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102 異質同体〜キメラ〜

いつもありがとうございますm(_ _)m

ブックマーク等励みになっております。

年末年始に近付くにつれ多忙になってきました。

ストック切れてますが、毎日更新頑張りますので暖かく見守って頂ければ幸いです。

 ラスダンテ遺跡の壁を派手に破壊したクリスティーヌは、アレクシスから説教をされていた。

 アレクシスの説教が終わると、皆を集め、遺跡の外と中の調査をふた手に分ける事を伝える。


 クリスティーヌは外の調査に置いておいた方が良いと判断したのだが、そのまま言う事を聞くような令嬢ではないと知っている。これが余計に頭を悩ませる原因なのだ。


 クリスティーヌに外の調査を拒否され、仕方なく遺跡内で破壊しないように約束させ、中の調査班に組み込む。

 遺跡内の調査はエスイアとアレクシス、そして()()()のクリスティーヌの三人で行なう事にしたのだ。


 残りの者は、遺跡の周辺や外の調査する事となった。アレクシスとしては、エスイアと上級生のどちらかと遺跡内調査をしたかったのが本音である。


 遺跡内は、土埃の臭いがし独特な雰囲気が漂っている。

 所々に欠けた石像などがあり、どうやって造ったのかわからない彫刻の柱などがあった。

 調査するには少々薄暗いが、所々に光が射す場所もあり、暗闇でない事が救いである。


 アレクシスに遺跡内の物に触れるな、壊すな、と念を押されたクリスティーヌは、忠実に言う事を……聞いていなかったのだ。


「何か、物音がするぞ?! 」


「あそこからだ‼ 何かくる‼ 」


 アレクシスとエスイアは、音が聞こえる方向に顔を向け手に魔力を込める。顔を向けた方向の扉が開き、骸骨兵士(ボーンキラー)が何体もこちらに向かってくる。


 骸骨兵士(ボーンキラー)は、比較的弱い魔物だが数が多く、魔獣が死滅した場所から生み出されると言われている。

 どうやって生み出されるのか未だはっきりとわかっていないが、一説では、魔獣の魔力の残骸が生み出した物とされている。

 殲滅する際は、魔獣の残骸がある場所を浄化しなければならない。


 ボーンキラーを見た三人は全速力で走り、もと来た道を引き返す。そして、エスイアはクリスティーヌに向かって叫んだのだ。


「クリス‼ 何をしたーー‼ 」


「何もしていませんわ‼ 」


 クリスティーヌは走りながら、何もしていない証拠として、手のひらをエスイアの方に向け見せる。


「触るなと言っただろう‼ 」


「ええ‼ 言われた通りに触れていません‼ 少し蹴っただけですわ‼ 」


「蹴るも触れるも、一緒だーー‼ 」


 アレクシスの叫び声が遺跡内に木霊するが、ボーンキラーの足音にかき消される。


「この数はやばいぞ‼ 」


「大丈夫ですわ。直ぐに抹消致しますわ」


 クリスティーヌはボーンキラーの足元に魔法陣を展開させ、動きを止めると魔力を込めた手のひらを握る。

 すると、魔法陣内のボーンキラーは一瞬にして灰と化したのだ。


「ね? すぐでしょ? 」


 アレクシスとエスイアは溜息をつき、もうクリスティーヌに何を言っても無駄だと悟る。


「ねぇ、何故急に不思議な文字が現れたのかしら? 」


「それを調べにここへ派遣されたんだろ? 」


「いえ、そういう事じゃなくて。何故()()()()()のかしら? 黒い魔石やハミルと関係があるのかしら? 」


「そう言われてみればそうだな。このラスダンテ遺跡は神々が集うと言われている。ハミルと何か関係があるのか? 」


 アレクシスは、頭にある知識をフル活用する。王族のみ知る歴史もあるからだ。代々、口頭で伝えられる故に、書物などの記された物は一切ない。頼れるのは自身の記憶のみだ。



 このラスダンテ遺跡は、確か他の遺跡とは違い昔から魔力が強いと言われている。

 不思議な文字が現れた事も昔にあった筈だ。

 よく思い出せ。

 何か引っかかる。



 クリスティーヌは続々と現れるボーンキラーを倒しながら、アレクシスの答えを待っている。だが、キラーボーンは何度倒しても湧き出てきてしまうのだ。


「キリがないわね。さっさと魔力の残骸が残る場所を特定して、浄化した方が早そうね」


「そうだな。さっさと片付けないとこっちの魔力が持たない」


「アレク‼ 先にボーンキラーの浄化をしたいの。残骸が何処にあるのか調べて欲しいわ‼ 」


 アレクシスは一旦、思考を止め魔力の残骸を調べる為に、足元の遺跡に触れる。


 アレクシスの手元が青白く光り、遺跡全体に波打つように広がると直ぐに消える。一瞬にして、キラーボーンが出てくる扉の奥が青白く光っていた。


「あちらですね」


「さっきのなんだ?! 」


「王族のみ使える魔法らしいわ。わたくしも使いたいのに、使おうとすると魔力が消滅して不発に終わるのよ」


 エスイアの質問にクリスティーヌは悔しそうに答える。

 三人はボーンキラーを殲滅しながら、扉の奥へと進むのだ。


「これが、ボーンキラーの()なのか?! 」


 目の前にあるのは、魔獣の残骸ではなく人口的に造られた異質同体(キメラ)だったのだ。


 腐敗が進み過ぎて原型はわからない。残骸から推測すると足は八本、頭と胴、そして尻にも頭がついている奇妙な生き物のようだ。


「不思議な文字は()()が原因なのか?! 」


「わからないわ。先に浄化しましょう。エスイアと私は湧き出るボーンキラーを倒します。アレクは浄化をお願いします」


 三人はボーンキラーの()を浄化し、消えたキメラのあった場所を静かに見つめる。


「メンドラ国でキメラを数体作っていると情報が入っていた。もしや、これはメンドラ国で造られた物かもしれない」


「あり得ますね。外の不思議な文字はどうなったのかしら? 」


 クリスティーヌはジュイナに念話で語りかけ、外の不思議な文字についての報告を待つ。


 文字は、アレクシスがキメラに浄化魔法をかけ消えた頃に、消えて無くなってしまったようだ。


 三人はとりあえず遺跡の外にいるジュイナ達と合流したのである。

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