Episode18
レイナは洞窟へと向かっている道中、2体の翼竜と遭遇した。
だが、2体共レイナに見向きもせずにどこかへ行ってしまった。
何かがおかしい。そう違和感を感じながらも洞窟へ急ぐ。
!!!
別の2体の翼竜と紅が戦っている!?
レイナは透かさず1体の背後から奇襲を仕掛け、首を落とす。
もう1体はジークにヘイトが向いているようで、盾に噛みついている。
翼へリリーが放ったファイアボールが命中する。
リリーを睨みつけ吠える翼竜。
ウィリアムが反対方向から斬りつけるが浅い。
シンシアはジークへ治癒魔法をかけている様だ。
少し時間がかかりそう。
そう思ったレイナは翼竜の背面に刀を深く突き刺し、雷撃を流す。
翼竜は何が起こったかも分からぬまま、塵と化す。
「おー姐さん!!来てくれたっすね!」
洞窟から身を半分だけ出して戦闘を見守っていたカイが走り寄って来る。
「うん。ノアに邪魔だからこっちの護衛しろって言われた。」
レイナは少し寂しそうだ。
「ええ!?不死王はヒーラーだろ?ヒーラーが戦えるのか?」
「何言ってんのよ、剣神レイナが傍に居るに決まってるじゃない!」
ジークに対してリリーが偉そうに話しているが治癒を終えたシンシアが
「あの剣捌き、風貌もそうですがこちらの方がレイナ様ではないでしょうか?」
「「えええ!!!」」
驚く紅の面々
「そうっす!姐さんは剣神レイナさんっす!」
「なんであんたが偉そうなのよ!」
リリーの杖で顔をグリグリされながらカイは自慢げだ。
「全員無事?」
「は、はいレイナ様村人は洞窟の奥で待機してます!」
同じ剣使いのウィリアムは緊張している様だ。
「そう良かった。」
「ちょっと待って、剣神がここに居るってことは不死王はどうなったわけ?」
「ノアは一人で黒竜と戦っている。」
「黒竜!?ヒーラーが一人で戦っているのか!」
「ちょっとまって!黒竜!?最悪だわ、ありえない...」
ジークとリリーの会話を他所に、
「それは、色々と大丈夫なのでしょうか?」
シンシアは心配そうにしている。
「ううん。駄目だと思う。十中八九あれは死ぬと思う。」
「「えーーーー!!!」」
「レイナ様良いのですか?そんな事言って...」
「バカ!不死王は不死身なのよ!きっと剣神を逃がすために囮になったのよ!」
「そ、そうだよな?流石に」
「うむ、仲間想いの良い男だ!!」
紅の予測に対してカイは既に涙している。
「兄貴カッコイイっす!!」
そんな紅達の会話の横でレイナは、黒竜の魔気が小さくなったのを感じる。
ノアが瀕死の状態まで追い込んだのだろう。
戦闘が終わるのも近い。それまではここを守り抜かないと。
しかし、やはり変だ。ノアの居る方向へ大小様々な魔気が集まって来ているのを感じる。
流石にこの量は不味いのではないだろうか。
「ごめん、ちょっと様子見てくるから、村人の護衛お願い。」
レイナは返事を聞く間も無く走り出した。
「「え!?」」
「ちょっと!うわ、走るのはっや!ってか、いつまで泣いてるのよ!あんた!」
カイはまだ泣いていた。
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