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瑠璃色の少女  作者: 綾倉 涼花
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捻挫のち土下座

前回の喫茶店を出た後の話になります。

 喫茶店を出て家へと帰る。

「いやー、美味かったなー!幸せ幸せ!休みの日でも、早起きした甲斐あったな!早起きは三文の徳って奴か?!」

 芽衣ちゃんはステップをふむような軽い足どりで上機嫌に目を細めている。


「早起きって言うほど早くはなかったけどね……。」

 集合時間は十時半で芽衣ちゃんがやっとの事で起きたのは十時だった。早起きと言うにはちょっと難しい時間帯な気がする……。

 それでも、休みの日という事を加味すれば午前中に起きているわけだからギリギリセーフなのかな……?


「それにしても本当に奢ってもらちゃってごめんねー?」

 自分と芽衣ちゃんの分は流石に払おうかと思ったんだけど、結局夕陽ちゃんの奢りって事で話が進んでしまった。

 結構良い値段だったし、夕陽ちゃんは引越してくる側だから今日ぐらい私が奢る側の人間だったような気もするし……。

 でも、パフェは本当に美味しかったな……。見た目も味も宇宙一!って思わせるぐらいビッグな存在だった。

 食べる予定が無かっただけにちょっとしたサプライズだ。

 イチゴも抹茶もチョコも全部美味しかった!あんなに素敵な物はこの世にいくつあるのだろう。

 もし明日世界が終わるのなら、三人でまたパフェ食べたいな~。最後の晩餐ってやつかな。私はそれがパフェなのだ。

 

 いやー、ステーキも捨てがたいかなー。うーん。ハンバーグも……。


「あははは。ほんまに気にしんでええよー!私も美味しかったしな!二人のパフェも食べさせてもろて凄く美味しかったで!食べさせて貰うのって最高やなー!」


「……!」

 はっ!完全に自分の世界に入っていた……。危ない危ない。私が話しかけてたんだもんね。深呼吸深呼吸。


「いやー、まじでパフェ美味かったな!なんかあの洒落た飲み物もすげえ美味かったぞ。まじで。びっくりしたもんな!パフェ食べた後に一口飲んだら一ミリの味感じなかったもんな!」


「いや全然美味しくなさそうやな!一ミリも味しないのは全然美味しそうではないな?!そりゃパフェ食べた後にアーモンドラテ飲んでも味薄感じるで!」

 芽衣ちゃんのボケに夕陽ちゃんがしっかり突っ込んでいた。


「お~?!楓!夕陽はちゃんと突っ込んでくれるぞ!なんてこった!」

 今までスルーされ続けてきたボケを拾ってくれる人がいて、芽衣ちゃんは嬉しさではしゃいでいた。


「夕陽ちゃんは凄いね~!私は何て言えばいいか分からなくていっつも固まっちゃうなー。」

 私も突っ込んであげたくて頑張りしたことがあったけど、上手く行かなかった。咄嗟にパッと言葉が浮かばない。難しい……。


「そうか~!夕陽は突っ込み志望で私達の所へ来たんだな!」


「違うわ!志望ってこれからトリオでも作るんかいな。違う違う!普通にお世話になりにきただけや!」



「それにしてもさっきのパフェ美味しかったね~!」


「ああ、うん。せやな!ほんまに美味かったな~。」

 夕陽ちゃんは肩を落としながらも私に同意してくれた。 

 なんか落胆させるような事言っちゃったかな?


「あれはまた食べてーな!勿論夕陽の奢りで!」

 悪い笑顔を浮かべながら芽衣ちゃんは夕陽ちゃんの方を見る。


「こらー!芽衣ちゃんだめだよ。そんな事ばっか行ってたら怒るよ~!」

 芽衣ちゃんの方を少し怒った顔で見つめる。


「あははは!どっちかと怒る側の人は私やろ。でも、二人がそんなに気に行ってるならたまに行くのは全然ええかもなー。奢りかどうかは置いといて。」


「ふふ。流石に奢りは冗談だよ。またパフェ食べに行けたら良いなってな。勿論三人で。」

 芽衣ちゃんはからかうような軽い笑みを浮かべた後、まんざらでもない笑顔を見せていた。

「ねー!行きたい行きたい!又今度行こうねー!」

 喫茶店で話してるだけでも楽しかったし、もっと仲良くなれたらもっと楽しそうだなー。これからが楽しみだ!

