16:一章の登場人物紹介++
●アナベルティナ・タチアナ・スカーシュゴード
この物語の主人公。スカーシュゴード男爵家の長女。一章の段階では十三歳。
誕生日は秋の一月(十一月)の二十五日。星座は温繭宮繭座。地球換算なら十月十一日で天秤座。
外見は、細身の身体にそろそろ腰まで届きそうな漆黒のロングヘア。完全なストレート。兄の暴力や本人の粗忽で毛先が痛むことが多かったので、毛先の方はけっこう細くなっている。瞳の色は父譲りの薄い琥珀色。
本来の運命は悲劇のヒロインと呼ぶに相応しい、とても悲惨なものだった。
それを哀れんだ(?)女史っぽい女神のような何かが魔改造を実施。
魂に、地球で若くして死んだ男性の魂が癒着されている。
そんな人格なので思考は割と迷走しがち。表面上は冷静に見えることが多いが、心の中はいつも大体すっちゃかめっちゃか。
そこら辺りと関係があるのかないのかは不明だが、極度の興奮状態に陥ると息が吸えなくなるなどの症状が出て、最後には氣絶する。
▽以下フレーバーテキスト
女史っぽい女神のような何かから「女性としてよりよく生きれる」チートを貰っている。効能は出生地周辺における女性の美徳に関する知識と技能、それから安産につながる健康で丈夫な身体。あと、これはチートではないが、悲劇のヒロインに相応しい程度の美貌は生まれつき持っている。ただし、本人が自分の姿を確認することに積極的でないため、自己イメージは「まぁブサイクではないよね?」というラインで落ち着いている。
好きなものはミアとミアニウム。嫌いなものは死。
●ミア
主人公アナベルティナと両親を同じくする実の妹。
一章、アナベルティナ十三歳の時点では八歳。誕生日は不明。
フルネームはミアリエル・ヤーセチカ・スカーシュゴード。ミドルネームがタチアナ然りロシア人のようだが、カナーベル王国周辺に父称という風習、命名規則はない。過去にはあったかもしれないけど今はない。
ミルクチョコレートのような薄い茶髪と水色の瞳。髪の長さは少し伸びたボブカット程度。ストレートだがクセがつきやすく、湿氣が多いとアホ毛ができる。
八歳にしては幼い言動が多く甘えん坊。そこが可愛いとは主人公談。
姉の呼び名が一章の間に「ねーちゃ→おねえちゃま→おねえちゃん」と変化した。
▽以下フレーバーテキスト
秘めたる力があるとか、チート持ちであるといった設定は無いが、主人公にとっては天使、生きる意味そのもの。
この物語では健康優良児だが、それはアナベルティナから漏れ出ているチートのおかげ。本来の彼女は病気がちで生まれ、幼くしてこの世を去る運命にあった。
姉のチートを一番強く享受しているが、その恩恵が胸部装甲にまで至るかどうかは誰にもわからない。
すきなものはおねえちゃん。きらいなものは悪意。
●サーリャ
二年前より主人公アナベルティナに仕えてるレディースメイド。
一章、アナベルティナ十三歳の時点では十七歳。
誕生日は夏の二月の十四日。星座は斑牛宮牝牛座。地球換算なら七月十二日で蟹座。誕生日を聞いてから胸(何とは言わないがG~Hくらい)を見てプッて笑うとデスマスクになるかもしれない。どっちが?
フルネームは現時点では不明。上に兄が二人、姉が三人いる子沢山な家の末っ子四女。
軽くウェーブのかかったハニーブロンドの金髪。長さは背中の中程まで。
西洋人形のような美人さん……なのだが色々もったいない人。あと残念な人。
アナベルティナにヤラれてしまった被害者一号。スケコマシ的意味で。
良くも悪くも主人公に人生を変えられてしまった人。アナベルティナが本来のアナベルティナであった場合はメイド、ならぬ侍女になることも無かった。そのルートで彼女がどういう人生を歩んだのかは……それは誰も知ることの無い物語。
▽以下フレーバーテキスト
氣勢はいいが、別に武力が高いわけではない。チンピラ程度ならいなせるが、訓練された軍人や才ある武人に光り物を抜かれたら無理。ドラゴンなんかチビっちゃう。
視覚より聴覚嗅覚優先の感性。若干匂いフェチの傾向あり。メイドは主人に似る。そうだっけ? 現代日本に生まれていたら声優にもハマっていたかも。
掃除洗濯炊事とお嬢様のお世話は好きだし得意。でもお洗濯の前にお嬢様の服の匂いを嗅ぐ趣味がある。でも下着はNGとキッチリラインを引いている。それを、猫が見てる前でやったことがあるので、アリスがただの猫じゃないことを知ってからは、そのことをお嬢様にバラされてないか結構不安だった。でもお嬢様が何も言ってこないから少し安心している。本当に、安心して、いっいのっかなー?
