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そういえばテストがあったのだが結果がでるまで私はすっかり忘れていた。

その肝心のテスト結果だが言わずもがな、一位だった。赤羽会長も安定の一位だった。アヤノちゃんは七位に大昇格していたのでおめでとうと声をかければ「当たり前ですわ」と照れ臭そうにそっぽをむいた。やっぱりアヤノちゃんは私の癒しだ。


ただ高学年となると普通の小学校とのレベルの差がハッキリしてきた。

私が前世で小学生のころはこんな高難度なことしてたかなという問題はたくさんあった。なので少し冷や冷やもしていたのだが一位でよかった


まあ私のテスト結果などはどうでもいいとして私には不安要素が幾つかあった。


最近赤羽会長の姿を見かけないため、何かしらやらかしてるのではないかという不安ともう一つ。

お母さんの容体が良くないことだ。


普段手紙はお父さんとお母さんの両方がかいてくれる。しかし最近お母さんからの手紙の数がめっきり減ったこと。

そしてお父さんからの手紙によると最近お母さんの体調がすぐれないらしかった。

元々虚弱なのはわかる。しかし心配なものはやはり心配だ。

不安だったのが表情にでていたのか、アヤノちゃんが「顔が強張っていますわよ」と話しかけてきた。


「なにかあったんですの?」


そう聞かれて一瞬どう答えるか迷ったが、迷った末私は「なんでもないよ」と答えることにした。無駄に心配をかけそうな言葉をいっても意味はないだろうし。


しかしそれがいけなかったのか。



「カナタさんっていつも頼ってくれませんわよね」


ぐさりと核心をつく一言に胸が抉られた。



「いつも、どこかよそよそしくって少し、不安になりますわ」


いつもの気丈なふるまいとはうってかわった、しゅんとした態度に少しばかりときめいてしまったのは黙っておくが確かにたよってないといってしまえば頼ってなかった。

とりあえず前世云々もあり謎の大人のプライドや意地が私なりにあったせいか、全部自分で解決しようと考えていた。

そしてそれで今まで解決できてきたのも事実だ。

けれどその立ち振る舞いは少々いけなかったかもしれない。なにも、不安なのは私だけじゃないのだ。


「ご、ごめん。アヤノちゃん」


こんなときにどう言えばいいかすらわからないというのに私は馬鹿か。


「ごめん、じゃないですわ。これからはもっと頼ってくださいな!」


きりっとにらまれる。


「約束ですわよ」


一方的に小指をあわせられ指切りげんまんをされる。

アヤノちゃんが指切りげんまんをしっていたとは驚きだけれどね。


「うん、約束ね」


だらしくなく頬を緩ませ笑えばアヤノちゃんは満足げに微笑んだ。

距離間って大事だよなあ。

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