表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

55/161

Episode51

ノアは不思議な気分だった。


魔剣グラムを装備した時は常に頭の中に響いていたあの忌々しい声がしない。

いつもみたいに、助けて助けてと悲しみと憎悪に塗れた感情をこちらへぶつけてこないのだ。


ノアは無造作に、グラムを横薙ぎに振るう。

黒い斬撃がクリスタルに当たり吸い込まれた。


!?


ノアは再度グラムを振り、黒い斬撃を飛ばす。

黒い斬撃はクリスタルに当たり吸収される。


「そういう事か。」


ノアはまたグラムを振る。振る。振る。


するとクリスタルはピキッピキッと音を立ててヒビが入りだした。

どんどんとヒビは広がり、ついにクリスタルは蒸発するように上の方から消えだしたのだ。


「これクリスタルじゃなくて氷だ。」

「そうかだから寒かったんですね。」


「なるほど。」

「確かに。」


妙に納得してしまう、レイナやアリア達。


蒸発と共に辺りに霧のようなものが発生し視界が悪くなる。


「ノア、会いたかったっ...」


いきなり正面に現れ、飛びついてきた巨乳の美女。

それを何とか受け止め、柔らかい感触を楽しむノア。


露出度が高めの黒のドレス姿が絶妙にエロい。


「おっふ!柔らかい。エロ美人巨乳最高!」

 『おっと大丈夫ですか、お嬢さん。』


下から見上げてくるあざとい仕草に潤んだ瞳、長いまつげに長い黒髪、真っ白な肌。

ふっくらとした唇に泣きほくろという大人の色気にやられ、思っていることと発言が逆になってしまった。


「触ってみてもいいわよ♪」

「ふっ、なんだ、ただの神か。」



「邪魔な霧ですね。」

シュヴァルツは竜化で翼を出現させ、羽ばたいて霧を吹き飛ばす。


「あらぁ、せっかちなのね。」


!?


「ノア。それは誰!?」

レイナは刀を構える。


シュヴァルツは既に女の真後ろへ回り込み不意打ちを仕掛ける。


「もう、おイタは駄目よ。 アイス


あのシュヴァルツが一瞬で氷漬けにされてしまう。


「嘘だろ!?」

「そ、そんな...」


ゾーイやグレースは驚きを隠せないようだ。


「くそぉ!!」


ペネロペは瞬時に女との間合いを詰めダガーを振り下ろす。


氷柱つらら。」


女は手からだした氷の剣のようなものでダガーを弾く。


ダガーは氷の剣に触れた所から凍り始めたため、ペネロペはダガーを捨て退避する。


雷刃ライジン ノア離れて。」


ノアにくっついている女を引き剝がそうとレイナも斬りかかる。

女もレイナに応戦しようと氷の剣を構える。


「辞めろレイナ、クロエ」


!?


レイナは勢いもあったためすぐには止まれなかったが、辺りを見渡してクロエの姿を探す。


「クロエが居ない!」


女は氷の剣を蒸発させるように消す。


「ここに居るわぁ、クロエは私よぉ?」


「「えぇ!?」」


ノア以外、いやノアとシュヴァルツ以外は驚きの声を上げる。


いつの間にかシュヴァルツは氷の呪縛から抜け出しており、ノアの後ろへ控えている。

女がノアに危害を加える事は無いと分かったのだろう。


「え、まさかマスターは分かっていたんですか?」

アリアの問いにノアはドヤ顔で答える。


「うん、そうだね。この谷間にある3つ並んだ珍しいほくろなんだけど、幼女クロエの胸にも同じようなものがあったからね。それから、幼女クロエは人間に似せた精霊のようなもので、高度な魔法で作られていたんだけれど、実態かそれの製作者は近くに居るだろうと思っていたからすぐ分かったよ。」


「マスター、クロエさんに出会ってすぐ胸をガン見したんですね。それで、幼女クロエの胸まで見たんですね。変態。」

アリアの冷たい視線がノアに刺さる。


「ノア、胸ならここにある。」

レイナはノアに向けてポヨンポヨンと揺らしてアピールしている。


それを横目でみるアリア。

自分の胸と見比べて絶望的な差を感じるアリアであった。

「滅びろ牛共が!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