男性に興味が無いわけではないが、今はお嬢様が一番。
好きなものはお嬢様と騎士道。嫌いなものはダブルスタンダード。
●エーベル(スカーシュゴード男爵)
主人公アナベルティナの実父。アナベルティナ十三歳の時点では三十七歳。
フルネームは現時点では不明。
墨のように黒い髪と薄い琥珀色の瞳。
ガワの印象は大帝のようだが、中身は凡人。
▽以下フレーバーテキスト
でも凡人なりによき統治者であらんとし頑張っている。
最近次男を亡くして悲しい。
好きなものは家庭の平穏。嫌いなものはなぜかよく寄ってくる詐欺師。
●マリヤベル
主人公アナベルティナの実母。アナベルティナ十三歳の時点では三十一歳。
フルネームは現時点では不明。
チョコレート色の髪、榛色の瞳。
生家の身分が低く、おまけに後妻なので家の中での発言力は低い。娘二人を産んでからは更に低下した。
でも娘達には幸せな結婚をしてもらいたいと思っている。
ドライフルーツのスィーツ作りが趣味。これは実益も兼ねている。
▽以下フレーバーテキスト
カナーベル王国、アナベルティナ、エーベル、マリヤベル、に共通する「ベル」はどれも同じ意味。この世界における六百年程前の哲学者が提唱した概念。日本語でいえば「仁」と「智」と「敬愛」を合わせたような意味合い。語源は南方で神格化された王「マルドゥク」の尊称「ベール」。知性より生まれる理性的愛情の概念。親が子を愛するような親族間の本能的愛情は「マリア」と呼ばれ、「マリヤ」はその連用形である。ただし、通俗的には母の愛がマリアで父の愛がベルと解されることも多い。なお性愛は「ベール」の女兄弟「イナンナ」(姉であったとも、妹であったとも、いや両方いたのだとも伝えられている)を語源とする「イナ」で、「アナ」もこれと語源を同じくする言葉である。
地球の哲学に無理矢理当てはめれば「ベル(他人への敬愛、理性的な友愛、人間愛)」がフィリア、「マリア(家族愛)」がストルゲー、「イナ(性愛)」がエロスに該当し、「アナ」は神の愛を意味しアガペーに該当する。
マリヤベルは、「家のため、理性的に人を愛す」という意味合いの名前になるので、情愛を善しとしない貴族社会の女性にはよくつけられる名前。貴族令嬢を十人集めたら、必ずひとりか二人はマリヤベルなんてレベル。アナベルティナはもう少し情愛寄りに近いイメージとなり、むしろ商家や騎士家の令嬢に多い。「ティナ」が日本の命名における「奈」に近い使用法なので、アナベルティナを無理矢理日本人女性の名前に変換すると、近いのは「愛奈」となる。花子ではない。「愛智奈」でもいい。アッチーナ。
なお、マリヤベル本人は名前に反し情愛優先のお人の模様。夫エーベルとは色々な意味で仲が良い。今でも寝室どころかベッドも一緒。ただ、結婚して三年目で夫が戦場に行ってしまったので、その当時は色々もてあまして大変だったそうな。アナベルティナが育児放棄氣味になった理由のひとつがそれなのだが、その辺は生々しい話になるので表には出てこない。
アナベルティナが本来のアナベルティナであった場合、ミア早世後に浮氣して(というかNTRれて)スカーシュゴード男爵家を大混乱に陥れるが、ミアが早世しないこの世界線ではそういう展開は起きない。間接的に、今のアナベルティナにものすごく救われてる人。本人も当人も氣付いてないけど。
好きなものは恋愛話。嫌いなものは難しい話。
●スカーシュゴード家の長男
主人公アナベルティナの腹違いの兄、上の兄。現時点で名前は不明。
アナベルティナ十三歳の時点では二十一歳。一章が夏~秋の話なのでアナベルティナとは八つ違いだが、誕生日がアナベルティナより後なので、一年で数ヶ月の間は七つ違いになる。
何を考えているのかよくわからない風貌。次男からは見下されていたが、父からも領民からも将来を期待されている。一章の段階ではスカーシュゴード家の領地をあちこち飛び回っていた。
