表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/208

第57話 お買い物

 さっそくまちした私達わたしたちは、ハリエットちゃんとホリーくん案内あんないで、いろんなおみせまわることになりました。


 このあいだおなじように、わたしだけがハナちゃんごうみんなあといかける感じだね。


 それにかんしては、仕方しかたのないことなんだよ。

 うん。

 間違まちがっても、私がくさいから、そうしてるワケじゃないからねっ!!


 そうしてたどりいたおみせは、まちにあるほか建物たてものとかなりちがでした。

 簡単かんたん説明せつめいすると、ピンクいろでド派手はで


 おみせひとは、ピンクいろきなのかな?

 そんなことをかんがえながら、ちょっとせまぐちを、ハナちゃんごう無理むりやりくぐける。

 すると、おみせなか充満じゅうまんしてたあまかおりが、わたしはなをくすぐったのです。


「わぁ……かおり」

「でしょ? わたしも、このおみせかおり、大好だいすきなのよ」

「あらぁ! ハリエットさま! いらっしゃいませ~。今日きょうは、お一人ひとりじゃないのですね」

「えぇ。今日きょうはこのみせ入浴剤にゅうよくざい紹介しょうかいしようとおもって」


 そうったハリエットちゃんが、わたしほう見上みあげてる。

 同時どうじ視線しせんそそいできたのは、全身ぜんしんピンクいろふくつつんだ綺麗きれいなおねえさん。


 このひとが、このおみせ店主てんしゅさんみたいだね。

 なんていうか、一目瞭然いちもくりょうぜんってかんじだよ。

 とにかく、挨拶あいさつしておかなくちゃ。


はじめまして。わたし、リグレッタです。えっと、においのする入浴剤にゅうよくざいがあるとおしえてもらったので、ここにました」

「……あらまぁ。まさかとはおもってましたけど、リグレッタちゃんってやっぱり」

「えぇそうよ。彼女かのじょがあの解放者リリーサー

はなしにはいてたけど、想像そうぞう以上いじょう可愛かわいらしいのねぇ~」

「かっ、可愛かわいいですか? あんまりそんなことわれれてないので、ちょっとれますね」


 ピンクの店主てんしゅは、シャローンって名前なまえらしいね。

 ハリエットちゃんのはなしだと、くすりつくったり、入浴剤にゅうよくざいとか香水こうすいとかもってるんだって。

 そうえば、おかねってないんだけど。あとでハリエットちゃんに相談そうだんしよう。


 そうこうしているうちに、ハリエットちゃんが1つのつぼってきた。

「これが入浴剤にゅうよくざい。お風呂ふろれて使つかえば、すごくいいかおりにつつまれるから、おススメかな。おはだもスベスベになるしね」

「スベスベッ?」


 ハナちゃんがつぼなかのぞんでるから、なにはいってるかえないや。

 なんとかして、つぼをハナちゃんごううえってこないとだね。


 手袋てぶくろさんに魂宿たまやどりのじゅつけて、そのままつぼもとかわせる。

 手袋てぶくろさんにいたらしいハナちゃんは、すぐにつぼのぞむのをやめて、わたしてくれたよ。


 多分たぶんなかはいってるのがこなだけってことをって、興味きょうみくしたんだろうなぁ。

 まわりに、もっと面白おもしろそうで綺麗きれいびんとかが沢山たくさんならんでるから、そっちをまわってるね。


 それからしばらく、わたしはハリエットちゃんとホリーくんのおすすめしてくれる入浴剤にゅうよくざい香水こうすいをあれこれとためしたのです。

 それにしても、沢山たくさんあるんだね。


 えず、ハナちゃんからの評判ひょうばんかった、入浴剤にゅうよくざい香水こうすいめたよ。

 ハナちゃんはわたしよりもはなくからね。


 ベルザークさんも、ちゃっかり小瓶こびんをシャローンさんに手渡てわたしてる。

 なにか、しいものでもあったのかな?


