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ベランダでビール

作者: 杉将

 仕事終わり、疲れた体で家のドアを開けるのが嫌いだ。

 これから、一日を終わらせるために生活しなければならない、と思うと、生きていくのが面倒だな、と思う。それは、死にたいとかそういう意味ではなく、ただ、面倒だと思う。それが、嫌い。

 僕は冷蔵庫から缶ビールを取り出し、コップに注ぎ、クイっと一口飲んだ。面倒の先延ばし。僕はコップと缶ビールを手にして、リビングに向かい、ベランダに繋がる窓を開けた。仕切りを跨ぎ、ベランダに出た。

 今いるのは、外だ、と思う。外だけど、自分の空間。僕は手すりまで近づき、手すりに寄りかかるようにして、見慣れた景色を眺めた。ふと、僕は他人のことなんてまるで考えちゃいないや、と思った。もう一度ビールをクイっと飲み、缶からコッピにビールを注ぎ足していると、視線を感じた。左を向くと、お隣さんがこちらを見ていた。お月見ですか? と聞かれ、空を見上げると、まん丸い満月がそこにあった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 共感できる話がいい雰囲気でまとめられており、まったりと読むことが出来ました。 [気になる点] ラストがちょっと中途半端でした。 [一言] 考えてみればベランダで外の風景を楽しみながら飲むと…
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