42 追っかけですか
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遅くなりました。すみません!
クリスティーヌがトワライ王国へ来た目的は水獣の王者と言われる伝説の水竜を手に入れる為である。
リヴァイを使役している者は少なく、リヴァイの近くには必ず護りの悪魔が居ていると言われるからだ。
セイレヌとは上半身が人間で美しい容姿をしており下半身は魚、そして綺麗な歌声で人々を惑わし、油断した所で海に引き摺り込み食すと言われている水属性の魔獣だ。
実際のセイレヌは幻術で容姿を美しくしているだけで、耳は尖っており目は切れ長で釣り上がっている。口は真っ赤で歯は鮫のように尖っており、魚人に近い顔をしているのだ。美しい歌声は催眠状態にする為の詠唱をしているだけである。
一部の者達だけが知る真実なのだ。
クリスティーヌとマリエルは順調にリヴの海へと進んでいった。途中メヌンを数匹捕獲しておく。
リヴの海はとても美しく、宝石が散りばめられたみたいに水面が輝いていた。自国のニズカザンでは見られない光景である。
クリスティーヌとマリエルがリヴの海の景色を堪能していると、どこからか綺麗な歌声が聞こえてきたのである。
「マリエル、防衛の魔法を」
クリスティーヌとマリエルは素早く自身に魔法をかけた。クリスティーヌは学園に入る前に、無詠唱で魔法を使えるように訓練したのだ。
勿論、それに付き合ったマリエルも無詠唱での魔法を使えるのである。
2人はセイレヌを探すが水辺から少し離れた場所では遠くを見れないのである。
仕方がないと、メヌンを囮に使うのだ。リヴァイまで置いときたかったが、下手に水辺に近づくと引き摺り込まれる可能性が高い。命の危険性はできるだけ回避したいのだ。
メヌンにC組お手製の魔導具を付け、幻術で人に見えるようにし水辺に近付かせる。
海が波打ち、徐々に満潮になってくると急に人型メヌンが倒れ魔導具が発動した。セイレヌによって足を引き摺り込まれようとしているのだが、魔導具によって人型メヌンはその場から動かない。
痺れを切らしたセイレヌは人型メヌンの頭を狙い定め、鋭い牙を剥き出しながら海から飛び出してきた。
すると、空中に魔法陣が展開されセイレヌは動けなくなりそのまま捕獲されたのだ。
クリスティーヌはニマニマと口角を上げながら、セイレヌをメヌンと同じように水辺につけた。さらに、ボーガンを取り出し矢の後ろに魔導具を装着し何本も海に放った。
暫くすると魔導具が発動し、海面上に電流が走りリヴァイの元へと矢が水面上を切るように水しぶきを上げ再稼働する。
一定の場所で弓矢が止まると、その場所の上に魔法陣を展開し雷を叩き込む。
爆発音と水面が激しく波打ち、水しぶきが滝のように空に舞い上がる。
すると、一面に地鳴りがし高音の雄叫びが響き渡り海から強大なリヴァイが勢いよく出てきたのだ。
「お嬢様?予想外に大きくありませんか?」
「えぇ。思ってた以上に大きいですわね。さて、このままこちらにきていた……速い!!」
自分を散々手荒な真似をして呼び出した者の魔力を察知するや否、水面を滑るようにしてその者の元へ向かう。
「ねぇ、マリエル?あの竜……凄く怒ってないかしら?」
「それはそうでしょう。あれだけ雷を叩きつけられたら誰だって怒りますよ」
リヴァイの口元が薄っすらと光出すと、水の砲撃がこちらに飛んできた。
クリスティーヌ達はかわすが、砲撃が当たった場所は綺麗な円を描いたように数メートル先まで木々を剥ぎとられている。
クリスティーヌが魔法陣を展開し、マリエルに魔導具を発射させるように命じる。マリエルが海に向かいボーガンに矢を設置し、魔導具を取り付け海に発射させる。
リヴァイの背中に刺さり、リヴァイは咆哮を上げ更に加速したまま海を滑るように泳ぎ、魔法陣の場所までくる。その瞬間、魔道具を爆発させると閃光を放ち、リヴァイは首を空に高く上げ水飛沫を上げながら海上で悶え出す。
クリスティーヌは素早く海面に魔法陣を展開し、契約の詠唱をする。
「我はクリスティーヌ・ビス・エルノーワ。汝レヴィリヴァイと魂の結びを理とせん。我の刃となり我に従え。汝の身体は我の元へ来たり」
リヴァイは虹色の光と共に魔法陣と消えた。
クリスティーヌはびしょ濡れのままその場に大の字で寝転がり、空を見ながらニヤニヤと笑みを浮かべる。髪が顔に張り付き、服も何もかも汚れており魔力もだいぶ使っているが達成感はとてつもない。
「あとは陸ですわね」
ポツリと呟くと、木々がある方向が騒がしくなってきた。木の空洞を見て誰か来たのだろうか。クリスティーヌは重い身体を起こし後ろを振り向くと馬に騎乗した男がいた。
「君は一体何者なんだ?」
男は馬から降りこちらに歩いてくる。周りには従者らしき者が数名いるから、きっとこの国の貴族か何かだろう。
「ただの旅人です!」
クリスティーヌとマリエルはこの空気は非常に不味いと感じ、素早くフェンリルを召喚し逃げるようにその場から走り去ったのだ。いや、確実に逃げたのだ。
何か男が叫んでるが、そんな事は知らない、聞かないとばかりにフェンリルにスピードを上げるように命じ自身とマリエルに変化の魔法をかけ、森の奥へと進んだのだ。
男は佇み、その光景をただ見つめながら従者に何かを命じた。従者は直ぐにクリスティーヌの後を追い森に消えたのである。
「彼女は一体何者なんだ?」
「最近、噂になっている黒いフード達と関係あるのでしょうか?調べても何も出ないのです」
「何も出ないのはおかしい。取り敢えずさっき見た街へ戻るぞ!何か手掛かりがあるかも知れん!」
男は残りの従者達に命じ、もと来た道を馬を走らせ街へと急ぐのであった。
C組の生徒達の小ネタでもかければ良いなぁ、と思っております。がいつになるやら…




