人というもの
人の話をしようか。
昔々、人の手足がまだ四つずつで
頭が2つだった頃。
彼等はそれで完璧で
それ単体で完全だった。
ただ、いつ頃だったか
神の怒りをかったのさ。
いいや、愛だったか
兎に角何事かがあって
人は二つに別たれた。
戻り難くも別たれた。
だからさ、不完全になってしまった人たちは
フラフラとただフラフラと
現世を彷徨い。
自身の半身を探しているって顛末だよ。
肉体的にも精神的にもね。
えっ?!
だから何が言いたいのかだって?
そんなの決まってるだろ。
僕が君の半身じゃないか
試してみようって話だよ。
以前に割烹に書いたものです。
流れちゃいそうだったので
ちょっと編集して載せました。