90 獲物
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クリスティーヌ達はジェシカ達に制裁をした後、のんびりとお茶をすすっていた。
ジェシカ達は、気絶した後に配布されたカードにより魔法陣が展開され、中に閉じ込められたのだ。
取り巻きその1が目を覚まし、魔法陣の結界の中で何か叫んでるが全く聞こえないのである。
もし聞こえていたとしたら、クリスティーヌは有無を言わず、防音魔法をかけていたであろう。どのみち、聞こえないようになっていたのだ。
"さて、どうしましょうか……"
"そうですね。数が多いですね"
"わたし、戦闘はそんなに……、なんだよね……"
三人は、いつの間にか多数の生徒達に囲まれていたのである。だが相手は、森の中の暗闇から様子を伺い、まだ何も仕掛けて来ないのだ。
"取り敢えず、防御結界をかけます"
エリールは、無詠唱で自身を含めクリスティーヌとセレナのいる範囲で防御結界の極みをかけるのである。
"流石〜。情報機関に行きたければ、防御は極みまで必要だもんね"
照れるエリールを褒めると、セレナは徐ろに鞄からメトの実を取り出し、すり潰し始めたのだ。そして調合キットを出し、黄色と透明の液体を混ぜ魔力を込め霧状にすると、結界内に充満させたのである。
"あら、これは無臭にする調合品ね。こんな簡単に作れるなんて、わたくし知りませんでした"
クリスティーヌは目を輝かせ、今度教えて欲しいとセレナに頼むのである。
"魔獣が数匹いるから、鼻を効かなくしようと思って。臭いがきついと、人間にはばれちゃうじゃない? "
"確かに、そうね。クリス、これからどうするのかしら? "
"殲滅に決まってますわ‼ 私が一気に方をつけます"
念話でどうするか決めた三人は、戦闘態勢に入るのだ。その間セレナは、念話の届く範囲のC組の生徒達に、クリスティーヌがまた暴れるよ、と報告をしたのである。
近くに居たであろうC組の生徒達は、急いで防御魔法をかけたのは言うまでもない。
クリスティーヌは、水竜を召喚し一気に隠れている生徒達と魔獣に水泡を浴びせ、水の泡に一人一人閉じ込めたのだ。
リヴァイは口から水の泡も作れ、その水の泡に閉じ込める事も出来るのだ。
閉じ込められれば、そう簡単に割れない。外に出る為には、外側と中側から同時に攻撃をしなければ、泡は消滅しないのである。少々厄介な泡なのだ。
"あら? 見知った顔が一人いるわ"
クリスティーヌは、ニヤリと嬉しそうに口角を上げ、獲物を見つけたような鋭い目つきで一人の男子生徒を見る。
"あ……。ダニエルさん……"
"終わったね"
"ええ……"
エリールとセシルは、ダニエルを見ながら、これは手加減しないな、と感じ取り、更に防御結界と共に何時でも防御壁を出せる準備をするのである。
「クリスじゃないか‼ お前‼ そんな美人だったのか?! 」
ダニエルはこれから始まる地獄を知らずに、見当違いな言葉を口にしたのだ。
「まぁ。ダニエル様とあろう人が、見かけだけで判断なさるのですね」
うふふ、と微笑むクリスティーヌに復讐の鬼が降臨する。
「そうですわ。眼鏡……は、コダック先生に壊されたのですわ‼ 」
クリスティーヌの手に魔力が込められ、指を鳴らすとダニエルの泡が弾け、ダニエルの足元に魔法陣が展開される。ダニエルは逃げようとするが、金縛りにあったかのように全く身動きができないのだ。
そのままクリスティーヌは土魔法でゴーレムを出し、絶叫するダニエルに打撃を与え続けるのである。サンドバックと化したダニエルの顔は、見る見るうちに腫れ上がり、次第に叫び声も聞こえず、ダニエルかどうか確認出来ない程になっていた。
一部始終を見ていた生徒達は驚愕し、泡のなかで気を失う者が続出したのだ。
クリスティーヌは、一通り気が済んだら魔法を解除し、その場で倒れたダニエルをそのまま放置したのである。
「前よりは男前ななったわね。さて、他の方々は……」
一人一人泡を破壊し、ゴーレムの一撃で気絶させていくのである。中には、魔法大会でみたような生徒もいたのだが、クリスティーヌは全く覚えていない。相手もクリスティーヌだとは分からず、暴言を吐く者もいたのだが、容赦無く地面に沈めたのだった。
20名程いた生徒達は、一瞬で全て戦闘不能となったのである。
"よっぽど、眼鏡の件を根に持ってたのね……"
"予備も壊されたからじゃない? "
クリスティーヌは、船から飛ばされ着地した際にかけていた眼鏡が壊れ、鞄の中に入れておいた予備の瓶底眼鏡も、地面に叩き付けられた衝撃により大破してしまったのだ。
エリールとセレナは、この光景を目の当たりし、心底クリスティーヌが、味方で良かった、と思うのである。と同時に、暴れなくて良かったとほっとしたのである。
クリスティーヌはリヴァイを戻し、セレナに串肉をねだるのだが、材料が無いと断られ魔獣を狩りに行き、ものの数分で肉を調達してきたのだ。
"そのまま行くと疲れますわね"
美味しく腹ごしらえをしたクリスティーヌは、フェンリルを召喚し、エリールとセレナを乗せ風を切る速さで目的地まで向かうのである。
道中、何度も何度も生徒達を撒き散らし、無人島に地響きと爆音を響かせるのである。
目的地に近付くにつれ、C組の生徒達とも合流しそのまま一緒に行動する事となる。
"この、気配……アレクがいるわ‼ "
森をフェンリルで駆ける中、アレクシスの気配を感じ、その方向を見るとフランとB組の生徒達がおり、アレクシスと一瞬目があった。
B組の生徒達は、何事かと戦闘態勢に入ろうとするが、アレクシスが手で静止したのだ。
"分が悪い、と思ったんだな"
"かもね〜"
C組の生徒とセレナが呟き、B組の生徒達の側を横切ったのである。
エリールがB組の会話を読み取り、報告する。
"クリスがいる。それに模擬戦での攻撃の強い者も数名いる。分が悪い、今はやり過ごせ、ですって"
"そうか、アレクシス王子は意外と見ているんだな"
一人の男子生徒が感心をする中、クリスティーヌは、他の狙いがあるに違いない、と読むのだった。
"この、川を渡ればもうすぐですわ‼ "
クリスティーヌの声に皆安堵したが、反対側の河川敷の光景を見て、表情を硬くするのであった。
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