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素敵なホスト  作者: 美仁愛
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女子高校生とホスト

初めまして、美仁愛(みにあ)です。


初めての作品であるこの小説を温かく、

見守って下さると有難いです。


そして、最後までこの作品を読んで頂けると嬉しいです。



学校帰りに帰る場所は、彼の家。電車を降り、少し歩いた先にある家の扉を開けば煙草にお酒と香水が混じったキツい臭いが部屋中に広がる。部屋には沢山の名刺があちらこちらに散らばって、脱いだばかりであろうスーツや靴下が床に落ちている。お世辞にも綺麗とは言えないが、何故か不思議と落ち着いた気持ちになっている私がいた。

そんな部屋の主は、ベッドの上ですやすやと寝音を立てて眠っている。あまりにも綺麗な寝顔に手を伸ばそうとしたが、寝ている彼に申し訳ない気がして手を引いた。暫くベッドの横に座り、寝顔を見ていると、目を擦りながらゆっくりと目覚めた。


「お帰り、純ちゃん」


寝起きのはずなのに、すごく優しい笑顔で私を出迎えてくれる。まだ成人になったばかりの20歳の彼の職業はホスト。夕方頃に起き、夜は働き朝は寝ている。一般的な生活とは真逆な生活を過ごしている彼と一緒に暮らして、まだ二ヶ月あまり。


「さてと、仕事に行く準備をしますか」


これから仕事の彼に、私は料理をしてご飯を一緒に食べる。彼にとっては朝ご飯であり、私にとっては夕ご飯になるこの食事。「今日は学校どうだった?」何て何気ない会話をしながらその後は、彼が着るスーツを準備しネクタイを結んであげる。


「本当にネクタイを上手に結ぶね」


頭を優しく撫でる彼に私は、同じようなことをお客さんにもしているんだと思いながら、少しだけ虚しくなる。


「今日は何時に帰って来ますか、晴希さん」


「3時か、4時くらいかな?」


「分かりました。では、今日もお仕事頑張って下さいね」


「ありがとう。行ってきます」


「気を付けて、行ってらっしゃい」


バタンっと閉まるその扉に寂しさを感じながらも、眠くなって来たので、自分の寝室へと向かう。一人になった部屋に残ったのは煙草にお酒と香水の混じった臭い。彼の面影があるこの臭いに思いを募らせながら、そっと目を閉じ眠りに着いた。



誤字、脱字などがありましたら、ご指摘して下さい。


また、おかしな部分が有りましたら申してください。少しでも、良い作品になるように心掛けます。

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