58 C組寮
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クリスティーヌ達は疲れをものともせず、意気揚々と教室に戻り、明日の決戦の準備をしつつ対戦相手の結果を待つのであった。
一年A組か四年A組のどちらかが、明日のクリスティーヌ達の対戦となるのだ。
教室にある映像には、魔獣対戦となる様子が映し出されている。やはり、四年生もマーガレットの女面翼鳥に苦戦を強いられているのだ。
だが、経験値では四年生に部があり五分五分の良い試合をしている様子であった。
時折、アレクシスがビジョンに移し出されると場内から歓声が湧き上がる。勿論、隣の教室からも歓声が湧き上がりとうとうC組は防音の強化をするのであった。
クリスティーヌはビジョンから目を離し、作戦会議へと混ざり盤上の駒を動かしたり綿密な事を詰めていく。
その間、博士が何度も発明魔導具を売り込みに来て中断してを繰り返し、大方の作戦が決まったところでビジョンから大歓声が湧き上がったのだ。
四年生の勝利だったのだ。
C組生徒達は一気に落胆し、何か不穏な声まで出てくる始末だった。いつの間にか教室に入っていたコダックに、明日は決勝!皆頑張れよ!、と言う声に生返事で答える生徒達だったのである。
作戦変更といきたいところだが、B組を徹底的に叩きのめす趣旨の作戦だったので対戦相手が変わろうとも目的は変わらない。組み直すのもまた面倒だというエスイアの意見を取り入れ、明日少し手直しをする程度で良いだろうと解散になったのだ。
寮には棟毎にクラス結界がはられており、ガーゴイルが棟の番をしている。その組の生徒しか入れないようになっている仕組みなのだ。
A組はA棟に、B組はB棟にと分かれているのだ。一年生から五年生までのC組はC棟となる。勿論、部屋は男女別々なのだが食堂や談話室、会議室等は共有である。
クリスティーヌ達が寮へ戻り、食堂へと行くと大歓声の元のお祭り騒ぎになっていたのだ。本日の夕食もいつもより少し豪勢な物となっていた。先輩からの差し入れなども頂いたりて、お礼を言うC組であった。
万年最下位争奪戦の全学年のC組は、救世主だ、と叫びクリスティーヌ達を崇拝しだしているのだ。毎年、C組は平民か没落貴族、訳あり貴族を集められる事で有名なのだ。
どうやって決められているかは謎だったのだが、1年の生徒が思い切ってコダックに聞いた所、毎年魔法くじでクラス分けをしているそうなのだ。
何か訳があってのクラス分けではなく、全てくじ引きで毎年こうも綺麗に分かれるのだそうだ。そうなるとどうしても、不正を疑いたくなるものである。
クリスティーヌも確かに訳ありである。
普通の貴族令嬢とは言い難く言うなれば、戦える貴族令嬢であろう。おまけに魔獣や魔草が好きで詳しいとくれば尚更変わり種令嬢の部類に分けられる。
C組の先輩達は何やら、分厚い冊子を手にしルーダに手渡す。ずっしりと重い冊子はなんと次の対戦相手のデータだったのだ。
1年時の時から5年分きっちりと事細かに記されている。
何かの役に立つと思い、毎年その時の五年生が取るのだそうだ。他の棟はどうかわからないが、C組の棟の決まりなのだそう。
ルーダは先輩達にお礼を述べ、早速目を通す。すると、1枚のページで手を止めるのだった。
「こ、これは…」
クリスティーヌ達は手を止めページを覗き込むと、そこには黒いフードを被った者達が写っていたのだ。今の技術では色彩はなく、セピア色の小さな写映だがはっきりと姿が見える。
「え……何故?数年前から黒のフード達は居てたって事?」
「これは、コダック先生に伝えなきゃなんないわね」
「明日の試合に水を差すような事はしねーよな?」
エスイアが不吉な言葉を出すものだから、室内は静まりかえるのだ。つい最近に起きた模擬戦での出来事は学校の殆どの生徒が知っているのである。念には念をと、ルーダが博士ことノワズ達に発明した魔導具の準備を指示するのだった。
勿論、自分達の両親へと早便を出したのは言うまでもない。
驚くことに、ジュイナの母から返信が早々ときたのだ。
その手紙には、今日のおかげで父や屋敷の者達からほんの少しだけ態度が和らいだというのだ。あの後、コダックがナージェアの元へ行きサインを求め大騒ぎになったらしい。
そんなに有名だった歌手とは知らなかった父は暫く固まっていたそうだ。兄のジェフリーの怪我も一週間程で床から出れるそうで、なによりジュイナのお陰で屋敷の雰囲気が良い方向に変わり始め喜んでいるとの事だった。
そして、1つ気になる事も書かれていたのだ。最近、王都では黒い幸運の魔石と言う物が流行っているらしい。それをジュイナに渡したかったと。
「黒い幸運の魔石?」
「あからさまに胡散臭いだろ」
「幸運の魔石なんて聞いた事がないわ」
カミラが一蹴する。カミラはこう見えて、宝石商の娘である。男爵の爵位を貰っているのだが、商家からの成り上がりなのだ。
そんな家に育つと、自然と鑑定眼力とありとあらゆる鉱石に目がなくなるのだ。カミラは鉱石馬鹿といわれるマニアなのである。
「死の黒い魔石なら、知ってるんだけど……」
「なぁ、あくまでだ、あくまでだぞ?もし、死の黒い魔石を幸運の魔石として世に出てたらどうなる?」
「生気を吸い取られて、最悪は死に至るでしょうね」
カミラはルーダの質問に呆気らかんとして答えるが、室内は静まりかえっているのだ。
「一応、注意してた方が良いのではなくて?」
クリスティーヌの言葉に皆頷き、先輩方にも幸運の魔石と言う物には気をつけるように注意を促すのである。
この黒い魔石が引っかかるが先に明日の試合に集中せねばと、湯浴みをし颯爽と暖かい布団に包まれ意識を手放すクリスティーヌであったのだ。