「せやな!」




「それにしてもこんな時期に引越しなんて珍しいなー?いや、引っ越しに時期なんてあるのか……?何ていうか急だったな。」

 

「あー、そうなんよねー。私も急な事で聞いたときは驚いたんやけど、楓の家に済ませてもらえるって聞いて、まぁええかなって。話を聞いたときにはもう決まってたみたいやったから。」

 急に話を聞いた私達だけでなく、引越してくる側の夕陽ちゃんにとっても思いもよらない出来事だったらしく目を大きく開きながら話していた。


「私も最初にお母さんから聞いたときは驚いたなー。一週間後から住むことになるって聞いたから。驚きと嬉しさで混乱しちゃったな。」

 私のお母さんたちも驚いていたのかな。そんなことないかな……。お母さんは自由人な所があるから、話を聞いたときも一発オーケーだったかもしれない。


「ふーん?なんか凄いんだな。私は楽しそうだし何でもいいけどな!な、ゆーひ!」

 芽衣ちゃんは嬉しさではしゃぎながら夕陽ちゃんの肩に手を回している。


「あははー!私もこの三人なら楽しそうでええわー!ちょっと悪いな、ありがとありがと!」

 笑いながらも芽衣ちゃんの方に手を回す夕陽ちゃん。


「大丈夫夕陽ちゃん?芽衣ちゃんが珍しく図々しい感じになってて凄い距離感が近いように感じるけど……。迷惑なら振り払っちゃっていいよ?」

 芽衣ちゃんにしてはえらく距離が近いというか、不思議な立ち回りをしている。

 普段あんな感じで近づいて行ったりってあんまりないんだけどな……。


「あはは……」

 夕陽ちゃんは眉間に皺を寄せて少し困ったように笑った。


「楓ー図々しいってなんだよー。私だって何にもなければこんな事したりしないぞー?」

 私に言われたことに対して何だかやるせない表情を示す芽衣ちゃん。

 何もなければってどういうことだろう……?


「夕陽が足を引きずり気味に歩いてたから肩を貸してやろうかって思ったんだよ。なぁ?」


「夕陽ちゃん本当なの?」


「あはは……。うん。実はね……。ばれてへんかなーって思っててんけどな。はははは……。」

 夕陽ちゃんは困ったように空いている方の手で頭をかいて恥かしそうに笑っていた。


「そうだったんだ……。」

 全然気が付かなかった。夕陽ちゃんと久々に会えて嬉しいなって事しか頭になかった。ちゃんと見てたつもりだったのに夕陽ちゃんがそんな風に歩いてたなんて思いもしなかった。


「夕陽ちゃん気づいてあげれなくてごめんね?」

 私には申し訳ない気持ちで謝る事しかできなかった。


「楓が気にする事じゃないよ。私は私で隠そうとしてた訳やしな。ちょっと気がつかれた事が予想外の出来事やったけど。」


「ううん。それでもごめん。それに芽衣ちゃんもごめんね?図々しいなんて言って。芽衣ちゃんが理由もなくそんな感じになる事がないなんて考えたら分かりそうな事だったのに……。」


「いーよ。気にすんなって楓。私も偶然気がついただけだし。楓としては久しぶりに会う友達に変な事してるんじゃないかって心配になっただけだろ。私でも逆の立場だったら何してんだ?って思うだろうしさ。」


「優しいね芽衣ちゃん……。ごめん、ありがと。」

 芽衣ちゃんは普段ガサツで大雑把な感じなのに、肝心の細かいところというか大事な所に気が回る。凄く羨ましい。素っ気ない感じを出しつつも本当は心の優しい女の子って事を私は知っていたのに。

