Episode151
ミカエルの回復魔法で、ルージュの傷は完治する。
だが、ルナの時にも発症した浅黒い痣のようなものが残ってしまう。
「なにこれ...治っているのに、消えない!? 呪い...なの?」
ミカエルですらあまり見たことが無いような症状を目の当たりにして戸惑ってしまう。
「これは、早く対処しないと大変なことになりそうですね...」
未だに苦しみ続けるルージュを見て、焦りを隠せないミカエルはその場にルージュを置いてノアたちの元へと向かう。
「ノア君、ルシファー! ルージュちゃんの傷は治したのですが、痣のようなものが残ってしまってまだ苦しそうにしているのです。」
それを聞いたノアはルナの症状と一致することに気付く。
サタンの言葉に被せてノアは大きな声で叫ぶ。
「だからサタンと呼べと...」
「不味い、ミカ。ルージュはもうダメだ。転生魔法をかけるんだ。僕の...僕の恋人はそれで死んだ!!」
!!!
ノアの発言にミカエルは勿論、戦闘中のサタンまでもが驚愕する。
「わ、分かりました。助ける方法は無いのですね?」
「無い...無かった。」
その言葉一つでノアが足掻いても恋人を救えなかったと言うことを悟ったミカエルは、ルージュの元へと急ぎ戻る。
「ルージュちゃん聞いてください。この呪いを消す方法が見つかりません。最悪死に至ります。なので...最後の賭けとして転生魔法を掛けます。救えなくてごめんなさい...輪廻転生」
天使にのみ許された転生魔法を掛けるミカエル。
ルージュの意識は無いままだ。
「ついでにこれも成功するかは分かりませんが、やってみましょう。」
ミカエルは指をパチンと鳴らし、魔宝玉を出現させる。
「これに一時的に魂を移動させることで、別の器に魂を移動できるかもしれない...です。まだやったことは無いので成功するかは分かりませんが、やる価値はあると思います。」
右手には魔宝玉、左手ではルージュの胸に手を当て魔力を込める。
呪いによって不安定になっているルージュの魔力にミカエルは自分の魔力を同調させる。
魔宝玉への目には見えない魔力で作られたパイプを繋ぎ、ルージュの魂が離散してしまわないようにミカエルの魔力をで覆い保護しながら魔宝玉へと移動させる。
額に脂汗を掻き、始めてやる作業に不慣れで時間が掛かってしまったが、それは完了する。
魔宝玉からはルージュの魂が確かに感じられ、成功したことを物語っている。
「何とか...成功しましたね。」
一安心し額の汗を拭うミカエルだったが、ノアたちの方向からサタンの魔気が消えかけている事に気が付く。
「嫌な予感がしますね。」
魔宝玉を亜空間収納へと瞬時にしまうと、翼を広げサタンの元へと向かうのであった。
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