表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/151

7 7歳ですよ

いつもありがとうございます。

 皆様ごきげんよう。

 今はまだ悪役令嬢とは言われていないクリスティーヌ・エレノーワでございます。

 勿論、悪役令嬢にだなんてなりたくもありませんしなるつもりもございません。


 今日は私の7歳の誕生日ですの。

 美味しいご馳走やプレゼントにワクワクしているところですの。


 そういえば、過去に戻る前の7歳の誕生日は婚約者のダニエルもご一緒だったのですわ。

 その当時はナルシストのいけ好かない男だとは知りませんでしたから大喜びをしていましたわ

 ウフフフ。

 自分で言うのも何ですが、純真無垢な子だったですし、容姿端麗でちょっぴりキザな私の王子様♡ダニエル様ラブ♡とか思っちゃったりして、わたくしの目にはフィルターが何層にもかかって頭がお花畑状態にいましたのよ?


 まぁ、そんなお花畑が抜けるのも後数年なのですけれど。あれ?あれ?おかしい…から始まり、なにか違う…と思い、もしかしてこの男ハズレじゃね?と令嬢あるまじき言葉が溢れてくるのですわ。

 今思いますとよく自分の貞操が無事でいられたものですわ。よくよく周りの話しを聞きますとダニエルは女好きで有名でしたのよ。


 たまたま学園の噴水に行くと、ダニエルと他の女生徒が手を取り合い見つめあって、チュッチュッしてましたの。それを見た私は1週間寝込みましたわ。他にも沢山ダニエル伝がございますわ。まぁ、それはおいおい話すとしまして……


 嬉しい事に、今日のお誕生日にはダニエルは来ませんのよ。

 何て最高なのかしら!!前回では、プレゼントだ!、と渡された物はとてつもなく要らなかった物だったわ……何だと思います??


 予測不能ですわよね。

 戴いたものは、"ダニエル渾身のキメポーズ写真に直筆のサイン入り特大パネル"ですわよ。

 誰がこんなのいると思いますか!?


 え?

 前回は喜んでたんじゃないの?ですって!!

 前回はお花畑の脳内麻薬に侵されてて通常判断が出来なかったのですわ!!!


 ま、前回の時間のお話はさておき。

 今からマリエルが準備をしてくれるので行ってきますわ。

 皆様良い日をお過ごしになってくださいませ。



「お嬢様〜!お支度の時間ですよー!!」



 クリスティーヌが我にかえると、部屋のドアが開きマリエルの優しい声が響く。


「あ!マリエル!!ちょっと待って。おでこが痛いの!」


 えへへ。と床の上に仰向けに大の字になっているクリスティーヌに何事かと駆け寄り、マリエルは瞬時に状況把握をしクリスティーヌに恐る恐る伺う。


「お…お嬢様?もしや、嬉しさのあまりにステップを踏みまくり、くるくる回りすぎて壁に激突をして倒れたのではありません……よね?」


「あら!マリエル流石ね!凄いわ。そうなのよ。嬉しくってくるくる回って気付いたら目の前に壁が現れましたの!もう凄く驚きましたわ!


 クリスティーヌは鈴の音がなるような声でコロコロと笑う。

 マリエルは愕然とし、ため息をつきながらクリスティーヌの身体を起こす。


「お誕生日で嬉しいのはわかりますが、少し自重なさって下さいませ。お嬢様の身に何かあれば旦那様や奥様に顔向けできません。マリエルの為にもお願いします」


「はぁい。ごめんなさい。マリエル。少しだけきをつけるわ。」


 シュンと縮こまって、申し訳なさそうにするクリスティーヌを見てマリエルは手を軽く叩き、明るい顔と声で支度に取り掛かる。


「さぁ!お嬢様!髪を可愛く結い上げて、素敵なワンピースを着ましょう!プレゼントも沢山届いてますよ!」


 プレゼントと聞きクリスティーヌはぱぁぁぁ!と一気に表情が明るくなり、ワクワクとした顔を見せた。


 プレゼントは何かしら?

 凄く楽しみですわ!!お兄様からはきっと魔草学の新刊図鑑を頂ける筈だし、お父様からはなんでしたっけ?忘れてしまいましたわ!


 ダニエルが居ないというだけで、こんなになんて嬉しいだなんて感激ですわ。

 これこそが私への嬉しいプレゼントになりますわ。


 クリスティーヌが頬を染めて大人しく座っている間、侍女のマリエルはクリスティーヌの髪を梳かし、複雑な編み込みにリボンを加え可愛らしくも美しく見えるように結わえていた。


 可愛らしく着飾ったクリスティーヌは両親や兄、屋敷の皆から祝福され7歳の誕生日は無事に終了したのである。


 父ガウスからのプレゼントは手に入れるのが難しいと言われているシェルの種を植えた鉢だった。


 シェルの種は実をつけるまで育てるのが難しい魔草なのだ。育てる人の魔力に応じて実をつけるが、無事実をつけたとしてもすぐに枯れてしまうこともある。貝殻のような実ができ、その実はキラキラとしていて王族や貴族の装飾に使うのが一般的なのだが、エルノーワ家では魔獣の縄張り確認に使っている。

 一部の魔獣は縄張り主張が激しく一度そこに踏み入れると命の危険にも晒される場合がある。そんな時にシェルの実を身に着けていると赤く光ったり青く光ったりして、危険を知らせてくれる。シェルの実が何故危険に反応して光るかはまだ解明途中であるが知る人ぞ知る名道具になるのだ。


 勿論、クリスティーヌは嬉しさのあまりに発狂し早く育つように魔力を注ごうとしてマリエルに注意されたのは言うまでもない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