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看板娘の外面VS鎧の余所行き猫被り  作者: 丸晴eM
小さい村の道具屋事情
1/13

「かっこいい」


 14人が通う学校で、一番かっこいいのは年長のミアだった。

 5歳が4人、6歳が2人、の年少組。7歳3人、8歳が2人の年中組。9歳2人、10歳が1人の年長組。教師が2人と1人の子守。

 ミアは大人も含め、一番喧嘩が強くて一番度胸があった。


「まあね。わたし、おおきくなったら旅にでるから」


 実家が道具屋のミアは、客の冒険者に憧れていた。魔物から自分たちの村を守ってくれる、強くて優しい冒険者。



 その姿は物語に描かれた冒険譚だけの話であって、実際は彼等も自分が生きるために必死な事。魔物に泣かされる程弱い冒険者も居る事、強くてもちっとも優しくない人も居る事を知ったのは、悲しいかな道具屋を手伝うようになってからだった。


 学校を卒業して一日中道具屋で看板娘を務めるようになった頃、ミアは憧れを捨てて堅実に生きるようになっていった。  

 

 


 

 

***

 

 



 ルクラピア国の西の端、山林地帯にあるクリッフ村は人口200人程の小さな村だ。

 森や谷でのクエストにあたっての休憩地点としての役目も負っており、村には冒険者ギルドから支援された道具屋や鍛冶屋、宿屋等の旅人に必須な設備は揃っている。

 ある程度の物流がある町とは徒歩3時間程の距離とそこまで遠くなく、宿代が安いので若い冒険者がよく拠点としていた。


 そんなクリッフ村の若手冒険者たちの間では、情報源不確かな様々な情報が噂として出回っている。


「薬草系の採取依頼があったら、農家のおじさんに相談するといいよ。凄く詳しくて見分け方とか生えてる場所も教えてくれる。多めに取ってきて分けてあげたら喜ばれるよ」


「酒場の娘さんが可愛い!」


「知ってるか?宿代が足りなかったら牧場で強制労働させられるらしいぞ」

「知ってる。んで動物と一緒でいいなら毛布は貸してくれるんだぜ、この前オレ羊と寝たわ」


「森で会った人が魔物の捌き方を教えてくれました…。逞しいですね、田舎の方って」


「広場で飯食ってたら子供に襲われたんだけど…アーマー付けてたけど意外と痛かった」


「討伐依頼がうまくいかなくてへこんでたら、どっかのおばさんが手伝ってくれたんだ。草刈り用の鎌で。強かったわ…逆にへこんだ」


「鍛冶屋の親方めっちゃサボるから、急ぎの用は町まで行った方が早いよ」


「ヘマして怪我してたら、山の中なのに女の人がいて薬くれたよ。冒険者っぽくない恰好だったけど…」


「魔物を飼ってる人がいるんだってさ。気配がするってうちのパーティーの魔法使いが言ってた」


「湧き水が美味い」


「道具屋でも依頼受付してるって聞いたけど、本当?町まで行かなくていいなら楽」

「あぁそれ、個人的な依頼だよ。他の依頼の片手間でできるからついでに受けたらいいよ、バイトだと思って」


「パン屋のおっさん、元々王都のレストランで働いてたってマジ?」


 役立つものから豆知識まで幅広く。

 何度か同じ人物が登場しているのが、冒険者達は気付いていなかった。


 これは、時々話題に上がる、とあるイキのいい村娘のお話。

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