74 おかしな村
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クリスティーヌ達は順調に魔導具設置をし、3箇所目で日が暮れたので近くの農村へと身を寄せる事にしたのだ。
デニスが先頭に立ち、村の長に許可を貰い野営の準備を手分けしてする事にしたのである。
「なんだか、変な空気の村ですわね」
「そうですか?クリス嬢の気のせいではありませんか?」
「俺もなんだか嫌な気がしてならないんたが」
「私も同感です。空気が違うわ」
ローウェン以外の三人は、この村は少しおかしな感じがすると言い出したのだ。
「この三人がそう言うなら、ちょっと用心してた方が良いな。村長も気持ち悪い位の笑顔で迎えてくれてたしたな」
「1つ気になった事があるのですが……この村は結界が張られていませんか?」
「ん?そうか?俺には普通に見えるんだが……」
デニスは不思議そうに空を見上げるが、暗闇に星が無数に広がる光景しか目に入らないのである。
「エスイアはどう思う?」
「俺もこの村に入った時に結界を越えたあの独特な感覚がした。ただ、森に囲まれている農村地だから魔獣避けに張っただけかと思ったが……」
「もしかして、もう何かの罠にはまってしまった…とか?」
ジュイナは不吉な事を口にしたのである。
「いやいやいやいや。クリス嬢がいるから有り得ない訳ではないが……いや、あり得るか……有りなのか……」
デニスはジュイナの言葉に反応し、もう何か起きる前触れしかないと頭に危険信号を発したのだ。確かに、普通はこんな田舎の農村地だと余所から来た者は嫌がられたり盗賊や何かと疑われたりするものなのだが、村長をはじめ村人数名は気持ち悪い位の笑顔を顔に貼り付けて迎えていたのだ。
「うーん…」
エスイアは地図を出し頭を掻きながら考え、今いる地点の所を何度も眺めるのだがそこには村がないのである。
「やっぱり、変だ」
「ここを出た方が宜しいかと思います」
「ん?え?おいおい、もう日が暮れてるんだぞ?暗闇の森は更に危険だろうが」
「その危険の方がまだマシのような気がします」
「ジュイナ、とりあえず防御結界と姿隠しの結界を直ぐにはった方が良いかもしれない」
「そういえば、村長とお会いしてから村人達とは会っていませんよね?」
ローウェンがポツリと溢した言葉にクリスティーヌが反応したのだ。
「まさか……ここは、鬼人の住処ではなくって?」
「いや、それは……伝説じゃないのか?」
「いいえ。わたくしは以前エルノーワ領に迷い込んだ鬼人を討伐した事があります。領民にも幾つか話を聞いた事があります」
デニスの言葉にクリスティーヌは丁寧に答え、知っている事を全て話たのだ。
鬼人は人のような姿をしている鬼の魔獣である。子鬼人とはまた違う種であり、ゴブリンは集団で行動し下級魔獣といった所だろうか。見分け方は張り付いたような笑顔と鋭い牙、瞬きをした時に一瞬だけ黒目が無くなる。そして人間とかけ離れた腕力を持っているのだ。外見だけでは見分けが難しいのだが、ジャビルは森の中に数名の集落を作り迷った人間や魔獣を食するのである。
幻影結界を使うので一度集落に入れば、外に出る事は困難になってくるのだ。
クリスティーヌの話を聞いた、他の者達も急に顔を青ざめさせるのだ。
「ぴったりと当てはまってるじゃねーか」
「クリスさんと共にすると言う事は厄介事を引き受けていると言っても過言ないですね」
「ジェシカ嬢の厄介事を言う前にクリスティーヌの厄介事を何とかしてから王子に言うべきだったな。あとでちゃんと詫びを入れとかないとな…」
エスイアは現状の窮地より、アレクシスにクリスティーヌ自身を何とかするように嘆願書を出そうと斜め上の答えを導き出しているのであった。
ジュイナ自身もクリスティーヌと行動を共にする事は万全以上の準備が必要となる事を身に染みるのである。
「とりあえず、この状況は不味いと言う事だな?」
「ですわね」
クリスティーヌは、どうしたものかと考えジャビルの習性を使った1つの妙案を思いついたのである。
「デニス団長を囮に使いましょうか」
「はぁぁぁぁぁ????囮って、あの囮か?」
「はい。ジャビルの好物は魔力が少ない筋肉質の者ですから、デニス団長がぴったりだと思います」
「え。いや、食われる前提じゃないか?」
「いいえ。ほんの少しだけ腕か足かを食い千切られるだけですわ」
「あほかーーー!!俺の身体の一部が無くなったらこの先どうしろって言うんだ!」
「生きているので大丈夫です」
クリスティーヌはけろっと悪びれる訳でもなく真面目に答え、デニスは断固拒否し却下したのだ。
それを見ていたローウェンは、クリスティーヌには絶対不躾な態度をしないように気をつけなければ、と心に決めるのである。
エスイアとジュイナは妙案の詳しい詳細をクリスティーヌに聞くのだった。
悲しい事にデニスの思いは無視され、デニスを使った囮作戦を決行することにしたのである。
ローウェンは魔力が強いのだが、クリスティーヌ達と比べ感覚の部分が極めて低い為に援護する側に徹する事となったのだ。
「さて、準備をして待ち受けましょうか」
クリスティーヌは不敵な笑みを浮かべるのであった。




