77 束の間の休息
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隣街の付近まで来たクリスティーヌ達は追手が来ない事を確認し、夜明け前の薄暗い空の下で今後の事を話し合ったのだ。
皆、着の身着のまま逃げる事を優先した為に煤だらけで顔や衣服、身体は薄汚れている。各々で浄化の魔法をかけ身綺麗にしたものの、疲労感は拭えなかったのである。
「あれは絶対、事故ではないですわね」
「だろうな。模擬戦の時も犯人の家が急に不審な火事にあっていたらしいしな」
「火元は不明だったやつでしょ?一応事故扱いとして処理されたらしいけど、都合よく出火する方がおかしいからね」
「まぁ。取り敢えず、俺は王都に連絡しなきゃならんな」
クリスティーヌとエスイア、ジュイナの話を聞きデニスは早便を王都にだしたのだ。
「私達があの宿屋に泊まっていた事を聞きつけての犯行だとして間違いなさそうですわね。ただ、証拠はないに違いないわ」
「そうだな。外の連中も自警団とかも奴等の息のかかった連中だろうから、そのまま外に出れば無理やり罪を着せられ捕まえられていたな」
「ここはどこなのでしょう?」
ジュイナが辺りを見渡した。太陽が登るにつれ少しづつ明るくなり、辺りも少しづつ見えてきたのだ。
クリスティーヌ達はいつの間にか国境近くの街へと来ていたのだ。
「思ったり遠くまで、きてしまいましたわね」
「デニス団長、このまま魔導具設置を続けるのですか?」
クリスティーヌとジュイナがデニスに声をかけた。
「うむ……このまま王都へ引き返した方が良いだろう」
デニスの言葉に皆頷き、魔導具設置を残すところ数台残して王都へ戻ったのである。
クリスティーヌ達が偶然バードン領の宿屋に泊まり、火事にあった事の報告も早便で送りその日のうちに調査団が入ったのだ。
アレクシスの口添えにより、徹底的に調査をされたのだ。
焼け跡からクリスティーヌ達が泊まっていた証拠や出火元を特定し、バードン領の町外れに住む男女を拘束したのだ。
男女は声を揃えて、バードン家の当主から金を積まれ依頼された、と言っている。男女の聴取をした次の日、首元に針か何かで刺された跡を残し牢屋で死亡していたのだった。死因は毒針による毒殺であり、証拠品や犯人など痕跡が気持ち悪い程に跡形もなく捜査は難航しているのである。
アレクシスはバードン家当主ブロン・バードン、そうダニエルの父を王宮へと召喚し事情を聞く事にしたのだ。のらりくらりと交わすブロンは結果、証拠不十分の為に直ぐに解放されたのだ。しかし、アレクシスも毎回交わされている訳にも行かず、あえてクリスティーヌ達が王宮に来る時を見図らいすれ違い様に会わせたのである。
ブロンの顔は驚きに変わりみるみるうちに青ざめたかと思うと平静を装いながら、玉のような汗を額につけそそくさとその場から去っていったのだ。
アレクシスは特殊隠密行動の者に、ブロンとバードン家を更に監視する事を徹底させ、今までの報告を全て纏めるのであった。
そして、MISSIONの件は魔導具を設置した場所の数カ所は探索したが、周辺から特に不審な物は出てこなかったのだ。
だが、キース達が向かったトワライ王国の国境付近では大量の石が発見され鑑定の結果、力を失った黒い魔石の残骸だという事がわかったのである。その側には腐敗した魔獣や人間の残骸らしき物も折り重なってあったいうのだ。
キースは王都に早便を出し、国境警備強化と共に更に騎士団員を増員するように手配をしたのである。
クリスティーヌ達は一度王都の宮殿と出向き、アレクシスに口頭で報告を済ますと久しぶりに寮に戻ったのだ。
「バードン家はどうしてもクリスティーヌが邪魔なようだな」
「そうですわね。何も理由がわかりませんの」
「婚約破棄の件が理由とか?」
「それはねーだろ?あれじゃねーか?逆恨み!」
「あ〜ありそうですわね」
「クリスさんが婚約破棄した後、一時噂なってたからね」
クリスティーヌ達は各々、湯浴みをし食堂へ行き3人でゆっくりとした食事を味わいながら、バードン家や今回の魔石等の話をし、束の間の休息を堪能していたのである。
その頃、キース達が向かったトワライ王国の国境付近では不穏な空気が流れていたのだ。
得体のしれない者が黒い影を纏い、数十体と森の中からニズカザン帝国の砦とトワライ王国へと同時に進軍してきたのである。
その中には、マッセラ教会の教徒達も数名いるとの情報もあり、トワライ王国側にはジラン司教もいるとの情報もあるのだ。
ニズカザン帝国に設置した魔導具がいち早く探知し、王宮や砦の警備隊へと情報が流れ招集されたのである。
デニス達は、魔導具設置の報告の途中で緊急出動を余儀なくされたのである。
勿論、クリスティーヌ達も食事の途中で招集され最前線へと駆り出されるのであった。
食事があまり食べれなかったクリスティーヌは不機嫌であったのだが、ローウェンの手腕により大量の串肉で直ぐに怒りがおさまったのである。




