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ギャルゲ神のてんせい  作者: 碧海
第一章 転生と変生
23/45

一度正体を隠したなら、最後まで隠し通すのが筋


「いや〜、助かったぜ師匠。」


「さっき愛してるって言いました? さっき愛してるって言いましたよね?」


何この師匠(オリヴィア)怖い、あと怖い。


俺たちは、師匠に助けられた後、近くの公園にまで来ていた。


「あ、あの、オリヴィアさん。助けていただきありがとうございます。」


「主従共々、この御恩は忘れません。」


シュエルとルナリヤは、師匠に何度も感謝を伝えている。


「もういいって、弟子がやった事だよ。感謝するならこいつにしとけ。こいつに言われなきゃ、私は今日ここまで来ていないからな。」


そう言って微笑む師匠に、シュエル達は再度頭を深く提げ、此方に向く。


「貴方も、私達を助けてくれてありがとう。貴方が居なければ、私たちはどうなっていたか分からない。本当にありがとう。」


深深と頭を下げるエルフの姫。


「あなたのおかげで、シュエルを守ることが出来ました。深く、感謝を。」


こちらもまた、深く頭を下げるエルフのエリート。


「……やめてくれ。エルフの姫様に頭を下げさせたなんて、外聞が悪ぃ。それに、俺が勝手にやった事だ。感謝は要らねぇよ。」


そう言えば、少し困ったかのような表情で、顔を上げ、もう一度感謝を告げる2人。


「それじゃあ、言葉だけでも。ありがとう。……えっと、」


そこで区切り、何かを迷うような表情をしたあと、彼女は意を決したかのように切り出した。


「なんで、まだ仮面被ってるの?」


……それ聞いちゃうかー。そっかー、そうだよなぁ。聞くよな、普通。


どうしよっかねぇ……。


俺としちゃあ、東青 壱成が、エルフの姫を助けたなんて知られたら面倒なんだよなぁ。


それに、シュエルに、今顔を知られるのは避けたいし。


何を今更って感じだけど、できるだけシナリオは変えたくない。


俺のアドバンテージは消えるし、今後予想できない事態が増えることも考えられる。


だから、顔見せたくないんだけど……


じー


……納得させられる気がしねぇ。どうやって行く誤魔化すか……。


「あー、個人的に厄介な問題を抱えていてそれのせいだ。顔見せるのは、勘弁してくれ。」


取り敢えず、直球で言ってみる。


「んー、恩人に嫌がる事をさせたくはないんだけど……。」


「貴方に、何もしなかったのではエルフの沽券に関わります。ですので、正体を明かして欲しいのですが……。」


だよなぁ。そりゃ、国としては何もしないなんて訳には行かないもんなぁ。


……あ、いや、そもそもこんな事件がなかったことにすればいいのでは?


……いや無理だろ、シュエルの護衛はシュエル誘拐のこと知ってるし、隠し通せるもんじゃない。


……師匠に押し付けよ。


「……俺は何もしていない。闘神と呼ばれる、【蓋世】の一人、オリヴィア・ラートゲ・ヌバ・テュケオーベが全てを解決した。」


「「は?」」


二人の声が揃う。


コワイ ガクブル


「おーよしよし、怖くないぞォ。」


師匠に頭を撫でられるが、無視して話を進める。


「そういうことにすれば、俺に礼をする必要は無い。俺の関与を知っているのは、ここにいる4人だけだ。隠し通せる。」


「嫌だぞ、私は。」


グルン


師匠の方に顔を向ける。


「なんで?見捨てるの?俺を?」


「違うんだが……。弟子の手柄を取るなんてしたくない。私はそんな事をするようになりたくない。」


……師匠は、そう言うよな。――()()()()()()()()()()()()()


「はぁ、仕方ないか。」


そう呟いた俺に、シュエルとルナリヤのふたりが反応する。


「もしかして……」


「ということは……」


期待に満ちた目を向ける2人に、仮面の下から目一杯の笑顔を向けて……


「アデュー!!」


全力で逃げ出す。


師匠がポツリ。


「逃げた。」


シュエルとルナリヤは、ぽかんとした顔でこちら見ている。


「ふははははっ!見せるわけねぇだろッ!残念だったなぁ!!もう合わないよう願ってるぜぇぇぇ!!」


身体強化を発動し、路地裏に入る。


角を無意味に曲がったり、大きく迂回しながら、家に向かって走る。


『良かったのか、主。』


彩晴から、急にそんな事を聞かれる。


『いいんだよ、あれで。最高だ。』


走りながら、彩晴に答える。


『俺は、廃嫡されるまでは大人しくしておきたい。東青家の後継者問題の矢面に立たされたくないんでな。しっかり廃嫡された後は、自由に動くが、それまではできる限り派手な動きはしたくない。』


『……そうか。ならば、私からは何も言わん。』


何処か不満げに、そう告げてからは、彩晴から念話を送りてくることが無くなった。


走っている途中で、肉や野菜が減っていたことを思い出して商店街に行く。


「いや〜、廃嫡までは東青家のブラックカード使い放題だからな。稼ぐ必要が無いのは、素直にありがたい。」


金を稼ぐ時間も、鍛錬に当てられるからな。


特に、今の時期は他にやる事が無いのも大きい。


入学前で、準備は全部終えている今だからこそ、朝から晩まで鍛錬漬けにできるんだ。


「今のうちに、ちゃんと強くならねぇとな。」


食料を買い漁り、必要な物を揃えて家に帰る。


鍵を空け、冷蔵庫のあるキッチンの方に向かう。


機嫌よく鼻歌を歌いながら、ドアを開け、


「よぉ、遅かったな壱成。」


「お帰りなさい。自炊してるんだね、凄いなぁ。」


「お邪魔してます。結構綺麗にしてますね。」


寛ぐ3人を見て、膝から崩れ落ちた。

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