Episode49
ダルトンは品質の良さそうな上着を脱ぎ、シャツの袖を捲りながら近づいてくる。
「私は摩天楼 第6席 ダルトン・シュー・ニグラム お前たちを殺す者だ。」
ノアとダルトンの間にレイナが割って入る。
「私が相手になる。」
「私達も加勢します。」
黒天もレイナの横でダルトンに向かって武器を構える。
「雷刃」
レイナはダルトンに一瞬で近づき、桃色に光る刀を振り下ろす。
腰に刺している剣でレイナの刀を受け止めるが、ダルトンの剣は耐えられず真っ二つに切られてしまう。
「なん...だと!?」
間一髪のところで躱すダルトンだが、何度も切りかかって来るレイナの刀を避けるばかりで反撃の余裕が無い。
「ライトニング!!」
レイナは広範囲に雷撃を放つ。
ダルトンは回避するが、避けた先がペネロペに読まれておりダガーで切りかかられる。
先程のレイナによる刀の切れ味を体験しているため、只のダガーによる攻撃もナニカがあるのではないか?と勘ぐってしまうダルトン。
それを自分の剣で受け止め様子を見ようとするが、先程レイナに切断されており使い物にならないことを思い出したダルトンは更に後ろへ避けざるをえない。
だが、同時にそこにはグレースの火の精霊サラマンダーによるファイアブレスが放たれる。
「くそおおお!!」
流石にブレスまでは避けきれないダルトンはもろに直撃してしまう。
「やったか!?」
反撃に備えて前に出るゾーイだったが、ブレスを喰らったダルトンが黒焦げになりながらも生きていることに気が付く。
「まだ!」
透かさず切りかかるレイナだったが、空振りに終わってしまう。
ダルトンがテレポートで少し離れた所まで移動したのだ。
「貴様等、よくもぉおお!」
!?
激怒するダルトンだったが、足元に転がって来た物に目を奪われ絶句してしまう。
ダルトンの足元には、シュヴァルツが放り投げたメニダが転がって来たのだ。
いや、正しくはメニダの頭が胴体から切り離されダルトンの足に当たって止まり、それと目が合ったのだ。
「メニダ・・・の首!?ヒィィィ! げ、ゲート!!」
ダルトンが発動したゲートへ駆け込もうとするがレイナが許さない。
ダルトンの左腕を肩から切り落とす。
「いぎゃぁぁぁぁあああ」
だが、身体半分は既にゲートの中へ入っていたため、深手を負わせたが逃げられてしまう。
「逃がした。」
「まぁ良いのではないでしょうか?魔族側にも警告の意味を込めて、あの状態で送り返した方が効果的かもしれません。」
「分かった。」
「お疲れみんな。」
こうして、魔族を撃退することに成功したノア達だったが、これを皮切りに魔族との戦いが激化していくことになるとは、この時はまだ誰も知る由もなかった。
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