腹違いの妹達に対する興味は薄い。
▽以下フレーバーテキスト
父親であるエーベルが十六歳の頃に生まれた子供。カナーベル王国周辺の男性貴族の適齢期は十八から二十二くらいまでなので、その出生には何か事情があったのかもしれない。
設定的には過去に少しサーリャと繋がり……というか因縁があったりする。
好きなものは亡き母と釣り。嫌いなものは不条理。
●ボソルカン・ガゥド・スカーシュゴード
主人公アナベルティナの腹違いの兄、下の兄。享年十九歳。
なぜコイツにフルネームがあるんだ。
生まれに同情すべき点が無いわけではないが、そんなものをぶっちきりで天元突破するレベルに本人の資質がクソ野郎だった。弱いものいじめ大好き。弱いものいじめできる自分は強い、強いものが偉い、ゆえに自分は偉い、偉い自分を軽んじる人間はゴミ、ゴミには何してもいいという、中間がどこかで捻れている単純思考。悪い意味で脳筋。
一章の最後で、黒い竜になんかされて死んだ。
▽以下フレーバーテキスト
安心してください、実は生きていました展開はありません。
向上心はあったが、向かう先が「誰も自分を軽んじない世界」「誰であっても自分が好きなようにいじめていい世界」だったのでどうしようもなかった。
ゆえにクソ野郎としてその生を全うした。ハゲたことを悲観して死んだわけではない。
一時、コスムラドという名前に変えるか悩んだ。そういう役回り。ザーコキシ的な。
なお、アナベルティナが本来のアナベルティナであった場合の運命は、拷問に耐え切れず獄死というもの。本作の展開では、遠距離からドラゴンブレスとか魔法っぽいモノに燃やされての焼死っぽい終わりだったが、どちらにせよろくでもない人生だった。
アナベルティナ虐め、略してティナ虐が楽しすぎて、それが趣味になってしまった。もう少し色々な基本性能が良かったら愉悦部になれたかもしれない。
ただ、アナベルティナが本来のアナベルティナであってもやっぱり虐めていた。その場合はもう少し鬱屈したいじめ方になった。魂からドブの匂いがする根っからの外道。でも楽しさマシマシになった分、こっちの世界線の方がいい人生を送れたんじゃないかな。痛みも一瞬だっただろうしね。
好きなものは自分が玩具にできる存在。嫌いなものは自分より強いか偉そうにしてるゴミ。
●スカーシュゴード男爵家の執事
色々不明だがとにかくスカーシュゴード男爵家の執事。名前はセバスチャンではない。
▽以下フレーバーテキスト
とはいえ、特に重要なキャラというわけではない、蓋然。ロリコンでもない。それは別の世界線では人妻を喰っていたくらい確かに、昭然。
性格は、簡単に言えば事なかれ主義。
ボソルカンに強く出れなかったのは、彼が家を継いだ場合も考えての保身。学校の先生ならいじめがあったことを絶対に認めないタイプ。とはいえ、別に悪人というわけでもない。物事を穏便に解決しようとするあまり、むしろ悪化させがちであるという小市民。
年齢も不明だが、おそらく四十代の前半。ただ髪には白髪が七割ほど混じる。
結婚歴も離婚歴もないが、子供を産ませた女はいる。養育費も全員分……五人分送金している。ぎょーさん産ませやがってんなヲイ。
一年に二回ほど子供と会っているが、子供の方は総じて彼に冷たい。性別は息子二人、娘三人で、娘のひとりは、アナベルティナのメイド……じゃなく侍女候補に挙がっていたのだが、マリヤベルにあっさり面談で撥ねられてしまった。何が問題だったのかは不明だが、彼女がアナベルティナの侍女になっていた場合、この物語はおそらくもっと悲劇的で厭世的なものになったであろう。
好きなものは平穏に過ごせた一日。嫌いなものは平穏に過ごせなかった一日。
●カテキョ
アナベルティナの家庭教師。特に役割以上の設定はない、というか何人かいるし。
一部はミアの家庭教師も兼任している。
