使える理由?それ。


結局作中では解明されなかったんだけど?そんな簡単に明かしていいの?……あぁ、いいの。そうですか。




……こいつやっぱ優秀過ぎでは?


影潜り(それ)、あと数ヶ月かけて覚えさせる予定だったんだけど……。


ついでなの?傷付くわ(╥﹏╥)


『優秀。まじ優秀。パネェわ、スライムさん。マジパネェっす。』


『?なんだかわからんが、喜んでくれているのなら良かった。』


思わず三下ムーブが出てしまった。


いやだって、普通できないじゃん。本来なら数ヶ月かかる影潜り、3日で覚えてんだよ?そんなん出来んやん普通。できるんやったら言っといてぇ!?


『あぁー、スライムさん。魔力渡すから、子機増やしてくれる?街ん中に広めて欲しいんだけど。』


『……魔力の量にもよるな。分裂するのにも、魔力がいるからな。』


『そこら辺はちゃんとわかってるよ。何日かかけて、街に情報網を敷こうと思ってんの。

とりあえず、こんぐらいなら何匹ぐらい増やせる?』


俺は、全魔力の5割をスライムに送る。


『ふむ。これだけあれば20は行けるが、街に情報網を敷くなら、数百単位で子機が要るぞ?』


『これで20か。ふむ……。とりあえず、寝る前に俺の魔力全部渡すからそれで増やしてくれる?あとは随時って感じで。ちゃんと契約の分は別で渡すから心配しないで。』


『分かった。子機の分布はどうする?バラ消させるのか?』


む……、手が足りない以上絞る必要があるか。


『街の要所に重点的に置こう。他は、増やしながらだな。』


『なるほど。では、他に此方が気をつけることは?』


そうだな、いくつかあるが……


『先ずは、見つからないこと。俺が周りを探っていることを知られたくない。』


特に、東青家やその関係者には……


『それと、俺が今から言う名前を聞いたら、それを優先して追ってくれ。俺に同期するのがベストだな。』


『ならば、その名前を教えてくれるか?』


俺が注視すべきは、主人公やヒロインに、東青家の動向。あとは、俺が死ぬ原因は知っておきたいから……


『「武曾 煌」、「犬江 宗治」、「東青 峰華」、「北玄 優愛」、「シュエル・ハハーレク・ノル・ラナメル」、「ミルル・ダカ・マルコンシャサ」、「エリカ・ヴァルヒ・ルチル・トバルヌロ」、「オリヴィア・ラートゲ・ヌバ・テュケオーベ」そして、「東青 壱成」。この九人の名を聞いたら、そいつを最優先で頼む。』


『あい、分かった。こやつらは最優先事項として記憶しておこう。』


……彼奴らも気に掛けとくか。


『こっちはついででいいんだが、「与那嶺 朧」、「臼井 翠」この二人の事も覚えておいてくれ。こっちはそこまで重要じゃねぇから、あくまでついでだ。』


『ならば、先の九人の情報が無い時は此方を追おう。それで良いか?』


『あぁ、助かる。』


……あとは、入学まで鍛えるだけだな。

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