 せっかく夕陽ちゃんの事を助けてくれようとしてたのに、少しでも疑ってしまった自分が憎らしいな。


 でも、切り替えなきゃ!私がメソメソしてたって夕陽ちゃんの足の痛みが引くわけでもないのに。


「友達が大事なのは皆一緒だって。」

 芽衣ちゃんは私が落ち込まないように満面の笑みを向けてくれる。

 何度この笑顔に助けられたんだろう。

 芽衣ちゃんの笑顔は凄いんだ。いつも私の不安な気持ちを吹き飛ばしてくれる。私の曇天のような心を快晴へと変えてくれる。私にとってお天道様のような存在だ。


 私も今できる精一杯の笑顔で芽衣ちゃんに微笑み返す。


「夕陽ちゃんいつから痛かったの?喫茶店に来た時にはもう?」


「うん……。ちょっと迷ってる時に待たせたらあかんって思って急いでたらな……。結局待たせるし、足痛めるしダメダメやったけどな。」

 夕陽ちゃんは気まずさをごまかすような笑みを浮かべていた。


「隠さずに言ってくれればよかったのにー。これからは痛い時とか辛いときに無理しちゃダメだよ?」

 今の私に出来る事はこれから先に同じような事が起きないようにお願いする事だけだ。

 精一杯の笑顔で夕陽ちゃんにお願いする。


「うん。ごめんな。これからは二人に言うようにするわ。逆に気を遣わせてしもたしな。芽衣もありがとな。」


「気にしないでいいよ。困った時はお互い様だ。ま、私が困った時とか助けれくれよな。」


「せやなー。私の出来る限り協力してあげるわ。あははは。」


 夕陽ちゃんの笑顔には先ほどまでの申し訳なさが抜けていた。

 よかった。三人仲良く気を遣わないような関係を築きたい。困ったりしたら相談してもらえるような関係に。

 その為には私がもっと頼れる存在にならなきゃな!頑張らないと!


