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クリスマスに願いを

作者: 猫舌

生涯独身アラフィフ男性のクリスマス

 クリスマスの夜、小さなアパートに住む俺は、窓の外に輝く街のイルミネーションを見ながら、部屋の中の静けさを感じていた。

 今年もひとりで迎えるクリスマスだ。


 夕方、仕事から帰宅した俺は、冷蔵庫を開けて何か作る材料がないことを確認する。


 寒空の下、近所の小さなコンビニへ出かけた。

 手にしたのは、カップヌードル1つ、ホットの缶コーヒー1本。


「クリスマスだからと言って、特別な料理が必要なわけじゃない」と自分に言い聞かせながら、俺は冷え込む部屋に戻り、電気ケトルに水を入れ、沸かした。


 カップヌードルの蓋を開け、湯を注ぐ。

 ほのかに漂うスープの香りが、部屋の静寂を少しだけ破った。

 缶コーヒーを一口飲み、湯気が立つカップヌードルを眺める。

 特に寂しさを感じることはなく、むしろこの静かな時間を楽しんでいた。


「ひとりでも、幸せな夜だ」


 カップヌードルを食べながら、仕事での小さな成功や、読んだ本の感想、最近見た映画について思いを巡らせる。

 暖房のない部屋で缶コーヒーが少しずつ冷えてくる中、心地よい満足感に包まれる。


 食後、窓から見える星空を見上げ、クリスマスの夜に感謝する。 

 ひとりだからこそ、自分と向き合う時間を持てる。

 

 もし来年のクリスマスを迎えることができれば、冬の空を見ながら散歩でもしてみようか。


 最近、胸に痛みを感じる頻度があがってきた。

 だんだんと動けなくなっていく自分の身体に、願いをこめた。 

病院に行く気はない

多分今幸せ

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