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碧い夜

作者: バナ

 碧い夜


 私は眠らない


 繰り返されるあの日々を

 忘れるために 


 君がいた日常

 笑顔だけ覚えている


 おそろいのマグカップ

 捨てられないでいる


 もう存在しない君を

 捨てられないでいる 


 何かあったら忘れようねと

 約束したのに


 午前一時三十分

 私はゆっくりと目を閉じる


 助かってよかったですね

 残酷な笑顔が

 私を静かに壊す

 

 痛くないのに

 痛く感じて


 見えないはずの

 君が見える


 生と死のはざまを

 感じさせないほど

 温もりを感じる


 近くにいるはずなのに 

 とても遠いけれど


 それでもやっぱり

 君は笑っている

 

 そして私は今日も

 眠らない


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