「夕陽ちゃん家まで頑張ってね!家に帰ったら手当してあげるからね!酷そうだったら病院にも連れて行ってあげるから!」


「あははは!お母さんみたいやな!めちゃめちゃ酷い訳ではないから病院は大丈夫やと思うわ。」


「ほんと~?我慢してちゃダメだよ~?」


「ちょっと様子見いひんと分からんけどなー。酷くなったらまた言うわ。」


「ほんと気いつけろよなー?今は歩けてるからいいけど、酷くなったら大変だぞー?」


「うん。ごめんごめん。只でさえ今日は初対面やったり、久々におうたりで変に気遣わせたくなかってんな。それに遅刻までしてもうたしな。」


 そっか……。そうだよね。言い出せなかったのにも色々と理由があるんだ。話を聞いてると段々と夕陽ちゃんの考えていたことが想像できてくる。

 不運が重なったってとこなのかな……。


「ま、パフェも奢ってもらったし私が家までは責任持って手伝うから。ペースが速かったり休みたくなったらすぐ言えよなー?」


「うん。ありがと。」

 今の夕陽ちゃんのニコっとした笑顔は凄く可愛かった。

 私もあんな笑顔を夕陽ちゃんから向けられてみたいな。


 今思うと芽衣ちゃんが喫茶店で飲み物を勧めたのも芽衣ちゃんの違和感に気づいていたのかもしれない。

 少し休めばって言ったのも今の夕陽ちゃんの状態を見れば合点がいく。

 パフェを奢るって話が出た時に遠慮なくストロベリーパフェを頼んだのも夕陽ちゃんに必要以上に気を遣わせないようにって考えての事だったのかも。

 凄いなあ。気を遣ってないように見せかけて上手に気を遣うのが大人って感じがする。


「いやー!ハプニングのおかげで美味しいパフェも食べれて今日は良い日だな!」


「芽衣ちゃん~?!」


「あはははは!」


 もしかしたら全然考えてなかったのかも。私が考えすぎなだけで全部偶然だった気がしてきた。










☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆







「どれどれー?ちょっと痛いかもしれないけど我慢してねー。」


「うん……。」

 夕陽ちゃんの声からは不安げな気配が伝わってきた。


 椅子に座っている夕陽ちゃんの足に触れ、確認していく。


「どの辺りが痛いのー?」


「んーと……。この辺りかな。」

 指で指された位置的には足首の内反捻挫だろうか。


「んー。ちょっと靴下脱がすよ?それにちょっとズボンも捲らせてもらうから、痛かったら言ってね。」

 一言言ってから夕陽ちゃんの靴下に触ろうとする。

 

出来るだけ痛いと言ってた部位に触れないように靴下をゆっくりと脱がそうとする。


「え……?!ちょっと待って!」

 靴下に触れた途端夕陽ちゃんは驚いたのか、凄く大きな声を出しながら私の手を止めた。


「ど、どうしたの……?」

 不意な出来事だっただけに私も驚きを隠せなかった。

 まだ靴下に軽く触れただけだから、痛みとか感じないとは思うんだけど……。


「いや?!靴下ぐらいは自分で脱げるで!触らん方がええんちゃうかな?!」

 夕陽ちゃんは慌てた様子だった。


「私に触られるの嫌だった……?」

 少し潤み声でそう言う。


「そういう訳ではないんやけどな……。」


「おーい。夕陽ー。あんまり楓を泣かすなよー?」

 芽衣ちゃんがトコトコとお茶を入れたグラスを持ちながら歩いてやってきた。


「いや、別に泣かそうとしたわけでもないんやけどな……。どっちかっていうと逆……?」


「芽衣ちゃんありがとねー。それその辺に置いておいてー。」

「ああ。」


 テーブルにグラスを置き、壁にもたれながら床にペタリと座る芽衣ちゃん。


「で、何で楓はちょっと涙目になってたわけ?」


「私が靴下を脱がそうとしたら嫌がられたから、ダメな事しちゃったのかなって……。」


「嫌がったって言うかな……。靴下触るのってちょっとどうかなって急に思ってな……。」


「夕陽は単純に恥ずかしかったんじゃね?」


「え、恥ずかしい?」

 私に靴下を脱がされると恥かしい気持ちになるのかな。なんでだろう。


「うん……。まぁ、せやな……。ちょっと恥ずかしいなおもて。」


「嫌な訳じゃないんだ?」


「嫌とはちょっと違うかな……。」


「ならよかった。」

 恥ずかしいだけなら我慢してもらおう。嫌だったりしたらちょっと考えたけど。自分の体に触られるのが嫌だったりってあってもおかしくないことだし。

 私には他の人の気持ちが分からない事が多いから、気を付けないとなあ。今回は違うくてよかったけど。


「我慢してねー夕陽ちゃん。」

「うん……。」

 

