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第42話 『魔力感知』スキル

「―え? マフィも国王から何かを感じてた?」


 翌日。昨夜ミュラから相談を受けていた俺だが、ミュラに続いて稽古のために師匠とともに孤児院に訪れたマフィからも国王のことについて聞かされていた。すると、マフィと一緒に頷いた師匠が声を返してくる。


「ああ、そうらしい。残念ながら、わたしは何も感じなかったのだが……しかし、その言い方だと、シュウも陛下に何か思うところがあったのか?」

「あ、はい、まあ……実は俺だけじゃなくて昨夜ミュラとその話をしていて……」

「何? ミュライトもか?」

「えっと……はい……」

「実は私も……」

「え? エリシルも?」


 師匠の言葉にミュラが頷く中、エリシルも恐る恐る手を上げて声を上げたことに驚き思わず声を上げてしまう。すると、エリシルはミュラやマフィをチラッと見ながら声を返してきた。


「うん……私も今日みんなにそれを聞こうかなって思ってて……」

「そうだったのか……」


 つまり、ミュラ、マフィ、エリシルがそれを感じ取っていて師匠は何も感じ取っていない。俺達四人に共通点……国王とゲーム内で戦ったことがあるかないかかと思ったけど、エリシルは戦ってないしなぁ。


 そんな中、同じく最近は稽古を見に来るのが恒例になっていてるレシアーナとツィオラさんが声を返してくる。


「そうなんですか? まあ、でも、確かに王様怖かったですもんね~。気持ちはよく分かりますよ」

「いや、そういうことを言ってるんじゃないでしょ……多分、彼女達が感じたのは陛下の魔力ね」

「魔力ですか?」

「ええ」


 ツィオラさんの言葉にマフィが声を返すと、ツィオラさんは真剣な表情で声を返してきた。


「魔力を探知できる人なら今のあなた達みたいに分かると思うけど……陛下はある時からすごい魔力を放つようになったの。正直、あの魔力はの量は異常よ……それこそ、国王だとか関係なく、その辺りに居る魔導師すら比較にならないほどの魔力だもの」

「え? そうだったんですか?」

「……魔導師ならそれくらい感知できないといけないはずなんだけど……レシアーナ、あなたは魔力感知の修行を追加ね」

「えぇ!? そんなぁ!?」

「魔力を感知できる、か……」


 ツィオラさんの言葉にレシアーナが泣きながら絶望しているのを横目に俺は自分のステータスを開いてみた。すると、そこには『魔力感知』という見慣れないスキルが追加されていたのだ。


「あ、『魔力感知』ってスキルが付いてる」


 俺だけじゃなく、ミュラとエリシル、それにマフィにもやはり『魔力感知』というスキルが追加されていた。なるほど……これで国王の魔力を感じ取れたわけか。


 そうして、何気なく三人のステータスを見て呟いていると、ふと自分達の方を見ていたことに気付いたマフィやミュラ、それにエリシルが不思議そうな表情で俺を見てきた。


「ん? シュウ、何か言った?」

「あ、いや、なんでも……」

「そうは言うけど、さっきからわたし達の方を見てるじゃない」

「何かあったの?」

「あー、あはは……いや、本当に何でもないよ。ただ、俺達だけ陛下の魔力を感知できたのは何でだろうって思ってさ。ほら、師匠やレシアーナは何も感じなかったって言うしさ……」


「ふむ……まあ、わたしはあまり魔力に関しては精通していないからな。恐らく、そのレシアーナという少女も同じだろう。お前達は魔法の修行を行ったことでそれを自然に身に付けていたのかもしれん」

「なるほど、つまりレシアーナはツィオラさんの修行をサボっていたせいで『魔力感知』が見に付かなかったと」

「ちょ、ちょっと、シュウさん!?」

「……ねえレシアーナ? 一度、あなたの修行内容を見直した方が良いかもしれないわね?」

「そ、そんなあああ!? ちょ、ちょっと、シュウさんからもお師匠に何か言って下さいよ!?」

「頑張れ」

「う―裏切り者おおおおお!」


 そうして、ツィオラさんに連れられていくレシアーナが俺にすがりつく中、親指をグッと立てて送り届けると、向こうの方で両腕を組んで佇む彼女に正座をしながら修行させられていた。


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