Episode26
「とりあえずクラン作ろうと思うんだけど。」
「「ええ!!!」」
驚きの声を上げたのはカイやペネロペ、エリザベスにクレアだ。
ノアの発言にレイナはうんうんと頷き、シュヴァルツは微動だにしない。
エリザベスはわたくしも入れてくださいまし!と言っているが無視だ。
「というわけで、クレアちゃんうち来ない?」
クレアは状況が呑み込めず、とりあえず フリーズした。
「え?私ですか?え?」
「そうそう、転移魔法が使えるクレアちゃんにウチの受付お願いしたいんだよね。何なら秘書とか出来そうなお友達とかも連れてきてほしいな。」
「いや、でもそんなこと急に言われましても。ギルマスにも相談してみないと...」
「ぐぬぬ。手強いな。よし、給料2倍でどうだ!」
「行きます!!」
「よーし!決まりだ!」
二人は固く握手を交わす。
「秘書連れてきたら3倍で」
「絶対連れて行きますっ!!」
二人は両手で握手を交わした。
「さて次はパーティー兼クラン名だけど、今はどんな色が余っているのかな?」
「そうですね、全ては覚えていないですが、緑、茶、灰、後は先週解散した深淵の黒でしょうか」
「深淵の人達はいい歳だったからなぁ。色々とお世話になったから黒を貰おうかな。」
「黒ですね。畏まりました。」
「ん~レイナ何か入れたい言葉とかある?」
「家紋は薔薇がいい。」
「薔薇か、昔から好きだよね。そのまま黒薔薇でいいんじゃない?」
ノアは勘違いをしている。レイナは薔薇を好きなわけではない。
泣いていた小さきレイナに、
「ほら綺麗なお花だよ」
と言って、ノアが貴族の家に咲いている薔薇を勝手に千切って渡して、更に泣かれたと言うことがあった。
レイナはノアが渡したから薔薇を好きになったのだ。
「うん、黒薔薇。凄く良い。」
「ではクラン名は黒薔薇で読みはブラック・ローズでよろしいですか?」
「うん。それで登録お願い。」
「承知いたしました。ノアさんがマスターでメンバーはレイナさん、シュヴァルツさん、私と秘書の5名で先ずは登録します。」
「待ってくださいっす!オイラも入りたいっす!」
「お待ちになって、わたくしも入れてくださいまし!」
「や、ま、まて!そんな、私も入りたいです!!」
一気にカイとエリザベスにペネロペまで立候補してきた。
「いやいや、ペネロペとエリーは自分達のパーティーあるんだし、カイは雑用係でいいならOKだよ。」
「やったっすー!」
「いいえ、パーティーを組んでいてもパーティーごとクラン入りもできるのです。」
「おっしゃる通りでございます。」
「あ、そうなんだ。じゃあ後日また話し合いの場を設けようか!」
今宵、なんとなーく決まったクラン:黒薔薇だが、後に世界を震撼させることになるのだがそれはまだ先のお話。
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