堂々巡り
掲載日:2016/08/17
救急車が、梅雨入りした6月に白いLEDの街灯を通り過ぎると、昼間には感じなかった冷たさを乗せた風が肌をなでる。
病室の窓を開けたのは自分のくせに、ひんやりとした感じが病室の無機質さと重なって怖くなった。でも、この柔らかな鳥肌の立つような風は、風邪引くと知っていても当たっていたい。
だから、窓を開けっ放しにしてぼーっとしてた。夜はいつも。
朝、看護師さんが来てから色々して、一人でぼーっとして、昼に看護師さんが来て色々して、そのあと一人でぼーっとして。夕方に親とか友達が来て、帰って。
夜、寝る前に看護師さんが来て色々して、
ぼーっとする。
ぼーっとしてばっかじゃん。って思う。
でも、夜の「ぼーっと」は朝のとも昼のとも違う。なんかちがう。
友達のことを考えた。
家族のことを考えた。
自分のことを考えた。
考えて考えて考えたけど、結局何も解決してない。行動してないからじゃなくて、頭の中での話。ぐるぐる回って、そのうち眠くなって窓を閉めて寝る。また、今日が始まる。
ってことを今日もまた、考えてた。
なんか泣けそう。




