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8 入学までにやる事

いつもありがとうございます。

サクサクと進んでいきます。

 クリスティーヌは朝からご機嫌にシェルの植木鉢を眺めている。数日しか経っていないのだが、もう芽が出て葉までつけ、すくすくと順調に成長しているのだ。


 魔力量で成長スピードが違うとはいえ、ここまで速いのは珍しい事なのである。

 当の本人はそんな事も知らずに、シェルの苗に毎日話かけるのだ。


「あなたが実になったら、私のブレスレットにするわね。お守りにして大事にするから元気に大きく育ってね」


 この姿だけ見れば可愛らしい7歳の女の子にしか見えないのだが、内心はとてつもない野望を抱えているのだ。



 お父様は素晴らしいですわ。

 このシェルの実があれば、バイコーンを見つけられますわ。是非とも捕獲して私の愛馬にしたいですわ‼

 あぁ……早く捕まえたいですわ……



 マリエルは、頬を紅潮させ、ウフフフと可愛らしく笑うクリスティーヌを微笑ましく見ながら、外出の支度の準備をテキパキとするのであった。


 今日は王立学園の実習があり、エルノーワ領の草原で課題の植物を採取するのである。


 ニズカザン帝国では10歳から学校に通う事が義務付けられているのだ。


 庶民や平民と言われる一般家庭は、家から近い学園に通い、爵位を持っていたり大手の商家など、いわゆる金持ち(ボンボン)の家は王都にある王立学園に通うのだ。魔法や読み書きなどの最低限の学習をするのである。勿論、孤児も差別なく教会から通い、支度金として国からの補助金も出るのだ。


 中には、支度金を子供の為に使わない者いている為、現物支給となっている。


 14歳までに全ての学園が同じように一般的な教養を学び15歳から3年間、自分の将来を見据えての勉学が選択できるようになっている。


 商家ならば経済学、農家なら動物や食物学、騎士なら剣術や護衛術、侍女なら裁縫や料理等、そして成績上位者や優秀な結果を残している者達は他国へ留学制度など幅広く自分に合った学び方が出来るようになっている。


 クリスティーヌの侍女マリエルも王立学園に通っており、16歳の時に侍女兼護衛の実習としてエルノーワ家に来ているのだ。勿論、実習先ではきちんとお給料も頂けるのだ。

 マリエルはこの調子だと卒業しても、このままエルノーワ家にいるだろう。


 ニズカザン帝国が軍事の面でも発展しているのは国民全員、平等に学ぶ事が義務付けられている制度にあるのだ。"知識は宝なり"初代国王の言葉が今も受け継がれているのだ。


 そしてクリスティーヌは学園入学まであと3年あり、それまでに自分につけれるだけの力をつけ、ダニエルとの最終決戦(婚約破棄)に望まなければならない。それより前に破棄ができれば良いのだがあまり接触したくないというのが本音たのだ。


 その間、前回では果たせなかった虹色メヌンの捕獲や、他の希少な魔獣探索、開発した魔法、魔草の調合などやりたい事が沢山あり、勿論、学園に入ってもやりたい事を辞める気などまったくないのである。


 前回のクリスティーヌは、ダニエルのお嫁さんになる!というお花畑な頭状態だった為、大好きな魔獣探索を自重したり、ダニエル自身に婦女とは思えない!と魔法の使用を邪魔されたりと、上手く立ち回れず全てやりたかった事を手放していたのだが、今のクリスティーヌは違う。

 お花畑から解除され中身は18歳のままであり、まともになったクリスティーヌに何も怖いものはないのだ。


 そうこうしているうちに、学園の教師と生徒達がやってくる。父ガウスは、たまに教壇に立つこともあり、薬草学科の生徒達とは顔見知りなのである。


 今日は父ガウスがリルリル草原へ案内をするのだ。

 王立学園の教師と薬草学科の生徒達と共にリルリル草原へ行く事となったクリスティーヌとマリエルは、生徒達の最後尾についているのである。


 採取するのは比較的簡単な魔草、フラッシュ草だ。フラッシュ草とは、見た目はネギみたいなのだが、葉の周りがピリピリと静電気を帯びている雷草の一種だ。バチッとする時があるのでゴム手袋を着用し、回収袋もゴム製の物を使い採取するのだ。


 リルリル草原へつくと、注意事項等説明を聞きそれぞれ散らばりフラッシュ草採取へ取り掛かる。


 暫くすると、一人の生徒が大声で何か叫びながらこちらに走ってきたのだ。

 クリスティーヌとマリエルは何事かと様子を見ると、生徒の後ろから草が走って追いかけていてるではないか。


「あー……あの方間違えて、ビリル草を引っこ抜いてしまったのね。」


 クリスティーヌは何時もの事のようにため息をついた。


 ビリル草とは、フラッシュ草と見た目がよく似ているが葉に静電気を帯びておらず、球根が電気を帯びており一度抜くと走る魔草だ。抜いた者を感電させるまで追っかけまわすのが特長な少し厄介な魔草である。


 クリスティーヌはフラッシュ草を入れていた袋を急いで空にし、身体強化の魔法をかけ逃げている生徒を追っかける。

 ビリル草をゴム袋で捕まえ自爆感電させるしか、逃げる道はないのだ。


「こっちに来て!!」


 逃げる生徒に叫ぶと、生徒はすぐにこっちにくる。


「行くわよー!とぅ!」


 クリスティーヌは高く飛び上がり、ビリル草の上からゴム袋を覆う。中で電気の接触音がした後、被せた袋を取り自爆した事を確認し、ゴム袋に入れて口を縛り、事無きを得たのである。


 クリスティーヌとガウスは、教師と生徒からお礼を言われ、対処方ももっと学習するべきだと助言したのだ。


 対処の様子を見ていた生徒達は、クリスティーヌは魔草学の天才だと言うようになる。

 これはまだ1つの出来事であるのだが、明らか天才ではなく並ならぬ努力のお陰なのではないか、とマリエルは呟いた事は秘密であるのだ。


クリスティーヌはどちらかと言えば、勤勉家ですね。

数式計算は大の苦手です。

後々、出てきますのでお楽しみに。

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