Episode37
ノア達がわいわい話しながら歩いていると、先行していたレイナが立ち止まりノア達を待っているのが見えた。
近づいてきたノアにレイナが話しかける。
「やっと追いついた。」
「お待たせ。お、安地に着いたか。疲れたー。」
「マスターは何もしてませんよね?全部倒してくれたのはレイナさんじゃないですか!」
「いや、本当に何もしてないのはアリアちゃんだよね?今も歩いてすらいないよね?」
「レイナさんお疲れ様でした。」
「ううん。ありがとう。でもアリアそれ私と交代して。」
「待って、もうこれ以上背負わないからね?もう誰も駄目だからね?フリじゃないからね!!」
「次は私だと期待していたのに残念です。」
「おいシュヴァルツお前の鎧は固そうだし一番無いからな!」
シュヴァルツは指をパチンと鳴らすと鎧が黒い靄のようになり、タイトなパンツ姿となりノアを見る。
「ドヤ、じゃないよダメだからね。」
そんな話をしながら安全地帯へ入るノア達。
地下迷宮には必ず2体のボスが存在する。
1体目は中ボスと呼ばれているボスで、名前の通り迷宮の半ばくらいに生息している。
ボスが住むエリアをボス部屋と呼び、そのボス部屋前後の約100メートルほどのエリアを、安全地帯や安地と呼ぶのだ。
ボスの魔気を恐れてなのか理由は不明だが、ボス部屋付近には魔物は近寄らないので、どの迷宮でも共通して安全地帯となっている。
そこに蒼天が何らかのトラブルで避難しているのではないかと予想していたのだ。
だが中ボス前の安全地帯には蒼天どころか誰一人居ない。
「ん~中ボス後の方に居るのかなぁ。」
「ん、ちゃちゃっと中ボス倒してくる。」
レイナは刀を抜きボス部屋に入っていく。
「まぁ中ボス程度だし、僕達も行こうか。」
ノアたちもボス部屋へ入る。
ボス部屋と言っても扉も無ければ部屋でもない。
ボスがいるエリアは初迷宮攻略の際に、ギルドから依頼された迷宮攻略班によりおおよその目安となるラインが引かれているのだ。
これは、この後に入る冒険者に向けて、重大な事故が起こらないようにと配慮されているのだ。
そのラインの中へ入ればボスの行動範囲内となり、ボスに見つかり次第戦闘となるのだ。
「あれ、レイナもう倒したの?」
「ううん、多分誰かが先に倒してまだ復活してないんだと思う。」
魔物は一度倒されると迷宮のコアへと一度戻ると言われている。
通常の魔物であれば復活するまでにそこまで時間を要しないのだが、中ボスは平均12時間かかりラストに居るボス通称:ラスボスは平均24時間かかると言われているのだ。
「あ、じゃあこの奥に居そうだね。」
ノア達は更に進みボス部屋後の安全地帯へ入る。
「あ、居た。」
ノアの声に反応したエリザベスは両手を上げて喜ぶのであった。
「あ~んノア様~!来てくださると思ってましたわぁ~!」
今日もエリザベスは絶好調である。
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