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アヤノちゃんは実に可愛らしかった。


いつものツインテールではなく、カチカチに巻いたゴージャスな金髪をおろしている。それだけでも十二分に可愛いというのにその服装だ。アヤノちゃんの金髪にぴったりな、情熱的な赤いドレス!!

初等科でこれを着こなせるなんてアヤノちゃんの将来が私は怖いです!可愛い!

思わずべた褒めればアヤノちゃんはツンデレを発揮し「そ、そういうカナタさんも普段よりはマシなんじゃありませんの!!」といった。やだかわいい。


気付けばお父さんがいなくなっていたので何でだろうと思い少し会場を見回したらお母さんと二人で壁によりかかり壁の花となっていた。二人ともすこぶる美形なので絵になっている。


のほほんとアヤノちゃんとほのぼのとした会話を繰り広げているその時だった。

会場が少しばかり沸き立つ。アヤノちゃんは少しばかり顔を歪ませ不機嫌になる。


あ、赤羽会長ー!!


結局アンタはきたんかー!!と叫びたくなった。大人しく海外でも北海道でも行ってろよコンチクショウ。平穏なパーティーを私は過ごしたかったのだ。なのにどうだろうか。ほら一気に会場がピンク色だよ。黄色い悲鳴もところどころで沸いてるよ。

ほらほらあそこにいる同学年の女の子だとか失神しそうじゃないか。

さりげなーく青角くんもいる、私のライフは0寸前だ。

まあいい、話さなければいい。そうだ、そうすればいいんだ。そして私はアヤノちゃんと微笑ましくおしゃべりをした後すぐ帰ろう。


お母さん方の方をちらっとみれば目がぎらついていた。あれは完全にやる気だ。怖い。もう赤羽会長とかどうでもよいぐらいには怖い。あれは獲物をしとめるハンターの目だ。


無駄にドキドキしながらも、パーティーはなんとか無事に終わった。

いやあ赤羽会長に気づかれなくて良かったよ。

アヤノちゃんも赤羽会長のことが得意ではないみたいだしね。


家に帰るとお母さんがとてもつまらなそうな目をしていたのと「まだあきらめないわよ」と咳き込みながら叫んでいたので怖かった。


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