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Last Quest 風を求むもの  作者: 山原喜寛
弐章
6/8

1 The god of demon world,Elgedos 魔界神エルゲドス

 界層分裂から約5万2千年。一度は壊れてしまった地上界でさえ山ができ、木々が生い茂り、水が溢れて川を作り、海ができあがっていったように、当然、魔界にも大地がつくられ、草木が生え、川が流れていた。ただ地上界のそれとは少し違った色合いではあるが。さらには、人々が住み、街がつくられ、思い思いの職業に付き、思い思いの生活を行なっている。

 そんな魔界のとある場所に、とても高い山々が連なった所があった。ミラタイスク山脈である。この山脈の奥深くに大きな入口があった。しかし、そこまでの道のりがとても(けわ)しく、何人(なんぴと)も立ち入らせない神聖な雰囲気を(かも)し出していた。そこで、魔界の人たちはそこを『魔の口』と名付け、(おが)(たてまつ)り、日夜祈りを捧げるのであった。功徳(くどく)を積んだ何人か者が、その神聖さを授かりたいと、魔の口に挑んだが、未だかつてそこにたどり着けるものは存在しなかった。


 漆黒の闇の中、青白い炎が揺らめいている。ここは洞窟の奥深く、幾層にも重なり合ったその最深部の、神殿のような部屋である。その明かりの中に二人の人影が見えた。一人は玉座らしきものに座り、一人はその前で(こうべ)を垂れている。

「首尾は上々か。」

 玉座に座っている男が静かに、しかし重々しく、口を開いた。

「は。首尾良く接触いたしました。また、かの者もこちらの進言通りに動いております。」

「そうか、ならよい。」

 玉座に座っている男が、うっすらと笑みを浮かべた。

「今の所、私の思い通りに事が進んでいるのだな。」

「はい、その通りでございます。ですが、なぜあの者を返したのでしょうか。あのままの状態にしておけば、かの者たちは苦しみ続いたと思われますの・・・」

 男の顔がみるみる変わるのを見て話すのを途中でやめ、

「私としたことが出すぎた真似をしました。エルゲドス様のこと、我々には考えつかないことをお考えになられていることでしょう。」

「まあよい、レイ。今までの功績に免じて今回の発言はなかったことにしょう。」

 エルゲドスとよばれた男は顔色を戻し、

「さて貴奴らどう動くであろうな。さぞかし困って、惑っていることだろう。せいぜい苦しむがいい。我が苦しんだ苦しみの何千倍もの苦しみをあじ合わせてやる。」

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