Episode94
ゴクッゴクッゴクッ...
風呂あがりに腰に手を当てて、フルーツ牛乳を飲んでいるノア。
首には綺麗なピンク色の魔石がつたネックレスが光っている。
「ぷはーっ!これだよこれ!何かもう色々回復したわ。」
その後ろから風魔法が込められた魔石で髪を乾かしてあげるシュヴァルツ。
「はい、終わりました。」
「ありがとう。シュヴァルツもやってあげるよ。」
「え、そんな...」
思ってもみなかった言葉にやや戸惑うシュヴァルツ。
「ほらかして。」
シュヴァルツから魔石を取り上げると、椅子に座らせ後ろから乾かす。
「はい、冷やしてあるから美味しいわよ。」
クロエが氷魔法で冷やしたフルーツ牛乳をシュヴァルツの頬にくっ付ける。
「ひっ! ありがとうございます。」
「いえいえ~♪」
クロエはニヤニヤしながら、他の者にも同じようにフルーツ牛乳を配りに行ったようだ。
「シュヴァルツ、レイナはどうだった?」
「レイナさんですか。 魔族として生まれ変わって魔力量も桁外れですし、力や敏捷性も人間の頃とは比較にならないほど上がっています。 今はそれをどう上手く制御して、使いこなすかという訓練を行っております。 元々凄腕の剣士だったこともあり、やはり剣での立ち回りには目を見張るものがありますね。 そして、旧魔王ルージュ・メテオノールから受け継いだ火魔法の威力は凄まじく、そこら辺の鉄の武器や鎧などは簡単に溶かしつくしてしまいます。 あれを見た時は純粋に恐怖を覚えましたね。」
「へぇ~凄いんだね。」
「ええ、正直今本気でレイナさんと戦ったらいい所引き分け、いや6:4で私が負けることになるでしょう。」
「そんなに?」
「はい、私も奥の手を使えば勝てますが、理性を失い見境無く暴れるので、二度と使用しないと過去に誓いました。」
「やめてね!絶対にやめてね!フリじゃないからね!」
凄い勢いで食い気味にお願いしてくるノアが面白く、
「ぶっ...承知いたしました...」
笑いを堪えて返事をするシュヴァルツであった。
「それにしても、シュヴァルツの銀髪はとても綺麗だね。」
「主の白色の方が透き通ったような透明感が素敵です。」
「そうかな? 僕のは只の白髪だよ? もうお爺ちゃんだからね。」
「そうは見えませんが。」
「まぁ、この見た目のお蔭でこうやって美女に囲まれてお風呂に入れたんだけどね。」
そう言って二人で笑い合う。
「でもあの黒い繭みたいな物から出てきたときは本当にびっくりしたよ。まさか竜が人間のようになるなんてね。なんて禍々しい美人なんだって思ったよ。」
「主...美人だなんて。」
「あ、そこ?いい所だけ切り抜いたね。」
「勿体無いお言葉を頂き恐悦至極でございます。」
「ん~硬いね?もっと楽に話していいよ。」
「精進します。」
シュヴァルツの髪を乾かし終えた後、何故かノアはシュヴァルツに服まで着せてもらい脱衣所を後にするのだった。
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