●サーリャのパパ
スカーシュゴード男爵家に仕える騎士。サーリャの父親。
名前年齢等不明。温厚な性格の脳筋。
▽以下フレーバーテキスト
それなりに強い。武力はきっと七十台後半。于禁廖化雷銅クラス。
アナベルティナ十三歳の年は、夏の一月の頭頃に(某クソ兄貴のせいで)足を怪我し、それからずっとリハビリ中だった。
だがその元凶のことも、特には嫌っていなかったお人好し。なおボソルカン側は自分を邪魔する女の父親ということで嫌っていた。ゆえに嫌がらせをしていた。確信犯だった。片想いって悲しいなぁ。
子供は長男、長女、次女、次男、三女、サーリャ(四女)の並びで六人。
好きなものは温泉。嫌いなものはマンゴー(種を飲み込んでしまったことがあるらしい)。
●ジレオード子爵
スカーシュゴード男爵家と同じ派閥に属する貴族。
アナベルティナ十三歳の時点では三十五歳。
スカーシュゴード男爵とは友人。先の戦争で知り合ったらしい。
十年ほど前にただひとりであった妻を亡くしてからは後妻も取らなかったが、十一歳のアナベルティナに一目惚れしたロリコン……もとい被害者二号。
アナベルティナからはチョロめの「いい人」扱いをされている。
子供は長女、長男、次男の並びで三人いる。
彼が主人公に贈った宝石に、とんでもないものが封じられていた。
▽以下フレーバーテキスト
好きなものは薬学の研究。嫌いなものは病。
●アリス
四百年前の歴史にその名を残す、エルフの女王リーンと、九星の騎士団、団長カイズの娘。当人も両親の馴れ初めなどは知らないらしい。
アリスでフルネーム。
外見年齢は十二歳程度。生まれ年から換算した年齢は四百歳以上。でも精神年齢はやっぱり十二歳程度。九星の騎士団参謀軍師パザスと共に四百年ほど宝石に封印されていた。なお胸はアナベルティナより若干アリスの方が上。
誕生日は春の二月の十四日。星座は鍵尾宮山猫座。地球換算なら四月二十六日で牡牛座。
薔薇色のロングヘアと七色に変化する瞳。虹色の瞳は母親譲り。なぜか黒い軍服なようなものを着ている。下は膝丈のタイトスカートと黒スト。よく一緒のベッドで寝てるアナベルティナからは「着替えないけど不潔にならないのかな……くんくん、あ、でもいい匂い。ミアには負けるけど」と思われている。あとノミが平氣なのかとかも。その辺は魔法でなんとかしてることにしよう。
短いが尖った耳を持つハーフエルフ。
九星の騎士団、その残党の何人かに甘やかされて育ったのでわがまま。
変身魔法など、高等魔法、上級魔法、超級魔法などと呼称される難しい魔法を使うことができる。
ただし対軍戦闘の経験が皆無だったため、範囲魔法は苦手。
変身魔法で変身した姿は赤毛の猫。耳の大きなアビシニアン系統。それ以外にもなれるけど面倒……とは本人の弁。
赤竜のパザスとは念話のパスが通っていて、いつでも会話できる。でもパザスからのメッセージは既読スルー氣味。
▽以下フレーバーテキスト
エルフが姓を名乗る場合、それは集落名となるが、アリスに生まれ故郷は無く、彼女もそのことに頓着はしていない。発音は英語的に表記するならAliceではなくAlusに近い。だがアナベルティナは馴染みのあるアリスという発音で呼んでいる。そしてアリス自身もまぁそれでもいいやと思っている。やっぱり頓着しない。
クソ兄貴ことボソルカンを見た時は「なにコイツ、さっむ」と思っていた。
最近ではアナベルティナからあふれ出てくる陽の波動にヤラれかけている。ハーフとはいえエルフなので感応性が高いのが災いした。主人公の被害者三号の最有力候補。最近では「ママ」と言ってその胸に飛び込みたい衝動に駆られるが、肝心のそこがまっ平らなので、すんでのところで思い留められている。もうちょっとでぬこまっしぐら。そんなことで動く物語なんかコレ。
好きなものはあったか布団。嫌いなものはタマネギ。
●パザス
