Episode19
様子がおかしい。
レイナがノアの所へ戻った時には既に、黒竜の女はノアにより回復されており、竜の群れが敵対しているような状況だった。
「シュヴァルツ、キミはまだやれるかな?」
この女はシュヴァルツと言うらしい。
ノアが親しげに話しているところを見るにシュヴァルツとは和解したのだろう。
「是非もなし」
シュヴァルツの鎧が魔力によって修復された。
「んじゃ、さっさとこいつら片付けようか。あ、そうだ。シュヴァルツ。」
「?」
「僕の名前はノア。僕の仲間になってよ。」
なるほど、ノアはクランを作ると言っていた。
それも世界情勢を塗り替えるような武力を有したクランだ。
「人間だけではなく、性別や種族は問わず名前を聞けば誰しもが知っていて、敵は恐れおののき味方は歓喜喝采が上がるようなそんなクランを作ろう。」
そう言っていた、本気なのだろう。
そして僕はクランマスターだから楽して生きるんだーと楽しげに語っていた。
「レイナは1人目のメンバーだからね!だからこれから入って来るメンバーには優しくしてあげるんだよ」
確かそんなことも言っていた。
そうか、2人目が決まったのか。
嬉しいようで少し寂しい。
ノアとの2人きりの時間も少なくなってしまうだろう。
本格的にクランが始動しだしたら会えない日も出てくるかもしれない。
だが仕方ない、ノアの夢だ。全力で協力し応援しよう。
「仰せのままに」
シュヴァルツがノアに向かって跪いている。
「良かったね2人目。しかも相当強い子。」
「おー、レイナ戻ったんだね!そうだね、かなりの戦力アップだね。」
シュヴァルツは立ち上がると、レイナに向かって礼をする。
「レイナ様よろしくお願いいたします。それと先ほどは誠に申し訳ございませんでした。」
「ううん、いい。私が弱かっただけ。もっと強くなるように頑張る。話し方も呼び方も普通で良い。」
「かしこまりました。レイナさん」
その時こちらに竜王が魔力ブレスを放つ。
「魔光」
竜王の放った特大サイズの魔力ブレスはいとも簡単に消し飛ぶ。
「やるねぇシュヴァルツ。」
「滅相もございません。一つ我儘を申してもよろしいでしょうか?」
「なに?」
「竜王の首、私にいただけませんでしょうか。竜が竜王を倒すとき竜王は継承され、群れを率いることができますので、更に全力の増強に繋がるかと。」
「いいよ。欲しいならそんなものあげる。じゃあ僕とレイナは周りの雑魚をやるよ。」
「わかった。」
「では3人での初仕事だね、目の前の駄竜共を鏖殺だ。」
そこからは一方的だった。
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