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Episode29

「ありがとうクレア。」


地下迷宮『ヘラ』防衛戦線の冒険者達が張っているテントまで送ってもらったノア達は、現状を知り困惑する。


ノアの予想では、どんなに状況が良くても死傷者が少なからず出ていると思ったのだ。

一番最初に救護テントへ送ってもらった理由はそれだ。


「これは...?あ、ちょっとそこの冒険者さん」

「おう?なんだ?」


クレアの呼びかけに髭面の男が振り向く。


「怪我人はどうしたのですか?まさか、0ではないと思うのですが。」

「あぁ、あんたギルドの人か。怪我人ならみーんな聖女様が治してくれたよ。」


「聖女?もしかして、A級冒険者パーティー:銀狼ぎんろうの聖女アリア様ですか?」

「あぁそうだ。数時間前に来てくれたんだが、ここに居た怪我人をみんな治して前線へ行っちまいやがった。」


「へぇー!アリアちゃんも腕上げたなぁ~。」

ノアは嬉しそうだ。


「なんでも、我々ヒーラーこそ前に出て一緒に戦わねばいけません。とかなんとか言ってたぜ。」

「そうなんですか。」


クレアはいまいちピンときてないようだ。


「ノアさんお知り合いなのですか?」

「まぁね、昔ちょっとだけ一緒に居た期間があっただけなんだけどね。」


「なるほど。では、私はクランの準備などありますので、先にギルドへ戻っていますね。」

「うん、よろしくね。」


「主、向こうで魔物と人間が戦闘中のようです。」

「んじゃ僕等も行こうか。」

「うん。」


ノアとレイナにシュヴァルツの3人は迷宮に向かった。


***


「そっちに1体向かったぞー!」

冒険者の誰かが叫んでいるのが聞こえる。


「こっちに来るってさ。」

ヒーラーのメイソンはパーティーメンバーに聞こえるように少し大きな声を出す。


SS級冒険者パーティー:白夜は別のミノタウロスを相手にしている最中だ。


「んだよ、又こっちに来んのかよ。」

オーガの鳩尾にエンツォが放った回し蹴りが炸裂する。


「仕様がないわよ。複数出て来てるんだし。ファイアアロー!」

フレイヤの放った火の矢がミノタウロスの顔面を焼く。


「ギョオオオオオオ」

ミノタウロスが痛みに悶えているようだ。


「銀狼はまだA級だしな。」

タンクのフリッツは暴れるミノタウロスの攻撃を盾を使い上手く受け流している。


そこに新しく向かってきたミノタウロスがやってきてしまう。

いや、エンツォが新しく来たミノタウロスを、顔面を焼かれて暴れる方のミノタウロスへ誘導している。

2体のミノタウロスが近づいた。


「退いて。ギガ・フレア」

エンツォが退いた瞬間、2体のミノタウロスを中心とした、直径約10メートル程の炎の魔法陣が形成される。


魔法陣は瞬時に天まで燃え上がり、果てしない一本の柱となる。

約五千度にもなる炎が渦を巻き、中では小爆発が何度も何度も起きている。

2体のミノタウロスはすぐに塵と化す。


炎の柱は10秒程で消滅し、あたりに熱風をまき散らし、高温により地面はガラス状と成り果てる。


ギガ・フレア、この魔法は紅のリリーが使ったメガ・フレアの上位互換であり、ここまでの炎系大魔法をポンポンと撃てるのは、世界でも数人しか居ない。


これが炎帝の二つ名を持つフレイヤの実力であった。

ブックマークと★★★★★を押してくださると凄く励みになります( *´艸`)

次のお話も読んで頂けたら嬉しいです♪

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