四百年前の歴史にその名を残す、九星の騎士団の参謀軍師。または灰礬石榴石の騎士。
年齢、フルネームとも不明。
現在では呪いで赤い竜の姿になっている。
呪いをかけたのは人間の魔女ドゥームジュディ。
意外と猪突猛進な伝説の軍師様。
一章の後半時期では辺境の地域を飛び回って情報収集中だった。
▽以下フレーバーテキスト
竜の姿でどうやって情報収集しているのかは不明。まぁ鬼謀策謀を縦横無尽に操るそうだからなんとかしてるんじゃないかな。
好きなのは見聞を広めること。悲しいものは既読スルー。
●ルカ
四百年前の歴史にその名を残す、九星の騎士団、金剛石の女騎士。
水神に祝福されし流体機動の聖女……と伝えられているが、その正体はスライム。
一章においてはその欠片だけが登場。だがそれには知性が微塵もミジンコほどにも残されていなかった。ゆえに理性無きスイカ大のスライムとなりてアリスを襲った。そして速攻で……アナベルティナの献策によりて……パザスのドラゴンブレスで消滅させられた。
知性や記憶が全身に散らばっているため、部分的に欠損すると、その分知性や記憶が失われる。
▽以下フレーバーテキスト
そもそも繁殖しないので(この世界のスライムは無機物から個体として生まれ、個体のまま死ぬ)性別は無いが、九星の騎士団に入ってからは女性の人型の姿だった。その頃の姿は、アイアなる人物の監修を受け顔はおっとり系、胸部装甲はぽよんぽよんだったとかどうとか。
なお、カイズ達と袂を分かちてからは、女性だった頃の姿をベースに、胸部がまっ平らな、優しげな美少年風の姿になったとかどうとか。
本体は今なおどこかで生存している。
好きなものは美しいと思えるもの。嫌いなものは熱。
●赤竜討伐隊隊長
カナーベル王国軍所属対竜特殊部隊実働隊第二班班長。
現時点で名前や年齢は不明。
アナベルティナより、やや大きい程度の身長。
全身からパッシブで闘氣や殺氣が迸っている。
▽以下フレーバーテキスト
身長を具体的に言うと百六十数センチくらい。どこかの兵長のパクリではない。刈上げ君でもない。両サイドに色の違う編み込みがあるなど、結構複雑な髪型という設定だが、あまり本編で描写する氣はない。多分需要も無い。
好きなものは恩師と戦場。嫌いなものは停滞と弱さ。
●ベオルードIV世
カナーベル王国の現国王。年齢は現時点では不明。
フルネームも現時点では不明。
プラチナブロンドの金髪。妻である王妃は青みがかった黒髪。
基本、自分の治世における領土の拡大は考えていないが、十年ほど前に仕掛けられた戦争で切り取られてしまった領地は、なんとかして取り戻したいと思っている。
それもあって現在は富国強兵を是とした国策を布いている。
なお、カナーベル王国には軍事に長けた人材が少なめ。
▽以下フレーバーテキスト
側室は十数人いたが、早くに正妻から男子が続けて二人生まれたので、何人かを残しあとは実家に帰らせた。公爵家出身の正室はその後も男子二人、女子二人を産んで四男二女の母となり実家の権勢を強めている。意外と愛妻家で恐妻家。
王としては現実主義者。その治世は質実剛健だが、利用できるものは善であれ悪であれ、健全なものであれ不健全なものであれ、形有るものであれ無いものであれ、何でも利用するタイプ。人を能力でもって見るので、あまり身分や人種に拘泥するタイプではないが、国内の秩序安定のため、一定の差別、格差、権力の恩恵に与れぬ者が存在するのはやむなしと思っている。
某長寿歴史ゲー十五作目の目玉システム、大志(PK)で表現するなら
ベオルードIV世 志:失地奪還
特性『失地王の意地』
良効果「富国強兵の号令」軍事の方策力を多く手に入れられる
良効果「勤倹尚武」武勇が80以上の武将を5人以上家臣にすると、部隊の戦闘力が上がる
良効果「好学尚武」知略が80以上の武将を5人以上家臣にすると、家臣の成長が早くなる