 準備じゅんびをするとって、みせおくかってったシャローンさん。

 そんな彼女かのじょ見送みおくって、わたしはハリエットちゃんに相談そうだんけることにしました。


「ねぇハリエットちゃん。ちょっと相談そうだんがあるんだけど」

「どうしたの? もしかして、さっきの入浴剤にゅうよくざいかおり、らなかった?」

「ううん。すごくいいかおりだよ。そうじゃなくてね、わたし、おかねってないんだけど」

「あぁ。それだったら、わたしわりにしてあげるから、にしなくていいわよ」


 にしなくていい。

 そうってくれるハリエットちゃんだけど、そうもってられないよね。


 昨日きのうよる

 まち地下ちか出会であったラフじいたちも、わたしおなじ、()()()()()だったよね。


 わたしおな()()()()()なのに、わりにしてもらってもいのかな?

 よくよくかんがえたら、おかねれる方法ほうほうも、わたしらないワケなのですよ。


 きっと、ラフじいたちらないんだ。

 だったら、わたしがおかねれる方法ほうほう調しらべて、おしえてあげればいいよね。


「あのね、ハリエットちゃん。わりにしてくれるのはすごくありがたいんだけど、なんてうのかな? ずっとたよりっぱなしになるのは、ちょっとけるんだよね」

「そうなの? どうして?」

「どうして? う~ん。なんてえばいいのかな? もりらしてたときもそうだったけど、やっぱり、なにかをしてもらったら、そのぶんなにかをかえさないといけないかなぁ~っておもうんだよ」


 ラービさんとかラクネさんとも、色々《いろいろ》と交換こうかんをしてたしね。

 そうえば、みんな元気げんきかな?

 そろそろふゆけるから、今度こんどいにってみようかな。


 ふふふ。

 ラービさんはきっと、ネリネをみて、びっくりするよね。

 たのしみだなぁ。


「リグレッタ? なんでちょっとわらってるの?」

「あ、ごめん。でね、ければ、わたしもおかねしいんだけど、どうやったらはいるのかな?」

「つまり、おかねかせぎたいってことだよね」

「ちょっとホリーにいさん。乙女おとめ会話かいわまないでくれる!?」

人前ひとまえはなしてるのになにってるのさ。それに、リグレッタさま。そういうはなしなら、いもうとよりもボクのほういてるとおもいますよ」

「ホント!?」


 得意とくいげに眼鏡めがねをかけなおすホリーくん

 そんなかれて、あきれがおをするハリエットちゃん。

 すこはなれた場所ばしょから様子ようす静観せいかんしてるベルザークさん。

 そして、おみせなか探検たんけんしてたのしそうなハナちゃん。


 こうやって、一緒いっしょにおみせにやってくることを、おものってうんだってね。

 いね、おもの

 きっと、もりからなかったら、ことかったたのしさだよ。


 そんなことをかんがえた瞬間しゅんかん脳裏のうりを、かれ言葉ことばよぎりました。


きみ本当ほんとうに、めぐまれている』


死神しにがみは、あのもりからるべきではありませんでした』


 どうしていま、そんな言葉ことばおもしちゃったんだろう。


 ちょっとだけ、気分きぶんしずみそうになったから、わたしはハナちゃんのかおました。

 わたしって、すぐに満面まんめんみをかべるハナちゃん。

 あぁ、いやされるぅ。


 なんてかんがえてると、ハナちゃんがピクッとみみうごかして、おみせそとつめはじめました。

 あれ?

 なんか、このかんじ、まえにもあったような?


 おみせまえを、沢山たくさん騎士達きしたちけていくね。

 ガシャガシャっておとが、みせなかにまでひびいてるよ。


「……なにかあったのかな?」

「ここからじゃ、なにからないね」

 ハリエットちゃんとホリーくんも、さすがにいたみたい。

 ベルザークさんは、すで警戒けいかい態勢たいせいはいってるみたいだし。


 あぁ、なんか、いや予感よかんがするなぁ。

 また襲撃しゅうげきけたりしないよね?

 この場所ばしょにはおみずさげだから、対応たいおうむずかしそうだな。


 なにもありませんように。

 そうおもいながら、わたしは、そと様子ようするために、とびらちかづいたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