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赤羽会長の誕生日を、私はすっかり忘れていた。
朝起きて教室に向かうと教室内に女子が少なく驚き、伊達くんに聞いてみれば「今日は赤羽くんの誕生日だから」と言われた。そういえばと思い返すと確かに赤羽会長の誕生日は今日だった。誕生日プレゼントとか何も用意してないけど別に対して親しくないしいいよね……?不安が表情にでていたのか「もしかして忘れてた?」と伊達くんに聞かれたが「まさか~」と答えておいた。忘れてましたすみません。
アヤノちゃんに聞けばアヤノちゃん自身は何も用意してないらしい。
ただ親御さんが赤羽会長の誕生日だということで赤羽家自体にプレゼントを届けてるのではとのことだった。そういうものか、後日きた手紙には赤羽会長の誕生日についてかかれていたのでどうやら私の家も両親が赤羽会長へのプレゼントを送ったらしかった。
誕生日当日の赤羽会長は大量の荷物を持っていた。
部屋に入りきりそうもないのでほとんどを本家に送っておくとかなんとか。
赤羽会長の誕生日は別にいいとしてだ、その後すぐにアヤノちゃんの誕生日がきた。
アヤノちゃんの誕生日は忘れるはずがなかった。
そして、アヤノちゃんもアヤノちゃんで中々に大量のプレゼントをもらっていたので少しばかりプレゼントを渡すのに気が引けたが「誕生日おめでとう」の言葉と一緒に渡しておいた。
アヤノちゃんへの誕生日プレゼントは、悩みに悩んだ結果お揃いの色違いのブレスレットにした。私自身はさほどお揃いのものだとかに対する執着はないのだか、アヤノちゃんはお揃いが好きそうだと思ったからだ。
デザインの凝ったもので、見た目は申し分ないだろう。お値段もそれなりにしたけれどね。私のブレスレットは水色でアヤノちゃんのはピンクだ。
アヤノちゃんは私のプレゼントが大層気に入ったらしく腕につけてくれた。お揃いなので私もつけなければ意味がないということで私もつけた。
話を聞くと「お揃いに憧れていた」とのことだったので私の予想は当たったのだろうなあと思う。頬を赤らめながらとても喜んでくれていたので渡した方も嬉しくなった。
アヤノちゃんの嬉しそうな顔が見れただけでご褒美なのに笑顔でありがとうは反則だと思うんだ。
それにブレスレットもアヤノちゃんに似合っていたので良かった。安心である。
そしてこのこともあってかより一層私の誕生日について気合がはいったのかお楽しみにと念を押された。素直に楽しみなので頷いた。
やっぱりアヤノちゃん大好きだなあ。