悪効果「衆心離反」決戦に敗北すると、家臣の忠誠が大きく下がる
特性『去華就実の仕儀』
良効果「名より実」商圏の投資費用が減る
良効果「愚公移山」民忠が70以上の拠点を5個以上所持すると、開墾の効果が上がる
良効果「虎穴虎子」大命、闇取引に5回以上失敗すると、その失敗率が下がっていく
悪効果「独立不撓」親善の効果が下がり、交渉が不利になる
大命『民衆大動員』『闇取引』『徴兵号令』『農兵精練』『有備無患』『馬術調練』『花押入感状』
こんな感じ。
……意外と強いな。まぁさほど好戦的ではないので、CPUに任せたらすぐ他に喰われそうだけど。
好きなものは美酒。嫌いなものは内憂外患。
●占星術師ティア
十年ほど前、カナーベル王国に現れ、その占いの、驚異の的中率でメキメキと頭角を現し、ついには王家の諮問機関の一角にまで食い込んだ男性。
でも時々女言葉。
病人のように痩せている。
▽以下フレーバーテキスト
好きなものは煙草。嫌いなものは”母”。
●メアリー・スー
彼、または彼女は、肉体に縛られることの無い知性であり、その集合である。
人間が観測できるものより数段階上の次元でなければ、その全容の観測は不可能である。
群体だが、一応一個性として成立している。
某惑星の貴族令嬢、アナベルティナ・タチアナ・スカーシュゴードが、見事なまでに悲劇のヒロインな宿命を背負っていたので、そこに、「もっと生きたい」と強く願う魂を入れたら面白いんじゃないかと思い、それを実行した。
▽以下フレーバーテキスト
人間の前に姿を現す場合は、そのものが好意を抱くなんらかのモノの形をとることが多い。猫好きなら猫神様とかそんにゃにゃん。ちなみに似たような存在、近隣種に、そのものが恐れを抱くなんらかのモノの形をとって現れるナニカ……というのも存在しているらしい。SAN値がアレ的な界隈のアレ。
肉体が無いので不老不死だが、彼らは「興味あること」を喪失した瞬間に、その記憶の連続性を失ってしまうので、不滅というわけではない。
その特性から、いつも「興味あること」を探し世界を観測している。
自分達より低位の次元にある事象には干渉が可能。
例えば因果の変更、魂の位相変換とその着脱、物体である肉体の特性変化など。
時間の流れ、生命現象そのものの根源には干渉できない。特に後者については彼ら曰く、「そんなの俺ら、僕ら、私らより数段上の次元、真界イデアと呼ばれる境地にまで至らないと全容が観測できないんじゃないかな」……とのこと。
有意義な観測には感情移入が有益であることを知っているので、人間的なあれこれに理解が無いわけではない。食事やセックスもやろうと思えば可能。というかちょいちょい楽しんでいるとかなんとか。その顛末、くっとぅるーな神話とかになってない?
なお、そうした行為の結果子供ができたとしても、生まれてくる子供はただの人間である。
最近では、なんか上手く転がってきたので観戦に本氣を出し始めている。
好きなものは最近だと中二病。嫌いなものは最近だと高二病。
メアリー・スーは自称。たとえればネームエントリーのようなもの。人間に理解できる名称は本来持ち合わせていない。
■一般的に知られる九星の騎士団リスト(6話本文より抜粋)
紅玉の騎士、カイズ。この世全ての悪を斬る騎士団長。
月長石の騎士、リルクヘリム。その怪力は空間をも捻じ曲げる副団長。
珊瑚の騎士、アムン。その血を聖水に変え魔を滅ぼす聖騎士。
翠玉の騎士、オズ。体躯の何倍もの重量の斧を操る戦士。
黄蘗鋼玉の騎士、アイア。隻眼隻腕だが槍と弓を極めし東国武士。
金剛石の女騎士、ルカ。水神に祝福されし流体機動の聖女。
碧玉の騎士、エンケラウ。愛馬ユミファと共に天を翔ける闘士。
灰礬石榴石の騎士、パザス。鬼謀策謀を縦横無尽に操る参謀軍師。
猫睛石の騎士、ティア。氣を読み氣を操ったとされる武道家。




