表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界崩壊後、日常生活スキルで俺が最強拠点を作ってしまった件  作者: ナマケモノ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/13

崩壊と、理解できない日常

これから宜しくお願い致します。

その日、世界は壊れた。


 ——なんて、後からなら言える。


 でもその瞬間の俺は、そんなことは一切考えていなかった。


「……今日、何食うか」


 黒瀬悠真、22歳。大学4年。


 就活も終わって、あとは卒業するだけの人間。


 そんな俺にとって、その日はただの“いつもの帰り道”だった。


 スマホを見ながら歩く。


 信号待ち。人混み。車の音。


 全部、いつも通り。


 ——違和感に気づいたのは、ほんの一瞬だった。


「……?」


 空が、歪んでいる。


 視界の端に映ったそれに、思わず顔を上げる。


 周囲の人間も、同じように空を見上げていた。


「え、なにあれ……」 「空、割れてない?」 「え、やば……」


 青空の中に、黒い“裂け目”。


 現実とは思えない光景。


 だが。


 それは、次の瞬間に現実になる。


 ——ズルリ。


「……っ」


 裂け目の中から、“何か”が出てきた。


 四足。歪な体。黒い皮膚。


 目が複数。口が裂けている。


 理解が追いつかない。


「……は?」


 声が漏れる。


 誰かの悲鳴が上がる。


「きゃああああ!!」


 モンスターが、動いた。


 人に飛びかかる。


 ——そして。


 人を、食い千切った。


「……は……?」


 現実が、拒否される。


 脳が処理を止める。


 だが、目は見ている。


 音も、匂いも、全部が現実だ。


「逃げろおおお!!」 「うわああああ!!」


 世界が一瞬で崩壊した。


 人が走る。


 押し合う。


 転ぶ。


 叫ぶ。


 俺も——遅れて、走り出していた。


「……くそっ……!」


 怖い。


 普通に、怖い。


 意味が分からない。


 なんだあれ。


 なんであんなものがいる。


 どうすればいい。


 頭の中がぐちゃぐちゃになる。


 だが、それでも。


「……止まるな」


 自分に言い聞かせる。


 止まったら終わる。


 とにかく、生きる。


 人の流れに乗る。


 だが、数秒後に違和感に気づく。


 このままじゃダメだ。


「……違う」


 人が密集している。


 これは危ない。


 あれは、人を狙っている。


 密集=狙われやすい。


 なら。


「……こっちだ」


 流れから外れる。


 裏道へ。


 遠回りでもいい。


 生き残る確率が高い方を選ぶ。


 息が荒い。


 心臓がうるさい。


 怖い。


 だが足は止めない。


 止まったら終わる。


 部屋に入った瞬間、力が抜けた。


「……はぁ……っ……」


 ドアを閉める。


 鍵をかける。


 そのまま床に座り込む。


「……なんなんだよ……」


 手が震えている。


 理解できない。


 あんなものが現れて、人が死んで。


 現実感がない。


 だが、現実だ。


 スマホを見る。


 情報は錯綜している。


 テレビをつける。


 ニュースも混乱している。


「……終わってるな」


 ぽつりと呟く。


 インフラ、治安、食料。


 全部、崩壊する。


 そんな予感だけは、はっきりしていた。


 ——そのとき。


『スキルを付与します』


「……は?」


 頭の中に、声。


 思考が止まる。


 なにが起きている?


『あなたは超人族に覚醒しました』


「……意味が分からない」


 本音がそのまま出る。


 理解できる要素が一つもない。


 だが。


 次の瞬間。


 視界の前に、“表示”が現れた。




【ステータス】

名前:黒瀬 悠真

種族:超人族

Lv:1

スキルポイント:3

【メインスキル】

《日常生活 Lv1》

【サブスキル】

なし




「……なんだ、これ……」


 手を伸ばす。


 触れられない。


 ただ浮かんでいるだけ。


 ゲームみたいな表示。


 だが、今の状況もゲームみたいなものだ。


 なら。


「……無視は、できないか」


 深呼吸する。


 無理やり思考を整える。


 情報を確認する。


 さらに表示が切り替わる。




《日常生活 Lv1》

・テリトリー修復

・環境維持

・商品生成




「……余計分からん」


 思わず呟く。


 名前だけ見ても、何も分からない。


 だが。


 “使えば分かる”タイプのやつだと直感する。


「……まずは」


 周囲を見る。


 この部屋。


 自分の家。


 ここが基準になる。


 そう考えた瞬間。


 表示が変わる。




【登録可能テリトリー】

・黒瀬悠真のアパート(1/1)

→登録しますか?

【はい/いいえ】




「……は?」


 思わず声が出る。


 なんだこれ。


 だが。


「……はい」


 とりあえず押す。


 その瞬間。


 足元に光が広がった。


「……っ」


 身構える。


 だが何も起きない。


 ただ、“ここが自分の領域になった”感覚だけが残る。


「……テリトリー、か」


 小さく呟く。


 次。


 別の項目を意識する。


「……商品生成……?」


 その瞬間。


 テーブルの上に、パンと水が現れた。


「……は?」


 完全に固まる。


 意味が分からない。


 何もなかった場所に、物が出た。


「……マジかよ……」


 恐る恐る触る。


 本物だ。


 食べる。


 普通に美味い。


「……」


 しばらく沈黙。


 頭が追いつかない。


 だが。


 これが現実だ。


「……使える」


 小さく呟く。


 さらに表示を確認する。


【テリトリー修復】


・登録されたテリトリーを自動修復


・修復時間:約60秒


「……壊れても戻る、ってことか」


 まだ完全には理解できない。


 だが、なんとなく分かる。


 次。




【環境維持】

・温度調整

・有害物質の遮断

・インフラ維持




「……インフラ?」


 電気をつける。


 普通につく。


 水を出す。


 出る。


「……いや、これ」


 かなりやばい。


 外は崩壊してるのに、ここだけ“普通”だ。


 最後。




【商品生成】

・テリトリー内の物品を複製




「……なるほどな」


 ようやく、少し繋がる。


 つまり。


 ここにある物は、いくらでも増やせる。


 食料も、水も。


「……」


 静かに、窓の外を見る。


 遠くで煙が上がっている。


 悲鳴もまだ聞こえる。


 世界は終わっている。


 だが。


「……ここは、違う」


 この部屋だけは。


 生きられる。


 少なくとも、しばらくは。


「……」


 メガネを押し上げる。


 思考を整理する。


 このスキルは、戦うためのものじゃない。


 だが。


「……生きるには、十分すぎる」


 むしろ。


 生きることに関しては、最強に近い。


 そして。


 この“スキルポイント”という存在。


「……これが、鍵か」


 まだ分からないことだらけだ。


 だが。


 理解していくしかない。


 試して。


 確かめて。


 使いこなす。


「……まずは」


 椅子に座る。


 静かに息を吐く。


「……生き延びる」


 それだけだ。


 外の世界がどうなろうと関係ない。


 ここは——


「……俺の生活圏だ」


 その日。


 世界は崩壊した。


 そして俺は——


 “日常”で、生き残ることを選んだ。



この作品はAIの力を借りて制作しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