 私が靴下を脱がし始めると夕陽ちゃんは恥ずかしそうに顔を赤らめていた。


「え、そんなに恥ずかしい?」

「うん……。靴下とかって匂いとか大丈夫かなって気にならんかな……?」

「匂い?」


 匂いかぁ……。確かに自分の匂いって気になるかも。汗だくの時とか特に。

 今は治療の時だからなんかちょっと違う気がするけどなー。うーん。それでも気にはなるのかな。


 夕陽ちゃんの匂いかー。どんな匂いがするんだろ。

 靴下を鼻に当て匂いを嗅ぐ。


「え、ちょっと楓?!何してんの?!やめてやめて!」

 大慌てで私の行動を止めようとしてくる。


「全然臭くないよ?」

 何て言うか無臭に近い感じだった。ほんのりと柔軟剤の良い匂いがする程度だった。全然恥ずかしがらなくていい匂いだと思うな。


「恥ずかしい……。」

 夕陽ちゃんは両手で顔を隠していた。


「おい、やめとけって楓。流石にそれは可哀そうだろ。嫌がってないならまだしも、嫌がってんだからさ。」

 芽衣ちゃんは呆れ顔で私に注意してくる。


「そうだよね。ごめん。なんかどんな匂いかなって気になっちゃってさ。」


「ま、確かになー。私も気になってきた。楓、私にも靴下貸してよ。匂いでみるわ。」


「やめてー?!」

 夕陽ちゃんは芽衣ちゃんの一言に慌てふためき、止めに入った。


「はははっ!冗談だよ。流石にしないって。そんな事よりさっさと治療してやれよな、楓。」


「あ、そうだったね!」

 大分本来の目的とずれた行動をしていた。


 夕陽ちゃんの足に優しく触れていく。

 夕陽ちゃんの真っ白ですらりとした華奢な足は凄くいやらしかった。足に触れていると自分の鼓動の音が速くなってるのが感じられる。

 何をドキドキしてるんだろう私……。夕陽ちゃんの足に触れているだけなのに。

 触れてたい……。触り心地もよくて……。


「楓?そこじゃなくてもっと下やで。足首の辺り。」


「あ、ごめんごめん。そうだったよね。」

 夕陽ちゃんの一言で正気に戻る。

 何考えてたんだろ。変な事を考えていた自分に驚く。

 落ち着くために一度深呼吸する。


「ちょっと私トイレ行ってくる。」

 芽衣ちゃんは少し無愛想な声で部屋を出ていった。

 何かちょっと少し不機嫌……?気のせいかな……。


「うん。いってらっしゃい。」


 足首の辺りを見てみると赤く腫れていた。

「わー、腫れてるねー……。うーん。氷水とかで冷やしたほうがいいんだろうけどなー……。湿布と氷水どっちがいいかな?」


「んー。湿布の方がええかな。楽そうやし。」


「うん。分かった。湿布貼っておくね。あんまり無理して動かしちゃダメだよー?」


「分かってるよ。私は私で動かしたら痛いしな。しばらく安静にしとくわ。」


「うん!」

 これでひとまずは安心かな。後は夕陽ちゃんに無理させなければ長引くこともなく治るだろう。

 

 それにしてもさっきの私少し変だったな……。何だったんだろ。


「あ、芽衣ちゃんお帰りー。ちゃんと手洗ったー?」

「お帰り。」

「ん。ちゃんと手洗ってるよ。変な事聞くなよな。私が普段洗ってないみたいじゃん。」

「えへへ。そうだね。ちゃんと知ってるよ。」


「夕陽の足は大丈夫そうだったかー?」

「湿布貼っておいたからしばらく安静にしてたら大丈夫じゃないかな。」

「そうかそうか。ま、酷くなってないなら良かったな。」

「二人とも本当にありがとなー。」


「夕陽は安静にしとかないといけないのか……。ふふ、これを私が持ったらどうする?」

 芽衣ちゃんは床に置かれていた夕陽ちゃんの靴下を指さす。

「え、ちょっと……!やめてや!」

 全力で嫌がる夕陽ちゃん。

「はははは!夕陽はちゃんと安静にしとかないといけないもんな?!今のうちに匂いを嗅いでやる!」

「やめてー!」

 芽衣ちゃんが夕陽ちゃんの靴下を取ろうとした所に夕陽ちゃんが止めに入る。


「あ……。大丈夫か……?」

 夕陽ちゃんは止めに入った時に痛めた足を庇っていたみたいでバランスを崩し、前に軽く倒れてしまった。

「痛い……。」

 少し涙ぐんだ声を出していた。


「ちょっと芽衣ちゃん?!ダメでしょー!夕陽ちゃんの足が酷くなったらどうするのよ!」


「ごめーん!ちょっと冗談のつもりでからかってみたかっただけなんだー!ごめんー!」

 その後芽衣ちゃんは土下座で夕陽ちゃんに謝っていた。




一つのミスした時ってもう一つのミスを言いだしづらいですよね。

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