とりあえずヒロインの設定 森の中で一人っていうのが辛すぎる 探索1
家の中を探索します。
人がいない………
そう、人がいないのだ。改めてそこそこ大きな私の家を見回って見たが はい、見事にだれもいねぇ!
確かヒロインの設定に「森の中の小さな家で一人で育ち優しい心をもった少女。偶然森をとおりかかった魔法学園の理事長に誘われて学園に転校してくる」とあった。
鏡に映る私はたぶん10歳くらいだ。魔法学園に入学するのは15歳
あと5年近くずっと独りで暮らしていくとか寂しすぎる。
てかすごいな主人公どうやって森の中で一人で暮らすんだよ
食事とかどうしてたんだよ 突っ込みたい全力で突っ込みたい。こんなに幼いうちから一人とか絶対病む
「辛い…辛すぎる」
決めた。この家からでていこう!
「……てか、出ていくにしてもお金とかどうしよう」
この家お金とかあんのかな。ぶっちゃけかなり古いこの家にはたしてお金とかあるのだろうか…いろいろ不安だ。
「探索してみてみますか…」
とりあえず部屋の可愛らしい木でできた机の引き出しを開けてみた。
一段目にはキラキラと光る青い石が数個はいっている
「おお!高く売れそう!」
よし!こんなかんじでサクサク売れそうなものを探そう。
二段目には小さな人形がはいっていた。
「…………うん、怖い」
びびった。かなりびびった。よくできた人形だ。淡いピンクがかった銀髪に空色の瞳………怖い怖い、なんかリリィにすごいにてる。
さて、最後のひきだしだ。
なにがでるかなー?
「あれ?これってリリィのやつかな…?」
可愛らしい日記帳だ。
「まあ、とりあえず読んじゃおう」
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~星花年 1068年 花冠の月 3日目~
今日は母様が紅雫の実でパイを焼いてくれた!父様も嬉しそうだった!私はおいしい桜茶をいれた!私もいつか美味しいパイを焼けるようになりたいなー。
~星花年 1068年 花冠の月 4日目~
森に生えている月の花は疲労回復に使えるって母様が教えてくれた
でも、月の花って見つけにくいなー。
~星花年 1068年 花冠の月 5日目~
今日は母様と一緒に畑でたくさんの作物をとった!母様が新鮮なサラダにしてくれてとってもおいしかった!でも苦い野菜はちょっと苦手かもしれない。
~星花年 1068年 花冠の月 6日目~
今日は母様と父様が私の誕生日を祝ってくれた!今日で私も8歳!
母様の焼いてくれたケーキがすごいおいしかった!幸せ!
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これだけ見るとほんとに幸せそうな日記だ。きっとリリィは優しい両親がいたのだろう。てかやっぱり暦が違った。
“桜の誓い”では一年は四つの季節に分けられていた。
花冠の月、夏蛍の月、秋椿の月、雪月花の月
春夏秋冬のようなかんじだ。
星花年は西暦のようなものだ。1つの季節は30日で終わるようになっていた。だから一年は120日で終わるのだ。あれ、ってことは私がいた世界よりも年をとるのがはやいのか。
パラパラと日記を読み進める
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~星花年 1069年 秋椿の月 22日目~
父様と母様の体調が悪いみたい…はやくよくなるように薬草をつみに行かないと!早く良くなって!
~星花年 1069年 秋椿の月 25日目~
どんどん母様の体調が悪くなっていく。父様の元気もないみたい。
~星花年 1069年 秋椿の月 30日目~
沢山の薬草で薬をつくった。
母様がベットから起きあがれないみたい…。
~星花年 1069年 雪月花の月 3日目~
母様が寒さのせいで体調がさらに悪くなってしまった。
~星花年 1069年 雪月花の月 14日目~
母様に会いたい。父様が仕事で出ていってしまった。
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なんか…すごく重い。
日記が後半から重くなっていく。
主人公こんな重い過去があるのかごめん勝手に日記読んで…。
さて、探索続けますか
分かりにくいとおもいます。すいません…
30日たつと季節が変わる世界です。それもめっちゃガラッと変わります。リリィの日記は8歳のリリィがつけ初めたものです。
簡単には言うと 冬ごろにお母さん→病死 お父さん→仕事で出てく
リリィが9歳の時に両親がいなくなっちゃいます。